あこがれの女性

和多志は、ある方を尊敬している。
「事業戦略家」で商標登録を取っている個人の方である。

ビジネスで成功した方で、
自分で事業を立ち上げる前はサラリーマンをしていた。
その会社で奥様と出会い、結婚したそうだ。


その方が主催するセミナーで、その方と初めて会った。
そこから数年間、毎月1回のセミナーに通い続けた。
コロナ騒動の前だったから、
3時間講義を聞いた後は、必ず飲み会がセットで付いてきた。


もちろん、和多志はビジネスに興味があった。
何が何でも成功したいと思っていた。

それと同時に強烈に興味を持ったことは、
「この方を支えている奥様ってどんな人だろう?」
ということ。

本人に何を聞いても
「家の奥さんって、本当に普通の人なんですよ」
としか言わなかった。

そして、やっと念願の奥様に会える機会がきた。
雰囲気に育ちの良さは出ているが、たしかに普通の人だった。
「一緒にいると和む感じのおっとりした雰囲気」
と言うのが、ぴったりくる表現だと思う。


あれから数年が経ち・・・


今、おそらく、和多志に対して、同じことを思う人がいる。

「直家さんを支えている女性って、
直家さんを射止めた女性って、どんな人?」

あるいは

「どう操縦したら、旦那がガンガン働いてくれるの?
その旦那をサポートする、って、何をどうやっているの?」


和多志にとっては、毎日の生活のことで、
当たり前に感じることをやっているだけ。
和多志の体調が悪くて、思うように仕事できない日でも
直家さんのファンの方は、許してくれている。


だけど、周りから見たら、
「直家さんを支える、ってどうやっているの?」と思うだろう。
あの日の和多志がそうだったように。


あの日の感覚を、ずっと覚えていよう、と
今日、無性に思う。






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