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フィリピン研修2023春(8)-バライバイ再定住小学校(1)

今回はバライバイ再定住小学校での経験を、写真を中心にご報告します。ちょっと長いので2回に分けます。

まずは授業見学から。低学年から高学年まで見せていただきました。子どもたちが皆元気一杯であることにまず感銘。英語の授業では、まず、英語で授業をしていることに一同ショック。antonym(反対語)についての授業でしたが、そもそもantonymという文法用語が(小学生のクラスで)普通につかわれていることに、さらにショック。

英語の授業を見学
分かる人? というと積極的に前に出て正解を指す

この授業は算数。正方形とか長方形の(お菓子などの)空き箱を組み合わせてロボットを作るというなかなか「独創的」な授業でした。

日本でもこんな授業があったら算数嫌いは減るか?

この授業はEPP(技術家庭科にあたる授業)で家計について学んでいました。ここでは、家庭の主な支出について考え、それにあったイラストを模造紙に貼り付け図解し、さらに、それを説明する発表原稿を作り、最後にクラスで発表するという手順です。

私が見ていたグルーブですが、時間切れで説明原稿づくりの時間がなくなってしまいました。そこで、女の子の一人が大慌てで、走り書きをしたのです(もちろん英語で)。小学生の女の子が、瞬時にでっちあげてる!!といった感じで、微笑ましくも、(うちの学生の英語力と比べ、その差に)いささか「感銘」を受けました😄。

「家計」をイラストで
結果はすぐに発表

次に栄養不良児童に対する給食支援の様子、および農園とキノコ栽培の様子を拝見しました(給食も一緒に美味しくいただきました)。

今日は魚のすり身と野菜の揚げ物、スープとバナナでした

バライバイ再定住小学校は、前回の報告に書きましたように、もともと貧しい地域に設置された小学校のため、栄養不良の子どもがたくさん通ってる学校です。フィリピンでは学校給食制度がないため、児童はお弁当を持ってくるか、学校の売店で買うか、食べに帰るか、ということになります。しかし、貧しい家庭の児童は、お昼御飯が食べられなかったり、「貧しい」お弁当しか持ってこれないということになりがちです。

そこで、特に低体重の子どもを対象に(BMI値で判定)、栄養バランスの取れた給食を提供するために始まったのがこのプロジェクトで、2014年からNPO法人Table for Twoと共同で実施しています。児童約800名のうち約150名が給食支援の対象で、この事業が始まったおかげで、低体重の児童の割合がかなり減少したそうです。

なお、給食支援を自立し継続可能なプロジェクトにするために、学校内で農園を経営しています。また、近隣の農家に手伝ってもらい、キノコ栽培もしています。また栄養に関する知識を身に付けてもらうために、保護者に対する栄養講座なども行っています。

農園
開墾予定地
キノコの栽培
湿気が必要なので、通常は新聞紙をかぶせてある
菌の植え付けが2月22日、発芽予定日は3月22日

最後になりますが、バライバイ小学校にもバレーボールを1個プレゼントしました。

校長先生に

(注) 写真の出典は、明示的に©で示していないところは、全て©2023 Aratame撮影の写真です。
                                                                                                        (続く)
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