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台無しにされた視線の物語

かつて秀逸な写真があった

その一葉の写真とは、2018年 カナダのシャルルボワで開催された G7サミットでの一幕を写したものだ。
そこには、緊迫する国際情勢が各国首脳たちの【視線の物語】として克明に描き出されていた。

アンゲラ・メルケル独首相の厳しい批判的視線を軽く受け流すドナルド・トランプ米大統領、トランプの視線の先には、バツが悪そうに目を伏せ書類を見つめるラリー・クドロー米国家経済会議委員長の視線、一方その上方ではエマニュエル・マクロン仏大統領とジョン・ボルトン米大統領補佐官のあからさまな敵対的睨み合い、ぶつかり合う視線があり、さらにボルトン側から睨みを効かす安倍晋三首相の牽制的視線。また安倍首相の隣では、自閉的困惑からか、視線を泳がす山崎和之外務審議官と、まさに歴史的一葉のハズであった。
だが、しかし…

歴史的一葉になりそこねた写真(著者があるべき姿へ絵画風に加工したもの)

ところが、その素晴らしい【視線の物語】を台無しにしたKYB(※01)がいた。その不粋な男は、ピースサインこそしてはいないものの、写真中央部のメルケルと安倍の間から、自身の顔がしっかりと完全に写るような絶妙の角度で、 しかもあろうことかカメラ目線で飛び込んできやがったのだ。
こいつの無粋で身勝手なカメラ目線のために、これまでのシリアスな視線の物語は、陳腐なお笑いコントへと引き下げられてしまったのだ。

※01…KYBとは【空気読め馬鹿】の略

写真中央に写るカメラ目線のKYB(無加工)

私はこの時から【こいつ(西村康稔)は全くの自己中心的性格で KYBで、しょうもないヤツだなぁ、こういう輩はいつか裏金や脱税や下半身系のスキャンダルで政界から消えるだろうなぁ…】と思っていた。

それにしても、世紀の一葉になったかも知れない写真作品を台無しにしやがって、このKYBは…W
カメラマンの無念さは計り知れないだろう。

2024年3月 なるるえる


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