一級建築士製図試験

さてこの夏休みの期間一級建築士を受ける人は合格に向けて取り組んでいる事でしょう。

自分も製図試験を受けた経験があるのですが、試験の本質に気付くと気付かないでは大きく異なると思います。

まず誤解をしてはいけないのは一級建築士の二次試験は設計の試験ではなく製図試験という事です。つまり、良い設計をする必要はないと言うこと。

この良い設計をどう定義するかですが、この試験は試験元に問われた事を忠実に図面と言う形で答える試験という事です。

ですので例え素晴らしい設計が出来たとしても、要求に答えていなければ不合格です。(まぁ、現実世界でも要求答えてなければダメですが)

自分はその部分を一年目の時勘違いしていた気がします。

じゃあ要求に答えるってどうゆうこと?となりますね。

要求面積、要求室などなど。
これらを確実に満たすことが最低条件になってきます。
その上でどうするかなのですが、
一級建築士製図試験って通説によると模範解答図面から逆算して試験問題が出来ているとされています。あくまで通説にはなりますが、模範解答から試験問題が出来ているとすると、その試験問題を忠実に図面にするとある意味模範解答に近い解答になるのです。

つまり一級建築士製図試験で一番求められるのはちゃんと試験問題を理解する読解力が実は一番求められます。

図面なんて練習すれば試験の時にはみんなそんな大差ない感じになります。
さらに多くの受験生は大手予備校に通って受験してくる訳なので、エスキスから作図までの一連の流れもだいたい同じになります。

だいたいみんな同じやり方でといて、似たような図面が出来上がる訳です。
そうした中で合格率はだいたい40%なのです。

この状況で合格するために必要なのはなにか。

それはこの受験生の中で飛び抜けるのではなく、とにかく大半に入る事が必要なのです。
採点するとだいたい同じ図面になったら、ある程度同じ構成の図面でまずグルーピングして分類するでしょう。
その時に他と違うプラン書くってかなりのリスクな訳です。
一番大事なのは可もなく不可もなくな図面を描くこと。可はなくても不可がなければ受かります。なぜなら採点は加点法ではなく減点法なのだから。
ただ、減点法ではありますが、試験管にアピールはする必要があるので、図面にちゃんとこの要求についてはこのように答えてますよと言うアピールの補足は書いておいた方が良いでしょう。

こうしたテクニック的なところはまた別に書くとして、受験する人はこの時期に自分のエスキスから仕上げるまでの過程を明確に決める作業と図面を効率的に早く描くトレーニングを焦らずしっかりとやる事に尽きると思います。

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