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【絶滅危惧種を小笠原へ!】アホウドリってどんな鳥?

こんにちは!

今回は4月に都内で行われた山科鳥類研究所によるアホウドリ講演会の参加レポを2回に渡ってお届けいたします!

その前にみなさんはアホウドリを見たことがありますか?
名前は聞いたことはあるけれど、実際に見たことがないという人がほとんどだと思います。

彼らは冬〜春に子育ての為に陸地に降りるのですが、それが絶海の孤島と呼ばれる島々で子育てシーズン以外はシベリアやアラスカ周辺の海上で生活しています。
なので偶然見かけたら超ラッキーなぐらいです!

かつては無数にいたアホウドリですが絶滅寸前まで減少し、国の特別天然記念物&絶滅危惧種としてして指定されました。絶滅危機から救った長谷川博教授や山科鳥類研究所(以下、山科鳥研と称する)をはじめとする人々の力により、少しずつ個体数を増やしている過程でいます。

個体数を増やすといっても実際にどんな活動をしているのか、保全活動の最前線で取り組む山科鳥研より現場リーダーを含む3名の研究員の方が今講演会に揃って登壇する初めての機会ということで、アホウドリの生態や研究成果などについて現場の生の声を聞いてまいりました!

山科鳥類研究所
日本で唯一鳥類を専門的に研究する民間の研究所で、財団法人として設立してから80年以上の歴史があります。
現在は主にアホウドリを含む絶滅危惧種の保全活動を中心に研究調査を行っています。

 
そもそもアホウドリってどんな鳥?
という方にアホウドリについて簡単に紹介をさせていただきますね。
 
《アホウドリ》
・名前はいとも容易く捕まえられる(アホウみたいに)ことに由来
 別名「沖の太夫」英語名は「アルバトロス」
・日本最大級の海鳥で体長は平均約120cm
・絶海孤島の島で子育てをし、その時期以外はシベリア付近の海上で生活する
・天然記念物であり絶滅危惧種として指定
 
「アホウアホウって鳴くからだよ~」と教えられた方もいるかもしれません。
実は違うんですね~。
ちなみに鳴き声は「ギィギィ」と鳴くそうです。


さてさて、ここからは講演会場の様子を交えお伝えさせていただきますよ~
場所は大手町のエコッツェリア「3×3Lab Future」施設のサロン。
受付を済ませると目の前にはなんと、、

2羽のアホウドリがお出迎えしてくれました!
(か、かわいい、、♡)
もちろん本物ではございません。
デコイと呼ばれるアホウドリの実物大の模型です。
このデコイは展示用の模型ではなく、保全活動の研究・調査で使用されているんですね。
絶滅宣言から奇跡的に発見されたアホウドリですが、発見された場所は絶海孤島の鳥島!の断崖にいたんです、、
このままではいつ絶滅してもおかしくない!
そこで東邦大学の名誉教授である長谷川博教授が立ち上がり、保全活動をスタートさせました。

その後、山科鳥類研究所が集団で繁殖するアホウドリの習性を利用してこのデコイを複数使用して仮の集団繁殖地を作り本物のアホウドリ達を誘き寄せようという「デコイ作戦」が実施されていきます。
偽物でも仲間が増えてアホウドリ達も安心したのではないかと思います。


さてさてデコイに近づいてみると思っていたより大きい、、、
アホウドリって日本の海鳥の中で最大級の大きさで体長は約120cmで翼を広げるとその長さはなんと2メートル越えなんだそう!

更に近くで観察すると精巧に造られているのがよくわかります。

お触りの許可を頂きましたので、クチバシを失礼します。

胴体部分の羽根の膨らみ、顔周りの凹凸など細部まで彫刻されているんです。特徴である淡い水色と桃色のクチバシとつぶらなおめめがなんとも愛くるしいですね・・!

実物にあまりにもそっくりだということは1羽のアホウドリが証明してくれているんです、広報の方がお話してくださいました。

そのアホウドリはなんとデコイに恋をしてしまったんです、、雨の日も数の日もいつも傍らに寄り添って、時にはダンスをして愛情表現をしていたようですが、当たり前ですが反応はなく、、、泣
研究員の方達はこのアホウドリを”デコちゃん”と呼んで、早く諦めて他の女の子に声を掛けなさいと見守っていたそうです。そんな心配をよそにデコちゃんはせっせせっせと二人の愛の巣まで作り始めちゃったというんですから、もう見てられないですよね。
デコちゃんの実らぬ片思いはなんと9年も続いたそうで、ようやく”本物のアホウドリ”とつがいになってヒナを迎え飛び立っていったそうです。
あ~よかったよかった!

おっと、今回はここまで!
デコイ作戦や保全活動については次回の投稿でお伝えいたしますね!

最後までお読みいただきありがとうございました。