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所謂これは遺言と言ってもいい。詰まらない傷の付いた身体になんの未練もない。詰まらなきこの世を面白くできなかった自身の尻拭いにすら失敗した人間の末路は呆れるほどみっともない事だろう。金にならない同情などただのゴミ以下。公衆の面前に晒す価値など微塵も糞もない。火葬代くらいは稼いで野垂れ死ぬのが最良だろう。死について考えた後、残りの生についても考えるが、この反芻思考にも飽き飽きそしてうんざりそして絶望。嘔吐して胃酸くさい顔はより一層涙と鼻水で酷い有様だ。そんな己ともう千以上は共に過ごした。滑稽である。焼かれたとて骨などスカスカの穴だらけであろう。拾いにくい事この上ないと思うので放棄とちりとりで一掃して構わないし、なんなら捨ててほしい。私の骨など残さないでくれ。母と父、家族には本当に感謝している。なんの不自由もなく育ててくれて。心の中で何度もありがとうと叫びながら死ぬ時その間際まで記憶と共に居させていただいてもいいだろうか。自ら死ねばきっともう2度と同じ場所には行けないだろう。あの世に行って再会することが私の希望であり生きる糧であったが、その願いもこの苦しみの前には悔しくも達成できそうにない、非常に心残りだ。絶対に逃げられない己という柵と、病気の苦痛に耐えられない。私の忍耐が人並み以上に弱いのは随分と昔からだったな。この年になっても全然それは養われない。金をくらい吐き続け最愛の人を傷つけて生きるこの人生に絶望し切ってしまった。楽しみにしていた果樹の豊作も、直接喜びを感じることもできず、残念だ。是非旦那には、新しい妻子と共にその夢をかなえてほしい。暖かで、優しさと笑顔がたっぷり降り注ぐ幸せを絵に描いたような過程を、きっとあの人なら築けると思う。私はただの荷物でしかなかったな。申し訳もたたない。面目ない。生恥だった。こんな私でも、誰かにとっての反面教師に慣れていたらせめてもの情けだ。両親を侮辱することは絶対に許さない。これは私個人の意思であり、ようやくこの答えを持ってして自律できた証なのだ。両親は最高の肉親だ。感謝しても仕切れない。生きているだけで月並み多くの災を周囲に振り撒く私には家でひっそりと息をしながら、過食に嘔吐にそれだけの10年を過ごすのにただ必死だったが、やっとこの苦しみとも離れられる。きっと死後さらに苦しいだろうと思うが、生き霊になって誰かを呪うのも存外楽しそうじゃないか。そんな変なところで前向きになってもどうしようもないのだが。肉体が本当に邪魔だった。人間として生まれることは最大の罪の償いなのかもしれない。四苦八苦を嫁せられて、苦しみながら償いの生を全うせよと神は粋な計らいをしてくださるものだ。勝手に死のうものなら地獄行き。笑止千万である。ふざけるのも大概にしてほしい。いくら神でもそこまでする権利がどこにあろうか。焼き払いたい。私の口座の番号など、全て書き出して机の中に置いておく、困ったらそれを参照してほしい。全ての暗証番号はほぼ統一してある。大した金額も入っていないが。サブスクも解約しておく。最後まで金食い虫で申し訳なかった。最後に、私に散々デブなど罵ってきた者達へ、そのうち仕返しにいくので楽しみに待っていろ。お前達の神を見失わせてやるから。