口から溢れる

夕飯をさっと吸い込んでいるとき、友人から電話がかかってきて、気づけば4時間経っていた。ここ最近知り合いに会っていないし、ちゃんと喋った記憶があるのは1週間前。長い間人と喋らないと口から勝手に言葉が出てくるようになる。脳で考える前に口から言葉が溢れているイメージ。なので4時間も喋り倒したが特に記憶がない。

もちろん仲の良い友人なので相手の話は面白いと思って聞いていたしこちらから質問したり、私の話をしたりと通常通りの会話のキャッチボールをしていた。だけどほぼ無意識でしゃべっていたように思う。


実家にいたときは1日に起きたことを夕飯時にすべて喋り倒していたし学校では友達にネタ切れになるまで喋っていた。大学生になり家でしゃべることはなかったが学校で会う友人以外にバイト先でも喋っていたから常におしゃべりしていた。


すべてのしゃべり相手がいなくなった今、手段は電話しかない。

だけど自分から電話しようと誘うのは億劫というわがままっぷりなのでたまにかかってきたときがチャンスだ。

もちろん相手にはかけてくる理由があるので話をしっかり聞いたのちに喋りだすのだが、私の話に特に内容はない。とりあえず喋った、という事実があればいいので簡単に満足できる。


だったら自分からかければいいのだが、そういう問題ではない。

どういう問題なのか、と聞かれると困る。

そういうことだから。


今日はもう十二分にしゃべったのでここで終わり。




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