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【魂の4000字見解】安田記念2024徹底分析&予想

◯馬場と展開について

週前の雨がどこまで影響するかは分からないけど、そうはいってもCコース替わり2周目で基本的にはイン前の芝の状態がよいという前提で考えてみる。ペース的にはそこまで大逃げしそうな馬はおらず、強いて言えば前にいきたいのがウインカーネリアン、続いてエルトンバローズやロマンチックウォリアーあたりだろうか。後は近3走好位につけられているジオグリフも続くかも。強力な差し馬は多いけど、案外スローな展開になると予想。最後方からの差しは届きにくいと考える。

◯各馬の診断


馬券の妙味も考慮してS~Cで評価してみます。

①カテドラル:C
前走(大阪杯)最後方からの競馬では届かない展開ではあったけどやや負けすぎな印象。近走のメンバーレベルを見ても高いとは言えず今回は厳しそう。出遅れ癖があり最内1番はよくなかった。

②ガイアフォース:S
3走前(天皇賞秋)が強い内容。ハイペースで先行した馬はガイアフォースを除き全て脱落。勝ち馬イクイノックスはさすがに強すぎたけど、ドウデュースやジャックドールにも先着し見せ場十分。戦ってきたメンバーレベルが総じて高く、勝ちからはしばらく遠ざかっているけれど、着順以上に評価できるレースが多い。昨年の安田記念はソングラインと0.2秒差の4着なら今回は格上では。できれば良馬場がよかったので雨なら割引。枠はベストではないけどスムーズに先行できそう。怪我明け&ダートのフェブラリーSからという異色のローテで少しでも人気が落ちるならここが最後の買い時か。

③レッドモンレーヴ:C
前走(京王杯)は最後方から唯一先頭グループまで突っ込み、好調のウインマーベルと差のない2着。昨年の安田記念も追い込んで6着と善戦した。ただベストな舞台はあくまで1400mであり、また後方から追い込む形が力を出せる展開だけど、それならこの枠はよくなかった。また馬場が渋る可能性も高く良馬場でベストなパフォーマンスをしてきたこの馬にとっては割引材料。

④ジオグリフ:B
芝においては皐月賞でイクイノックスに土を付けた非常にポテンシャルの高い馬。前走(大阪杯)は前目で運んだが差しが台頭。展開合わないながらも差のない5着に残し、復調の気配を見せた。前々走中山記念は枠と展開が味方し着順ほどは評価できない。時計のかかる馬場はプラスだが、コース的には小回り向き。陣営のコメント通り距離はちょっと短いかも。枠はかなり良くすんなり好位を取れそう。戦ってきたメンバーレベルに反してオッズがつくならありがたいかも。

⑤ナミュール:B
前走(ヴィクトリアマイル)は海外遠征帰りで10日間競馬という過酷なローテ。状態もそこまでは良くなさそうだったし、致命的な出遅れ癖が響いて8着。ただ末脚は健在で相変わらず最後方からよく追い込んできた印象。前々走ドバイターフもごちゃついた馬群の外をスムーズに追い込むことができての3着、着順ほどは評価できない。大崩れしないタイプで東京マイルの相性もいいけど、今回も不安材料は多め。馬群に揉まれずに外から追い込む形が一番力を発揮できる展開であるのに対して、内枠はマイナス。さらにゲート難もあり先入れの奇数番もマイナス。馬格もなく過酷なローテからさらに輸送、そして重そうな馬場は避けたいところだった。実力上位でさすがに切り捨てることは難しいけれど、軸まではどうか。

⑥ドーブネ:C
前走(中山記念)はイン前有利の展開が逃げたこの馬に味方して2着と高くは評価できない。逃げやすい枠はありがたかったけど、同型のウインカーネリアンよりは格下か。実績ある東京マイルだけど、楽に先行できる展開で、なおかつ良馬場が良かった。今回ここまで手は広げられないか。

⑦ロマンチックウォリア:A
注目を集める香港馬。G1を4連勝中と絶好調で、実力者マクドナルドJの継続騎乗も好材料。先行するタイプなのでこの枠はベストではないながらも悪くないところか。日本の高速馬場の経験がないところが本来ならマイナスだけど、雨で渋った馬場なら時計もかかりむしろプラス。外国馬では左回りの経験のなさも悪く働くことが多いけれど、この馬にとっては実績もあり問題なさそう。地力だけであっさり買ってしまってもおかしくない。ただ強いてケチをつけるなら18頭立てはこの馬にとっては多い点、マイルが1年半ぶりとかなり久しぶりな点だろうか。

⑧エアロロノア:C
長期休養明け前走(読売マイラーズC)は11番人気ながらソウルラッシュと0.7秒差に善戦。ただ力負け感は否めない。休み明け2戦目とのことで上積みありとの陣営だが、メンバーレベルの上がる今回はどうか。勝ち馬と差のない競馬が続いているが、決め手には欠ける印象。広いコースなら外から差す競馬が好走パターンで、枠はいっそ外の方がよかった気もする。

