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◆『塔の上のラプンツェル』と『ズートピア』の共通点を考察する

ウィーンの記録の途中ですが、久しぶりに旅行ネタ以外の話を書きたくなりました。

文字だらけで読みにくいかもしれませんが、時間がある方はよければ読んでみてください。



①はじめに

みなさん、金曜ロードショーのディズニー映画4週連続放送は観ましたか?

『ミラベルと魔法の家』『プリンセスと魔法のキス』
『ノートルダムの鐘』、そして『ズートピア』の4作品が放送されました。


突然ですが、私は『ズートピア』が大好きです。
『塔の上のラプンツェル』『メリー・ポピンズ 』と同じくらい大大大好きです。

だけど、実は劇場で観ることはできていません。

ズートピアが公開されていた時期、ちょうど受験勉強真っ只中だったのです。私は受験期にすべての娯楽をシャットアウトしていたので、観に行きたい!と思いつつも、泣く泣く諦めました。

そして受験終了後、確かDVDか何かを借りて観たのだと思うのですが、1回観ただけで大好きになりました。

余談ですが、その影響から、東京ディズニーランドのうさたま大脱走も大好きになったし、ニックとのグリーティングチケットをゲットするために始発で舞浜に行ったし、香港ディズニーランドでは、ニックとジュディとのグリーティングをひとりで3周したりしました。
今はここまでしていないので、怖がらないでください。


さて、そんな大好きな『ズートピア』、今回の金ローでとっても久しぶりに観ました。
そして改めて観ていくうちに、私が大好きな『塔の上のラプンツェル』と似ている箇所を幾つか発見しました。


これは、『塔の上のラプンツェル』と『ズートピア』の両方が大好きな私だからこそ見つけた共通点、反対に相違点について書き連ねているだけの記事です。

膨大な量のディズニー作品の中で、私はなぜこの2作品を特に好きになったのだろうか?ということを考えたながら、真面目風に書いています。

興味がある人はぜひ読んでいってください。
ちなみに、2作品とも観たことある前提で書き進めているので、ネタバレもあります。


②共通点

ズートピアを観ながら、共通点をメモしてみました。
最初に断っておくと、私はユージーンとニックが大好きなので、かなり主観的だと思いますがご了承ください。

以下、
ヒーロー = ユージーン、ニック
ヒロイン = ラプンツェル、ジュディ

の意味で表現しています。


<共通点>
●ヒーローがずる賢くて犯罪者だけど、口が達者で憎めない。イケメン。
→「犯罪者」は言い過ぎでしょうか?でも、ユージーンは国宝級のティアラを盗んでいるし、ニックは脱税しているし、こう呼ばざるを得ない…。

●ヒロインは世間知らず。
→18年間塔に閉じ込められていたラプンツェルも、田舎のバニーバロウで生まれ育ったジュディも、最初はだいぶ世間知らずです。

●ヒーローは現実主義者。その性格は、幼少期の環境が影響している。だけど、ヒロインと冒険するうちに、性格が柔らかくなっていく。
→この性格は、ヒロインとの対照のためでしょうか。
ユージーンは孤児院にいたので、何かしら事情があるのでしょう。ニックは、友達に口輪をされたというトラウマがありますね。

●ヒロインがヒーローに交換条件を提示して、自分の目的を果たそうとする。
→言うまでもなく、ラプンツェルの目的は「灯りを見に行く」。ジュディの目的は(いくつかありますが、)「オッタートンさんを見つける」。

●交換条件は両者とも、「ヒロインの目的を果たすのを手伝ったら、ヒーローの欲しいものを渡してあげる」
→こちらも言うまでもなく、ユージーンの欲しいものは「ティアラの入った鞄」、ニックの欲しいものは「証拠を録音されたにんじんペン」。

●2人が一番最初に一緒に行く場所には、ヒーローがヒロインをびびらせようとするために連れて行く。
→ユージーンは「かわいいあひるの子」というレストランへ、ニックは「動物達が裸で過ごしている施設(名前忘れました)」へ連れていきます。

●ヒーローとヒロインは生死の危機に晒されるが、ヒロインの力で助かる。
→ラプンツェルとユージーンは溺死しそうになりますが、ラプンツェルの魔法の髪のおかげで助かります。

ジュディとニックは何度か死にかけていますが、すべてジュディの過去の功績だったり、その場の行動力や知恵だったりで助かっています。
余談ですが、ニックはかなりのビビりですね。

●ラストシーンのヒーローの台詞から、ヒーローのプライドの高さが伺える。
→ユージーンは「結婚しようって何度も何度もせがまれて…」みたいな嘘を吐いていますし、ニックは「俺のこと好きなんだろう?」とジュディを挑発します。
 ここは個人的に好きなシーンなので、やや無理やり入れてみちゃいました。


