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調整業務

相談と調整を身につけるにはどうしたらいいでしょうか。
これらは私のような相談員の仕事には欠かせないものだと感じています。

ここでいう相談や調整は、支援者から対象者本人や関係機関に対しておこなうものとして話をします。

たとえば、ある対象者から面談の依頼があった時、具体的には8月3日(木)に電話があったとします。
そこで、相手から8月4日(金)、12日(土)、24日(木)に面談を設定できないかと打診されたとしましょう。

こちらの事情としては、4日は直近過ぎて既に予定が入っている。
12日は土曜日で、公休日を確保することから今から勤務変更は難しい。
24日も遠方への訪問で対応できないとします。

ここから、私と対象者との間で相談と調整が生じます。
こちらの事情を伝えるわけです。不快にならないよう、配慮しつつ、希望通りにはいかないことを伝える必要があります。
その上で、相手の事情も伺います。どのような面談内容なのか、緊急性や重要性を本人はどのように捉えているのかを確認します。

相手の感じる緊急性や重要性の理由を整理し、こちらの感じ方も伝えます。
正直そこまで急ぐ必要はないけれど、本人は急ぎたいのか。それとも本人が言うように急いで設定した方がいいのか。

相手の事情を把握したら、そこからこちらの代替案を提示します。
4日(金)、12日(土)は難しいけれど、5日(土)はたまたま別の面談があって、午前であれば対応可能ですとか。
もしくは本人の希望する時期よりもさらに遅れそうであれば、例えば電話で対応することができるかとか。

対面がどうしても必要だとなれば、私自身の予定の調整も視野に入ります。
他の予定を同行する職員に任せられるか。内容や同行職員の考えを整理します。
そこで折り合いがつけば、自分は電話の相手との面談などに向かい、入っていた訪問の予定は他の職員に任せることができます。

相手の言うままに調整するだけでなく、こちらの事情や理解だけで先送りにするのではなく、相手と相談してどのように解決するかを目指すわけですね。

日々こういった調整を企業や本人、支援機関、同僚や上司、家族や友人とおこなっていくのですが、意外とこの辺りが苦手な方がいるようです。

他の職員から日程調整の相談をもらう時、どうしてもこの辺りが必要になるのですが、相手の相談内容や対応可能な幅、緊急性と重要性の調整がされないまま相談を受けることも少なくありません。
そうすると、こちらで様々パターンを伝えるのですが、やはり煩雑になってしまいます。
〇〇の場合はこうで、土曜に来所可能ならこう、ここまで来てくれるのであればこうで、訪問の帰りに僕らが現地集合できるならこのパターンも・・・とか。

同僚と対象者が電話して、上記の例のような相談を受けた時、希望通りに調整できないことを伝えて、どう考えますか、と聞くと、そこで止まってしまう人は少なくありません。
そこが柔軟にいろいろと発想できないと、型にはまった対応しかできなくなってしまうのだけど・・・。

自分自身が十全にできているかは一度棚に上げますが、自分自身はこの辺りをどのように身につけてきたのだろうか。
多分、というか当たり前に上司や先輩が調整する様をみて学んだのだと思う。
徐々に調整の主体になってもらうように配慮してきたし、相手に確認した理由や流れも含めて伝えてきたつもりなのだけど、こちらの「つもり」はやはり「つもり」でしかなかったのでしょうか。

相談員の面白いところのひとつでもあると思うんだけどな。
限られた業務時間の中でどうすれば面談や訪問の時間を捻出できるかを考えること。
パズルみたいだし、無駄なく動けるとそれはそれで気持ちいいし、じっくり聞く・話すところと切るところの使い分けもわかってくると思うのだけどな。

実際のところ難しいのでしょうか。
困ったなら聞いてくれてもいいのだけど、上手く積みあがっていく・いかないが生じるのはなんでだろう。
答えが出れば、教え方を変えられるし、学ぶ姿勢についても言及できるのかもしれないけれど・・・。

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