⑨パラレルヴィジョン:B
マイルを2連勝中と勢いあり、鞍上もルメールJ確保で勝負気配。前走(ダービー卿CT)は逃げたエエヤンも2着に残した前残り展開が向いての勝ちで素直に評価はできない。どちらかと言えば中山などの小回り向きか。メンバーレベルが格段に上がる今回、ルメール人気でオッズが付かないなら進んでは買えない。

⑩ソウルラッシュ:A
前走(マイラーズC)は横綱相撲で完勝。ただ伸びる馬場の外目を通りスムーズに抜け出したように見えて展開ははまったという感じ。この時は人気を分けったセリフォスの方が斤量も1kg重く状態も万全でなかったとのことを考えると高く評価したい。どちらかと言えば右回り向きっぽいし、安田記念も2年続けて走り13着→9着と相性は良くない。ただし渋った馬場は歓迎で、この条件を味方にできれば地力も上位で勝ち負けまでありそう。

⑪ウインカーネリアン:A
前走(高松宮記念)は1200mで主戦とする距離ではないながらもよく逃げて4着。ナムラクレアを除けば前残り決着だったとはいえ、ロケットスタート自慢の香港馬、ビクターザウィナーにも外から追走しポテンシャルの高さを見せたし、重馬場でもいけることを証明した。前々走(東京新聞杯)は展開はまっての2着でメンバーレベルも高くない(人気のマスクトディーヴァも大出遅れ)点で着順ほどは評価できない。昨年の安田記念は差し決着で展開が全く合わず参考外。相性の良い東京マイル&重馬場〇という点がプラスでこのオッズならありがたいか。ただし枠は逃げやすい内枠がよかったので11番は割引要素。

⑫フィアスプライド:B
前走(ヴィクトリアマイル)は先行馬の中で唯一残した2着。展開向かない中でかなりよく粘れて高く評価できる。ただそれ以外の近走は比較的展開が向いたものが多く評価しづらいところではある。牡馬相手でどこまでやれるかという点、できれば内枠が欲しかったところは割引要素だけど、そうは言ってもG1の2着馬が二桁人気は違和感。

⑬ステラヴェローチェ:A
前走(大阪杯)はメンバーレベルが疑問視されてはいるけれど、勝ち馬とは0.1秒差で掲示板に載った馬の中では最も外を回してロスの大きい競馬だったことを考えると強い内容。馬場が渋れば相対的に評価を上げたい。差すパターンが多いので枠はここでよさそう。怪我での休養はあったけど、その前はトップクラスのポテンシャルが評価されていた馬。ノリまくるダービージョッキーの手腕にも期待したい。

⑭コレペティトール:C
前走(読売マイラーズC)は力負けという印象。前々走京都金杯でマイル重賞を勝ったけど、前残りの展開が向いた。メンバーレベルが上がる今回は見送り。

⑮ヴォイッジバブル:B
ロマンチックウォリアに注目が集まり若干影が薄くなっている印象だが、香港マイルでは着実に結果を残しており事実3走前香港マイルではナミュール、ソウルラッシュ、セリフォスにも先着している実力者。16頭立てまでしか経験しておらず馬群に呑まれにくい外枠はプラス。やはり時計がかかる馬場の方がよく、雨ならさらに評価を上げたい。ただし使いすぎな印象は
どうしても否めないので若干割引。

⑯エルトンバローズ:C
海外帰りでここ。前々走中山記念はタフな馬場が合っていない感もあったけど、スムーズに運べての失速は力負けか。三走前マイルCSは差し決着ながら中段でかなりよく粘り着順以上に評価してよい。東京実績はあるけどもともと左回りに課題のある馬で、右回りの方がよい。また良馬場・内枠の方が良かった点で運がなく実力を十分に発揮できない舞台になってしまった印象。

⑰セリフォス:S
昨年の安田記念が強い内容。ウインカーネリアン、ソダシ、ジャックドールなどの先行馬はほぼ崩れたが粘りこんで2着。1着ソングライン、3着シュネルマイスターと今年よりもレベルは高いといえるメンバー。前走マイラーズCも状態が万全でない中2着粘りこみ。緩い馬場の経験が少ないところが不安で、また枠も内の方がよかった。ただ京都よりは東京コースの方が相性はよさそうだし、地力は上位と見てS評価。

⑱ダノンスコーピオン:C
5走連続で2桁着順であったにも関わらず前走(京王杯)は出遅れながらも勝ち馬と0.4秒差の4着で大健闘。そもそもNHKマイルCで東京マイルの相性の良さは見せていたし、福永厩舎の再生力は目を見張るものだし、今回も美浦滞在で勝負気配。ただ前走からは確実にメンバーレベルも上がるし、大外枠はあまりよくなかったか。渋った馬場の経験も少なくここまで手は広げられない。


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