高校レベルの知識で歴史について考える授業を考える。どんとこい陰謀論。

https://togetter.com/li/2060170

習志野民間ひさびさの復活。
考えて話し合う「うざい授業」について考えます。
考える授業とかやっても正しい知識を元にしないとバカになるのでは?の件


Q.社会科は暗記重視から考える授業に舵を切っている。パレスチナ問題の解決を考えさせるような授業もあると聞く。いくらなんでも高校生相手に無茶ではないか。

A.高校生にパレスチナ問題を解決させるのは無茶だ。しかし、拙いなりに考えることはできる。思考することは子供にだってできる。

Q.しかしパレスチナ問題を解決できるような答えがでてくるとは思えない。

A.バカ言え。パレスチナ問題の正解なんかあるわけがない。正解に導けていないから、パレスチナ問題は現存しているのだ。答えがないからこそ考える。

Q.そんな答えのないことを思考させて、話し合いをする。意味があるのか。

A.意味は大いにある。まず社会にはどうしようもない問題があるということだ。そして正解のないことばかりであることを知ることができる。授業で話し合うことによって、真実より利害や交渉が勝ってしまうことがわかる人間は正しい知識よりもポピュリズムのほうが強いことを知ることができる。高校生のうちにこういうことを学べると有能な人間になると思うが。

Q.そもそも正しい知識がないと正しい思考ができないのだが。

A.逆だ。思考をしないと知識が身につかない。知識を身に着ける動機付けができない。①課題を解決するために思考をしないといけない。②思考をするためには知識が必要になる。③知識が必要になったから、知識を学ぼうとする。思考させることは、知識を得させるための動機づけだ。

Q.だったらまず知識を得させてからのほうがいいのでは?

A.それでもいい。けど高校社会科の知識なんぞは、教師が講義して生徒が聞いて身につくものではない。知識は一問一答を各自やったほうがいい。自学自習のほうが身につく。しかし話し合いや、自分の思考を誰かに聞いてもらうことは自習ではできない。

Q.で、パレスチナの解決方法を思考して学べることはなにだ。

A.まずパレスチナ問題があること。パレスチナ人のこと。ユダヤ人のこと。一神教のこと。イギリスやアメリカや日本の外交のこと。歴史のこと。戦争のこと。人間という困った生き物のこと。学べることは多種多様だ。正解を出さなくても、考えることで、様々なことが知識を含めて学べる。思考するために知識を仕入れ、知識を頭のなかでリフレインさせる。すると知識も暗記できる。

Q.正解のないことを考えさせるのは、徒労感があるだけでは?

A.バカ言え。正解のあることを考えさせたほうが徒労だ。せっかく考えたのに正解は○○でした!先生のいうことが正解でした!ってなるほうが嫌な気分になる。それに正解のないことばかりなのが文系の基本であることを学べる。しかし思考することを徒労に思う人間はいるだろう。そこは教師の上手い下手がでてくる。私なら『正解はない』『ゆえに自由に発想しろ』ぐらいは言っておく。そして出てきた意見はとりあえず全て褒めることにしている。もちろんできるだけ中立的な立場で。あらゆる意見に対応し、中立を装うだけの知識ぐらいは事前に仕入れておく。

Q.問題に対してスカスカな答えがでてきたら?「パレスチナ問題の解決方法は、平和にすることです。終わり。」みたいな。

A.まず「平和って大切だよね」「〇〇さんはやさしいよね」って褒めておく。その上で「じゃあ平和ってどんな状態?」「平和にするにはだれがどうしたらいいの?」ぐらいは聞く。あとパレスチナ問題の解決方法を考えなさいって問題では、自由度が高すぎる。高い自由度は自由な発想を生むが、とっつきがなさすぎる。私なら「①教科書の○○ページを読んだ上で②イギリス・日本・パレスチナ・アラブ諸国・国連のいずれかの立場で③自陣営と世界の利益を考え④解決方法を考え⑤最終的にどうしたいかを述べなさい」って問うと思う。これだと比較的自由度が下がってとっつきやすい。自由度を下げすぎると誘導尋問とか空気の読み合いみたいになるが。そのへんは難しい問題だ。

Q.生徒が陰謀論を語ったら?

A.難しい問題だ。自分で判断せずにクラスの別の生徒はどう思うかを聞く。華麗にスルーするのも手だ。根掘り葉掘り聞いて、論の失敗しているところをついて突っ込む。あとでフォローするけどね。「おまえは見どころがある」とか言って。

Q.あなたは陰謀論を肯定するのか。あと正確な知識がない上で思考すると社会科は陰謀論に陥る気がするが

A.正確な知識があっても人は陰謀論者になる。教科書を読んでも人は陰謀論者になる。今の陰謀論者だって暗記重視の社会科を学んだ者ばかりじゃないか。ネトウヨもリベサヨも教科書で学んで、丸暗記で試験にのぞんでいる。
あと話し合いをさせるのは、過激な意見を封じるためだ。過激な意見は話し合いのなかで丸くなる。陰謀論を語っても話し合いの班の人間がドン引きした顔をみたら、戒めになる。そもそも学生が陰謀論者になることは悪いことなのか。大人が陰謀論者になっていたら痛いだけだし、政治家が陰謀論者だったら世界はひどいことになる。陰謀論が許させれるのは学生だけではないか。

文系の学者って、あいつらは全員学生時代は陰謀論者だったと思うがな。陰謀論にハマる。偏った知識体系にハマる。陰謀論は知識を得るモチベーションになり、世界は世界観によって構成されていることがわかる。しかし陰謀論は、知識を仕入れているうちに、自壊していく。若い頃の陰謀論や思考は、転向を経験する。陰謀論→転向というのは、文系の学者には必要な人生経験ではないか。よくもわるくも陰謀論は学問の入り口になりえる。

Q.困った話だな。

A.若いうちに陰謀論を披露して叩かれてないから困った陰謀論者になると思うがな。まあ陰謀論を滔々と語られても困るけどな。授業の治安的に。

Q.あと考える学習をしていてヒトラー礼賛になったらどうする?

A.しらんがな。という気持ちしかしない。何度もいうが教科書の丸暗記をしていてもヒトラーには憧れるやつは確率的にでてくる。とくにアスペ系はナチスと親和性が高い。特支の子どもが「ハイルヒトラー」っていったときは「いや、おまえはガス室に送られる側や」って思ったが。

ただし教師が誘導した!っていう言質はとられないようにはしておくが。
例えば「ヒトラーを再び生み出さないためにはどうしたらいいですか?いつだれがどうすればいいですか?」「あなたがフランスだったら、ヒトラーとどう戦いますか」とみたいにしておくと誘導できるでしょ。

Q.結局誘導しているやんけ!!!!!

A.まあ揉めるとめんどくさいからね・・・ただでさえ長時間労働なので・・・

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