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好きなボトムの形

ISTISTでは、いろんな形のパンツを作ってきました。

お店にお客さんが来るたび、
「また新しい形が増えてる」
と喜んでもらえることが嬉しくて。

そんな中でももうかれこれ5年くらい作り続けているパンツがあります。
その中でも何度もリニューアルを重ねてはいるのですが。

iroha という名前のパンツです。

当時私が「もし次子供が産まれたら、彩葉でいろはって名付けたいな」と考えていて、
そのくらいその頃私の中でいろはという響きが気に入っていて、
それをそのままパンツの名前につけました。

結果、その数年後産まれたのは男の子だったので、いろはちゃんにはなりませんでした。

最初に作った時は、まだ履き心地も今ほど良いとは言えませんでした。

お客様からのフィードバックをもとに、
「股上がもっと深い方が座った時にずれない」
「後ろにポケットがあった方が、財布入れやすい」
「ポケットがもっと深かったらいいのに」

などなど。

うちの店に来る方々は、本当に正直に色々と教えてくれます。笑
おかげさまで、リニューアルを重ねて重ねて、
ISTISTで今では一番人気の看板商品になりました。

そしてもっと致命的な時は、
糸まで染めたいから。という理由でパンツも綿糸縫製にこだわっていたのですが、
その時は
「履いてたら糸が切れた」
と。

もう、平謝りです。
すぐに同じ色の強い糸で縫い直してお返ししました。

申し訳なさすぎて、これはまずい、とすぐに色々な糸を探しました。
糸を作っている会社に問い合わせを繰り返していたところ、

頑丈なポリエステルの糸を、綿でコーティングしているコアヤーンという糸があると教えていただきました。


そこからは、これまで「糸が切れた」はなくなり、
むしろ
「とても物持ちがいい」と好評を多く頂けるようになりました。
そして、ちゃんと草木染めでも染まる。
やっぱり全体的に色が統一されていると、いいものです。

致命的なミスも、今思い返すといい経験になりました。
糸の一件があってから、より「物持ちがいいものづくり」について考えるきっかけにもなりました。

今では「え、またですか?」と驚くほど
irohaだけを何枚もリピートされる方々が多くいらっしゃいます。

お店でも、オンラインストアでも。

こんな小さな工房から、しかも、全て手作業で。
同じパンツを毎年何十枚もお届けできていることは、本当に嬉しいことです。

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