北区 VS 西宮市!事務事業評価シートを比較してみた
みなさんこんにちは!さいとう尚哉です。赤羽南に住んでいるということもあり、赤羽・東十条・十条がすべて徒歩圏内です!この3地域を日常利用できるというのは本当に最高で、「今日は赤羽でせんべろ」「明日は十条で日本酒」「週末のランチは東十条」とワクワクしながら毎日過ごせます!さて、今日は「北区 VS 西宮市!事務事業評価シートを比較してみた」というテーマについて議論したいとおもいます。
事務事業評価シートにおける事務事業とは、政策や施策で定義された北区の理想像を実現するひとつひとつのアクションのことを意味します。
政策:基本方針(ex. 子育てしやすい北区にする)
施策:基本方針の具体化(ex. 仕事と育児を両立できる環境整備)
事務事業:個別のアクション(ex. 学童の時間延長)
この事務事業を評価するのが事務事業評価シートです。事務事業の達成度や翌年度の計画等が記載されており、行政機関の業務品質を向上させるうえで大変重要なものです。行政機関は民間企業のように倒産することがないため、厳しく事務事業を自己評価することが必要となります。
事務事業をどのように評価しているか理解できる事務事業評価シートですが、逆にいえば事務事業評価シートをみれば基礎自治体の自己評価力がわかります。「今年もよくできました」という評価と「今年の目標値は〇〇で〇〇%の達成度を記録しています」という評価では、自己評価力が異なりますよね。
兵庫県西宮市は事務事業評価の達人と言われています。例えば令和4年度事務事業評価結果報告書を参照してみると、達人と言われている理由がわかります。
事務事業がどの政策・施策に紐づいているのか記載されいる
事務事業の法的根拠が記載されている
事務事業を管轄している職員の名前が記載されている
事務事業がどの予算項目に紐づいているのか記載されている
事務事業はどの事業分類に紐づいているのか記載されている
事務事業の対象者が記載されている
事務事業で実現したい成果が定義されている
事務事業の実施形態が記載されている
住民と協働する必要性があるか記載されている
類似する事務事業があるか記載されている
事務事業に係る事業費の推移が記載されている
事務事業のKPIおよびKPI達成度が記載されている
事務事業を必要性・成果&有効性・コスト&負担・執行方法という明確な評価指標で評価している
事務事業が直面している課題および翌事業年度のアクションプランが詳細まで記載されている
いろいろ評価できるポイントはありますが、なかでも明確な評価指標で事務事業を評価しているというところが大変重要です。例えば成果&有効性の評価指標は、①目標に対する成果はあがっているか、②ニーズや利用者の需要は増えているか、③市民(利用者等)の事業に対する満足度はどうかという3項目で構成されており、実効性のある評価指標であることが御理解いただけるとおもいます。
一方、北区の事務事業評価は改善する余地がありそうです。
問題①:事務事業評価を実施しないこともある
これがかなりの衝撃です…。多額の税金を投入しながら、令和2年度と令和3年度はあれこれ理由をつけて事務事業評価を実施していません…。西宮市は新型コロナウイルス感染症が流行していても事務事業評価を実施していますが、なぜ北区は実施できなかったのでしょうか?
問題②:圧倒的に自己評価力が低い
これもかなりの衝撃です…。北区の事務事業評価シートを参照すれば、西宮市の事務事業評価シートとの落差を理解できるとおもいます…。
1番問題なのは明確な評価指標で事務事業評価なされておらず、事業課長・事業部長・政策経営部長の感想しか記載されていないことです。もちろん西宮市が実施している事務事業評価の内容はほとんど記載されていません。こういう状態でどのように事務事業の品質を向上させることができるのでしょうか?
問題③:区民への説明責任を果たしていない
公開していないだけで組織内部ではきちんとした事務事業評価シートを別途制作しています!…こういうことだとすれば、今度は区民への説明責任を果たしていません。事務事業評価には、行政組織が実施している事務事業について区民にきちんと説明するという目的もあります。いくら内部できちんと事務事業評価していても、それがオンラインでもオフラインでも区民が簡単に入手できる状態になければ意味ありません。
行財政改革を、ここ北区でも開始しなければなりません。
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