我ながら、結構共通点を見つけ出せた気がしています。今までディズニー映画をこういう風に観たことがなかったので面白かったです。
これで論文とか書いたら面白そう。

次からは、相違点について書いていきます。


③劇中歌について

ここからは相違点です。

この2作品は、プリンセスシリーズか否かという点が根本的に異なっているので、簡単には比べられないのですが、圧倒的に劇中歌が違います。


『塔の上のラプンツェル』では、オープニングから「自由への扉」というラプンツェル自身が歌う曲が流れます。

その後も、「私には夢がある」「お母様はあなたの味方」、そしてかの有名な「輝く未来」などが、主要キャラ達によって歌われます。


一方、『ズートピア』で出てくる劇中歌はたった1曲、
「トライ・エブリシング」のみです。
そして、ジュディはこの曲を音楽プレーヤーで再生しています。歌っているのは、ガゼルという有名歌手。

その後も、落ち込んだジュディがラジオのチャンネルを次々と変えていくシーンでは数曲流れたりしますが、主人公であるジュディやニックが歌うシーンは全く出てきません。


この違いは、次の項目でも話す「夢というものに対する考え方」が、『塔の上のラプンツェル』と『ズートピア』では異なっているがゆえの違いだと思います。


④「夢」への考え方

この2作品では、「夢」というものの考え方が全然違います。

というよりは、『ズートピア』がディズニー作品にしては特殊すぎると感じています。

私が初めて『ズートピア』を観たのは学生時代ですが、社会人になった今だからこそ感じるのかもしれません。


『塔の上のラプンツェル』では、ラプンツェルの味方の人達は、彼女が「夢」を追いかけることを応援してくれます。

「私には夢がある」という曲が最も良い例でしょう。

さらには、荒くれ者が集まる「かわいいあひるの子」の常連客の1人は、ラプンツェルとユージーンを逃す時、こんな台詞を言います。

“Go, live your dream.”

そして最終的に、ラプンツェルは「灯りを見に行く」という夢を叶えます。さらに、ユージーンとラプンツェルは、互いを「新しい夢」だと表現していますね。

ディズニー映画(特にプリンセスシリーズ)は基本的に、「信じていれば夢は叶う」という前提のもとストーリーが進んでいきます。
『塔の上のラプンツェル』も、まさにそうです。


では、『ズートピア』はどうでしょう?


ニック・ワイルドは、ジュディと出会ったばかりの頃に、「時には諦めることも大事だ」「諦めなくても、夢は叶わない」といった話をします。

ボゴ署長は、ジュディに説教しながら、「現実はミュージカル映画じゃない。歌っても夢は叶わない」といった台詞を吐きます。(ズートピアで劇中歌が全然出てこない所以はここにもある気がしています)

しかもその後、署長は、嫌味のように「ありのままに」というのです。こんな皮肉なことあるでしょうか?


でも、こんなことを言われても、ジュディは絶対に諦めませんでした。諦めなかった結果、夢を叶える、というよりは、目的を果たすことができるのです。

いや、もしかしたら、冒険の途中から、ジュディの夢は「ニックを相棒にすること」、ニックの夢は「ジュディと共に働くこと」だったのかもしれません。

そうだとすると、2人は「新しい夢」も叶えることができたということになりますね。


だけど、ジュディとニックは、歌の力も魔法の力も借りていません。最後の最後まで、己の力と知恵で夢を叶えるのです。


ニックやボゴ署長の現実的な台詞は、初めて聞いた時はとてもびっくりしました。
「これってディズニー映画でアリなの?」と。

けれども、最終的に自分たちの力で夢を叶えたジュディとニックを見ていると、むしろ『ズートピア』こそが、「諦めなければ夢は叶う」ということを教えてくれている、これこそがディズニー作品と呼べる作品なのではないかと考えるようになりました。


ジュディやニックは、今までのディズニー映画の主人公達のように信じ続けるだけではなく、「信じ、諦めず、行動していくこと」が大事なのだと教えてくれているのだと、私は思っています。


だから私は今回改めて『ズートピア』を観て、もっとこの作品が好きになったし、とても勇気を貰いました。

私にも多少なりとも夢があります。

でも、現実を生きる私は、残念ながら信じているだけではその夢を叶えることはできません。叶えるためには、それなりの努力をし、行動していく必要があります。

そんな夢を持つ人々の背中を押してくれるのは、『ズートピア』のような作品だと思います。


⑤さいごに

長くなってしまいましたが、ここまで読んでくれた方、ありがとうございます。
きっとここまで読んでくれた人はディズニーが好きな方なのでしょうと思います。

もしかしたら、それは違うんじゃない?と思う方もいるかもしれませんが、私の主観的な考えなのでそっとしておいてくれると嬉しいです。

共感してくれた方は、ありがとうございます。


私は、『塔の上のラプンツェル』も『ズートピア』も大好きです。
夢を叶えたいと信じ諦めなかったラプンツェルとジュディのことも、どんな時もそんな2人の一番の味方であり続けたユージーンとニックのことも、大好きです。


私はこの先も、この作品やキャラクター達から、やる気や勇気を貰い続けるのだろうと思います。


以上、『塔の上のラプンツェル』と『ズートピア』の共通点を考察する、の回でした。


最後まで読んでくれてありがとう🦊🐰

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