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柿詰めで見えてきたもの-Ozekiで切ったもの#4

今日は、二時間半、計17個の柿をパックに詰めた。
福岡県産の「秋王」。
一応はっておくで。

2020年、農林水産省、近畿農政局の公表データより。
https://www.maff.go.jp/kinki/press/toukei/toukeikikaku/attach/pdf/200414-1.pdf
色にこだわりを感じる。

柿は腐りやすい。段ボールから甘い匂いがしたら要注意だ。手にゴム手袋をはめて段ボール箱をあける。この時腐った液体が飛び散ることに注意。
箱の中には、液体まみれになった柿が転がっている。取り出す。洗う。

何事もなかったようにパック詰めする。二つで一パック。

月曜日って、何もやることがない。うちの店舗は土曜日日曜日が忙しくて、月曜日はそこまで。だから、今日は、白菜を二箱、だいこん1ケースでやることが終わった。あとレンコン。

柿は最後の二時間(勤務時間は五時間)で終わるまでやっといて、って言われた。めっちゃ長い。

4L、3Lという区分がある。実のサイズによる分け方だ。同じ段ボール箱の中に、4Lだと9個、3Lだと10個入っている。当然、値段も変わる。

問題なのは、二つの段ボール箱を見分ける特徴が、何もないこと。箱の側面に書いて入るが、4L、3L の表記はあまりにも小さい。

もう一つ問題だったのは、僕が、3L4Lの区別が(概念として)わかっていなかったのに、言われたのは「4Lの柿全部詰めといて」だったこと。4Lの部分がよく聞こえなかった。

案の定、途中で、4Lと3Lの区別に気づいて、絶望した。値段が違う二サイズを、ごちゃまぜにしてパックしていた。スーパーにおいて値段の違いは絶対だ。怒られる!!

くずな僕とまともな僕が現れた。いつも通り。
くずな僕は言った。退勤まで残り30分ばれずに全部やったら、気づかなかったふりして帰って、怒られないぞ。だって、概念として理解させなかった社員側の責任だぞ。いづれごちゃまぜは社員にばれて、それなりのことを注意されるだろう。だとしても、それは次の出勤日。もう終わったこと。ここは言わずに切り抜けろ。今言ったら、先輩のJKに馬鹿にされる。

まともな僕。社員さんに報告しろ。それが仕事するものとして当然だ。
理由は、でも、くずだった。
・ここで言った方が信頼を失わずに済む
・2時間やって気づかなかったバカだと思われたくない

正義感。あった、最終的に後押ししてくれたのは、そっちの、積極的な理由。よかった。報告して。自分を偽らなくて。

社員さんは、許してくれた。「今度から気を付けてね」

柿のパック詰めで見えてきたものは、腐った自分の甘さと、それでもいい人間でいられたことへの安心感だった。

残ったのは、立ち仕事の筋肉痛だけ。―——— いい職場だ。

今日切ったもの
・福岡産柿
・神奈川産だいこん
・千葉産れんこん
・茨城産はくさい


2022.12.01 0:35
「秋王」は絶対おいしい。

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