ミュージックビデオと僕。
子供のときに蟻が芋虫を捕まえて運ぶのを観察したり。
川で捕まえた小さな魚やザリガニを育ててみたり。
足元の草花に自分を投影して、魔法使いの大冒険を毎日したり。
あの頃からどういうわけか、なぜかぼくは変わらず足元に生きる在る小さな世界に興味が尽きない。
それはきっとよく目を凝らせば、小さな世界にもしっかり大きな世界が広がっているからだ。
地球ぐらい、宇宙ぐらいの。
そしてその魅力を知ってしまったからか
今でも、
海では波音に隠れるヤドカリの歩く音に耳を澄ましてみたり
貝殻を組み合わせてオブジェを作ってみたり
古い外国の切手がどんな大冒険を今までしてきたかを想像したり。
そういうのが飽きない。
それだけは飽きない。
人生のなかの4分3辺りまで空想していたぼくは少し手段を覚え声を鳴らしてみた。クラシックギターの音に自ら癒されながらポロポロ鳴らしながら。今までのたった4分の1を音楽ですごしている。
その最中に、花や虫を捕まえたり貝を組み合わせて新しいオブジェにする要領で言葉を頭に捕まえて歌にして並べた。
痛かったり辛かったり、楽しくて飛び跳ねてたまに何かに泣いてしまったりする気持ちを並べた言葉に注いでいった。
愛する人たちへのきもちでいっぱい溢れさせる音楽が
誰かの為の祈りになるなら、
すこしばかし嬉しくて一緒に笑った。
ありがとうって言葉が好きで、嫌いという言葉が苦手なまま育ってきたけれど
さよならは嫌いじゃない。
好奇心が四方八方に飛び散るから
未だに落ち着きのない歌詞を落ち着いた音に乗せて歌うんだ。
そういうことが望まれてなくても、許されている今に感謝しながら。歌をうたっている。
ぼくはナリナリ。
”うみべのおんなのこ”
https://m.youtube.com/watch?v=60y8NzbBysM
”そういう世界でぐるぐる
ずっと回っているの心地いいね。”
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