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「道具を使い続ける」ことの意味

みなさん、こんにちは。

ここ最近、自身の中で「昔使っていたモノを、もう一度使う」ことが増えた気がします。今回はその一例となるエピソードを書き残しておきます。

昔の時計を再生させる

例えば、こちらの画像は10年ほど前に購入したTIMEXの時計です。電池で動いているものなので、動いていません。ぱっと見た目はそれほど問題ないようなディテールであると思うのですが・・・

時計の裏側、特に革バンドを見ますと、かなりの痛みが出ています。バンドの小穴を中心に亀裂が入っていますし、表面もダメージが見られます。革なので仕方がない部分もありますが・・・。そして何より革素材がボロボロと剥がれてきてしまいますので、あまりよろしい状態ではないです。

こうした状況を鑑みて何ができるかと考えた結果、バッテリーの交換と革バンドを取り替えることにしました。気に入った時計を新しく用意するというのでも良いのですが、まずはできることをやってから買い替えなど検討すればいいかなと。

バッテリー交換

バッテリーはヨドバシカメラなどの家電量販店などに行けば対応してくれます。1,500円程度で交換できました。作業時間はおおよそ1時間程度でしょうか。実際にはもっと短い作業時間だと思いますが、お店の混み合い具合で変化すると思います。

この待ち時間の間に、腕時計を見回ってみました。よく見てみると、ここ最近の時計は、ほぼソーラー式の電源を搭載したものばかりなのですね。蛍光灯の光でも蓄電ができ、時計を駆動することができるのだそうです。

そして革バンドについては、Amazonで見つけた以下の商品を購入し、自分で付替えを試みました。

革バンド交換

購入したのは革バンドにバックルが付いたもの。バンドとバックルは別々に売っているケースがほとんどのようですが、この商品はそれらをセットで販売していました。そして価格帯も家電量販店と比べて非常にリーズナブル。おおよそ1/3程度のコストです。バンドの脱着に使う工具もセットになっていて、「試しにやってみる」という意味では良いと思いました。

バンド交換の方法は購入した商品内にも記載がありましたが、結構大変です。他に参考になるものはないかと探した結果、個人的には以下のサイトに出ている手法がやりやすかったです。

バンドの交換を終えて、リニューアルした時計がこちら。最初の画像と比べると(写真の撮り方もあるかもしれませんが)、かなりイメージが変わったように思います。

最初の画像では美錠(バンドを止める部品)がシルバーでしたが、こちらのバックルはゴールドです。時計と同系色で色合いが合っていることと、革バンドもブラウン系からキャメル系と少し明るめの色合いになったことで、結果カラーバランスが良くなった気がします。

また、今回バックルを使った仕様にしていますので、時計を付ける際の手間もワンタッチで行なえます。止める作業も少ないため革バンドの延命にも貢献しそうです。

バンドの名称についても色々調べました。ここが詳しくまとまっています。

そもそも何故再生させたのか

今回、昔使っていた時計を引っ張り出したのは理由があります。それは普段から使っている腕時計の代替機を探していたからです。今使っている時計は機械式時計です。使い続けるためにはオーバーホールが必要になってきます。

オーバーホールにはそれなりの時間がかかるものと見られますから、その間に使用する時計をどうするか悩んでいました。そこで昔購入した時計があることを思い出し、わざわざ引っ張り出した訳です。そして実際に作業してみると、そこまで手間のかかることではないこともわかりました。

そして何より、昔の道具を使い続けることで愛着も出てきて、より使い続けようという気持ちになっていくのも良いですね。バンドは同じものがずっと使えるわけではないので、定期的な交換が必要です。それは面倒だと思う一方で時計のイメージをガラリと変えるきっかけにもなります。これをどう捉えるかはオーナー次第ですが、個人的にはこうして使い続けられるのは、とても素晴らしいことだと思った次第です。

参考)TIMEX INDIGLOについて

そもそもTIMEXに詳しいわけでもなかったので、今回の出来事を機に色々調べてみました。その中でわかったのは、米国で非常に歴史の長いブランドであること、INDIGLOという時計内を光らせて視認性を高める技術は同社が初めて考案したものであるということでした。

世間では当たり前のようにある技術も、こうして世界で初めて作った企業があり、それが自分の持っているTIMEXである事が分かったのも、何かの偶然でしょうか。こうした歴史を読み解いて手元にあるモノを見ると、今まで以上に愛着が湧いていきそうですね。

私の手元にある時計はちょっと小ぶりな径(38mm?)で、クラシカルな所も案外気に入っています。服と同じでケースバイケースで使い分けていきたいですね。


大学を卒業後、約15年間写真スタジオ、写真機材販売、北欧カメラメーカーの日本法人立ち上げなど行う。その後ITベンチャーにてマーケティング業務に従事しながら大学院に通いMBAを取得。現在もスタートアップ企業にて奔走中。