まるでカウンセリングのような鬱屈インタビューまとめ

どんどん自分のオタク度が加速していくのが怖いですがもとよりオタクなのでしょうがない。好きなものを見つけると飽きる日がくるまで本当にまっしぐらで、「なにか」がある日々は楽しくもあり自分に呆れることもあり。まあいいのです。えびしんちゃんはズブズブはまるにふさわしいバンドだから。

きょうは軽い気持ちで見始めたインタビュー動画がとんだ沼案件だった話。

Face Cultureという媒体によるじょんの内面を探るインタビュー。2013年版はメンバーと大学で知り合った話から大学で音楽を専攻した理由、学んだこと、そこで得た影響など私がめちゃくちゃ知りたかった話から現在幸福と感じているかについてなど。youtube先生の自動英語字幕のおかげでだいたい理解できてほんとうに嬉しいのであります。

・ジェレミーとはクラス内でバンド組みましょうとなったときにベース弾くって知ってたから組んでみた(運命!)
・ドラムやってたときもあった
・ゴスペルみたいなジャンルもやってみた、そこで重厚なハーモニーの良さにきづいた
・foalsがfoalsになる前(シンガーがヤニスくんじゃないとき)のライブをみに行ってた(運命アゲイン)
・デビューアルバム今聞いたら俺うたいすぎ
・(なんでそうなったと思う?)たぶん自分に自信がなさすぎて、とにかく早口で高い声でうたって次から次へといろんな要素が入ってくるごちゃごちゃした音楽と意味を隠した歌詞で、ここにいる自分から目をそらしてほしいと思ってた、とおもう マスクで顔を隠すみたいなかんじで
・(いつごろそう感じた?)ツアー回って何千人もの前で歌って触れ合っていくうちに、そういう知性で触れ合うよりももっとハイタッチみたいな、感情的な触れ合いがしたいなって思った。今までだと自分がマスクで顔を覆っていたぶん、それができてないような気がした。
・人間はあんまうまいことやってない、みたいなのが根底にある。
・音楽は他のアートと違って存在の理由がない。洞窟に描かれた絵や、起こったこと起こるかもしれない物語を語ることはmake senseだけど音楽については、コードを順番にならべるだけのことだしそもそもビートって何だろう、音楽は何のためにもならない。でもなぜか知らないけどどの文化にも音楽がある。make no senseなのにそうなのはとても特別な理由があるんだと思う。
・(今幸せ?)いや。まだ自分がやってることもわかってないし。デビューアルバムのころよりは自分であることが少しだけ幸せと思うようになってきた。
・arcというタイトルの意味:流れる時間のなかでの浮き沈みの波のこと。自分の波のこと、人類の波のこと、よくなる時悪くなる時それがいかにあっという間に起こるか、みたいなのがテーマ。

は〜い大変深いですね。イギリスのバンドってデビュー時そうとうビッグマウスな人が多いイメージで、みんなとにかく自信に満ち溢れてるイメージなんですけどじょんは肯定感なさすぎて心配になる、実際このあと鬱に苦しむことになります。are you happy now? NOのやりとりで変な声でたよね…

そしてもっと沼だった2017年版

なんと最初のパートはだいたいが政治の話に終始します。ご意見番に話をききにきたみたいな。トムヨークのインタビューみたいな内容です。でも「チョムスキーを読めよ」の今風な発言をしそうでしない、じょんの面白いところはぜったい自分由来の発言しかしないところです。

・redditに入り浸ってたときは自信満々に愛国心を叫ぶ極右の若者がたくさんいたことに驚いた。昔なら右寄りなのはおっさんばっかだったけど今は若者があまり考えずに勢いよく右寄りなことをいうので、新しいタイプすぎてびっくり
・敵をつくったり何かを恐れたりするのってだいたいただの妄想だったりする。そういう敵を作ったほうが楽だし誰かのせいにすることは癒しにもなるから。移民だから、茶色い肌だから、あの人種はテロリストだからって決めつけて標的にするのはとにかく楽。そういうのを作り上げる人の気持ちはよくわかる。移民の中にテロリストがいる確率なんてほんとにほんのわずかでしかないのに新聞はぜったいそれを取り上げないしね。とにかくそんな歪んだ見方はぜんぜん理屈が通らないけれど、誰かを憎むことで気分がよくなるんだろうね。
・コミュニティってのは何かしら共通の神話を信じてないと無理。ピラミッドだって作ることで天国に行けると信じてないと作れない。現代社会はそんな神話なんてない、国家だって幻想だしねえ
・トランプが当選するのに賭けたから儲かったよ、驚きはしなかった
・4枚目a fever dreamのテーマはtake it seriously, but don't fuckin lose it
・(自分を幸せにしてくれるのは?)動物とか。赤ちゃんとか。バカみたいな決断をしない、あるいはできないピュアな存在。(音楽はそうじゃないの?)音楽は作ってる時はとても幸せだけどそれを「売る」となると話が違う。アレックスと夜に曲を作ってる時間は素晴らしい気持ちになるけれど、それを世に出すとなるとちょっと違う。おそらく内省的なタイプだからそこまで人を好きになれないんだとおもう。おそらく喜びが足りないのかも、子供を持つべきかもしれない、でもそんなに人間というものに惹かれない。がっかりすることのが多いから。
・(音楽を作ってて、君にとってのゴールとは何?踊ってもらうことなのか、伝えたいことに対して考えてもらうことなのか)驚きを与えられたらいいなとおもう。聞いた人が少し立ち止まって考えをほんの少しでも変えてくれたらいい。
・(一生音楽を続けると思う?なぜかというと君と話してると音楽をつくるのが好きな一方でどうせ人類は何も学べない生き物だから全ては無駄だっていう考えを持っていて、そのはざまでもがいているように見える)毎日たくさんの子供が生まれていく、世代が変われば人間もかわっていくかもしれないという希望はいつだってある、そこまで宿命論的な考えではない。
・音楽が世界を変えられるとは思わないしそんなことを問う価値もないとおもう。ただ一つだけリアルなのは人々がセックスする限り子供がうまれていくということだけ。
・(彼女はいる?)いる。(子供を持つ計画はある?)あるよ。(今実行中?)ううん。

最後の質問、流れ的に子供は持たない主義かな〜と思うじゃん。持ちたいんだwみたいなズッコケとある種の萌えが入り混ざった複雑な気持ちになりますね。文脈的にあんまり爽やかな入り方じゃないからじょんのプライベートを知れた楽しみもそんなに感じない…いや興奮したけども…(素直)

でもそんなに斜に構えておきながら子供をもってみたいと思ってるのはとてもよいことじゃないのかな!と思いました!そんなにfucked up されないで!涙

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