#あなたのでんぱ組はどこから

でんぱ組.incが2025年に「エンディング」を迎えることが発表された。

他界して久しく、今や傍目にしか捉えていない程度の人間ではあるのだけれど、それにしたって、どうしても思うところはある。

さすがに何か書いておくか。どこからかはもうはっきりとは覚えてないな。

ねむきゅんの卒業を控えたタイミングで収録した上記のラジオが5年前のことで、そこで触れている内容を信じるのであれば出会いは約10年前ということになる。私がどうしてでんぱ組.incにハマったのかを頑張ってまとめていて、聴き返して自分で感心している。不服はなかった。大方その通りであると認識していた。それがこうしてラジオとして残すことの意義であるからして。環境、喋り方諸々のせいで死ぬほど聴き辛いが。

ラジオの終わり際に月ノ美兎との出会いとその関連につなげて話しているけれど、振り返って思うに、でんぱ組関連のコンテンツは、今で言うところのVtuberを箱推しする感覚で楽しんでいた気がする。アイドルだから、楽曲やパフォーマンスが中心にあるのは大前提として、一人ひとりの個性を認識することで、誰かと誰かが話しているだけでも得られるものがあったし、そういう些細なやりとりを拾い集めるのが楽しかった。幸い、『でんぱの神神』とか公式からの供給もけっこうあったし。

でんぱ組と言えば玉屋2060%楽曲であり、その玉屋2060%がにじさんじの「JK組」に提供したのが上記『NEVER GLOW UP』である。「We are JK! 永遠に! …in Display…(笑)」と歌って「バーチャルの概念を開き直って乗りこなす感じ」が、曲のテイスト以上に、でんぱ組.incの存在を想起させる……気がするのは私だけだろうか。平成、令和と年号を飛び越してきたからこそ余計に。

なんとなく、でんぱ組.incは、「あの頃」を幾度となく圧縮しては未来に語り継いでいく存在として永遠であるような気が勝手にしていて。でも、そんなわけがない。どう頑張ったって、どれだけオーギュメントし続けたっていつかは終わりが来る。メンバーの卒業が見られるようになって以降、頭の片隅ではいつもその懸念から終わりまでの距離を逆算してしまうのだった。

だから、ぶっちゃけた話、「エンディング」の知らせを最初に目にしたとき、「ああ、ついに……」と思うと同時にどこかで安堵している自分がいた。推しの「遺言」を読むことができたのが幸福だったように、丁寧な幕引きはきっと裏切りにはならない。アイドル界隈に与えた影響は計り知れず、「エンディング」の知らせに寄せられる各界からのコメントの数と内容に勝手に感動している。もはや歴史そのもので、偉業という他ない。そうして終わりを迎えることで、今度こそ本当に「永遠」に手が届いてしまう。自分の中に残された「あの頃」は、これからも大事に抱えて持っていく。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?