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Hasselblad X1DII-50C撮影レビュー_8回目

みなさん、こんにちは。こちらのエントリは、Hasselblad X1DII-50Cの撮影レビュー記事となります。

はじめに

2023年04月に夜景撮影を行いました。これまで、こうした撮影の結果についてご紹介する機会がありませんでした。夜景撮影をするとどうなるのか?その参考にしていただければ幸いです。

今回撮影したのは、よみうりランドで開催されていました「ジュエルミネーション」です。あるご縁があって、足を運ぶ機会をいただきました。今回は撮影のみならず、日頃のリフレッシュにも繋がりました。よい機会を頂きありがとうございました。

今回の催しでは、複数のテーマに合わせて水と光を使った噴水ショーや、よみうりランド全体がライトアップされ、その中を散策できるなど、夜の絶景を楽しむことができました。

撮影した画像について

Camera: Hasselblad X1DII 50c Lens: XCD 3.5 / 45mm
Develop: Phocus v3.7.3

最初の画像は、その中の噴水ショーの光景です。ちょっと分かりにくいのですが、パフォーマーの人もいまして、全身タイツにLED光源?をつけて、人の動きがわかるようになっています。音楽に合わせて噴水の動きや光の表情が変化し、なおかつダンスパフォーマンスまでもが織り交ぜられていました。

Camera: Hasselblad X1DII 50c Lens: XCD 3.5 / 45mm
Develop: Phocus v3.7.3

ダンスパフォーマンスが終わり、しばし小休止が入った後に、別のプログラムが開始されました。こちらの写真は噴水で水の柱が上げて、それをスクリーンに見立てて、画面中央部の円の中に映像を表示させるという手法でした。音楽に合わせて映像も変化し、様々な表情を見せてくれます。

このように、複数のプログラムをショートタイムで次々に回していきますので、見ている人は様々な表現を楽しむことができたわけです。

Camera: Hasselblad X1DII 50c Lens: XCD 3.5 / 45mm
Develop: Phocus v3.7.3

気をつけた点(シャッター速度)

今回の撮影は、すべて手持ち撮影で行っています。本来ならば、三脚を立てたいところでしたが、会場案内でも三脚はNGのように見受けられましたので、ここは仕方がないですね。

今回の撮影はシャッター速度を稼ぐためにも、ISOを3200まで上げてみました。なおかつ、ある程度絞らないと全体的にシャープな印象にならない気がしたので、絞りをf8に固定。そこから導き出したシャッター速度が1/15。ある程度シャッター速度を落としたことで、噴水の動きや光の残像が流れていったような気がします。

私の場合、撮影する時は不意に露出が大きく変わらないようにマニュアル露出で撮影しています。オートは自然光の環境下で調整できるメリットはあるのですが、今回のように一度設定を決めてしまうことで、撮影の瞬間に集中することができると考えています。

気をつけた点(フォーカシング)

次にオートフォーカスを使わず、マニュアルでピントを無限大に設定して撮影を行いました。Hasselblad X1DII-50Cの場合、MFモードにすると、ピント位置のピーキングが表示されるので、きちんとピントが合っていることが認識できます。

液晶ファインダー内でピント位置の拡大もできますから、より制度の高いフォーカシングも可能です。光学ファインダーだと、なかなかそこまでは難しいですし、何より暗い所でピントの山を掴むのは至難の業です。このあたりはデジタルの恩恵を受けやすい点だと思います。

そして何より、夜景の場合、暗い部分でAFを駆動するとピントが合いません。今回のように風景を撮る事がわかっており、遠い被写体を狙うのであればピントを固定しておくことで、フォーカス駆動によるシャッターチャンスを逃すことがなくなります。

Hasselblad X1DII-50Cの場合、連写の機能もそれほど早くはないので、決まった瞬間にシャッターが切れるようにすることが大事だと思います。もちろん、連続で数十枚など撮れれば、決定的瞬間のキャッチアップもしやすくなるのですが、その裏側では大量のRAWデータを確保してセレクトする作業が控えています。どちらが効率よいのか、それは人の判断による部分だと思いますが、一長一短があるということですね。

気をつけた点(カメラの固定)

最後に気にしたのは、自分自身がブレずに硬直し、息を止めてシャッターを切ることでしょうか。シャッターを押した時にカメラが下に動けば、それで手ブレが生じますから、細心の注意が必要です。

撮影している時は、本当に無心で瞬間を待っている状況でした。本来ならば噴水が上がった時、パフォーマンスが決まった時に驚きや感動を分かち合いたいのですが、撮影していると、どうも写真にしっかり収めることを意識してしまって、少しさみしい気もします(苦笑

けれども、撮影した写真を見て躍動感のある写真が取れていると、皆さんで写真とともに思い出を振り返れる訳ですから、それはそれで良いのかなと思うこともあります。ただ、いずれにしても三脚的なものは欲しかった。。(調べてみたら、以下のような商品がありました。こう言うので固定すると、少しは撮影が楽になるものでしょうか・・・?)

撮影サポートになりそうなツール

最近は施設の中でも三脚を使えないケースがあると思います。今回の撮影もそうですが、夜景を撮る時に大きな問題となるのが手ブレの問題。これを解決できないと、せっかくカメラを持って行ってもいい写真が残せない印象があります。そこで、三脚以外に何か撮影をサポートできるツールがないか?と調べてみました。

私が感じたのは、

  1. カメラを体で固定するツールを使う

  2. 手ブレを吸収するデバイスを使う

  3. カメラ内手ブレ補正機能を使う

という分類で仕分けできる印象です。カメラ内に手ブレ補正があればそれを使うのが最優先事項になりそうですが、そうでない場合は撮影アクセサリーでカバーすることになります。

アクセサリと言っても、割と大掛かりな印象があります。ここまで来ると、それはそれで装備が大変なことになるので、万人におすすめできるようなものではない気がしますが・・・(苦笑

Hasselblad X2D-100Cの手ブレ補正機能も、どの程度なものか、なんとなく気になり始めました。何かの機会で触れることがあれば、フィードバックしておきたいと思います。

大学を卒業後、約15年間写真スタジオ、写真機材販売、北欧カメラメーカーの日本法人立ち上げなど行う。その後ITベンチャーにてマーケティング業務に従事しながら大学院に通いMBAを取得。現在もスタートアップ企業にて奔走中。