見出し画像

フィリピン研修2023春(2)ーオロンガポ市でオリエンテーション

フィリピン到着翌日。まずはオロンガポの事務所でNPO法人アクションの事業概要をご説明いただきました。

アクションは代表の横田宗(よこたはじめ)さんがまだ高校3年生の時、フィリピンの孤児院支援事業にかかわったことから始まった団体で、1994年設立、間もなく設立30年となります。日本の特定非営利活動法人ですが、フィリピンの社会福祉開発省(Department of social welfare and development、日本の厚生労働省のようなもの)により正式に認定された社会福祉開発団体です。

続いて、フィリピンの歴史と社会の仕組み、そして貧困の現状について、フィリピンが初めての参加者にもわかるようにご紹介いただきました。特に貧困とは何か、これから10日間考え続けることになるテーマについて、ワークショップを交え具体的に学びました。

次に、豊かな家族、中間層の家族、貧困家族ごとに、与えられた金額の中で「ひと月の予算」を作ってみました。フィリピンの物価を知るために、また与えられた金額の中でどのような生活が可能なのか(不可能なのか)を知るうえで、大変勉強になりました。

アクションの事業について紹介(英語で)
アクションスタッフからフィリピン事情について解説。
フィリピンの人口、社会、所得について説明
フィリピンの物価についてーそれぞれの値段を推測して誰の合計が一番正しい値に近かったか比べました。
研修期間の目標を考えました。

三つの所得階層別に「予算案」を作ってみました。

毎月の支出を考え合計してみます
その結果を発表

アクションのスタッフは15人、隣の部屋でちょうどスタッフミーティングをやっていました。

マニラの事務所とつないでミーティング。この部屋はダンスレッスンの教室にもなります。

なお、アクションは様々な事業を実施しています。簡単にまとめると、(1)貧困家庭・貧困地域・児童福祉施設の子ども達への直接的支援、(2)貧困家庭の母親・父親への支援、(3)子どもに優しい社会を実現するための制度の提言という3つの領域で、活発に活動を実施しています。今回なぜアクションのお世話になったかという理由とも関連するので、この詳細は次回に述べようと思います。

なお、長時間のオリエンテーションの際には「アイスブレーキング」が必須です。絵を見比べての間違い探しや背中に字、絵をかいて伝える「伝言ゲーム」などを体験(賞品としてお菓子をいっぱいいただきました)。上述の予算案づくりもグループワークなので、この辺りも含め、参加しながら学ぶ工夫が随所にみられた一日となりました。

間違い探し
伝言ゲーム
賞品がざくざく

事務所でのオリエンテーションを終え、最後に低所得地域の散策。日本とは違う風景にかなりびっくりしていましたが、学生達は子どもたちの明るさに、いい意味でのカルチャーショック(救い)を受けた模様。その後オロンガポ市の公設市場を視察し、午前中の「予算案」づくりの中で使った商品の値段などを確認しました。

まちを散策-あまり豊かな地域ではありません。 ©2023 Action
子どもたちはとにかく明るく元気!
オロンガポ市の公設市場
魚屋さん
肉屋さん
お米の値段をチェック
靴が、くつが

なお、朝食はホテル近くのマックで。お昼は初めてのフィリピン料理。写真はピナクベット(かぼちゃ、インゲン、オクラに豚肉など)にシニガンスープ(バングス(ミルクフィッシュ)入りの酸っぱいスープ)とRoyalブランド(フィリピン独自ブランド)のオレンジジュース。そして、夜はSMショッピングセンターで夕食。

朝食は朝マック、日本と変わらぬマックの風景
地域の食堂(カレンデリア)で昼食
ピナクベットにシニガンスープとRoyalブランドのオレンジジュース
SMはフィリピン最大のショッピンモール・チェーン

(注) 写真の出典は、明示的に©で示していないところは、全て©2023 Aratame、私の撮影写真です。
                          (続く)
-------------------------------------

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?