ムーンライト

久しぶりに見たいと強く思っていた映画を見た。

三ノ宮の老舗?中古DVD屋さんのビデオランドミッキーにて見つけた
「ムーンライト」
宇多丸さんや町山さんの映画批評はもちろんのこと、菊地成孔さん率いるjazz dommunistersの2nd albumの1曲目でもこの映画に触れており、僕の興味センサーは既にビンビンになっていた映画だった。
どこかのタイミングで見たい、と思いつつなかなか手を出していなかったので、この自粛のタイミングで家にいる時間が多いことを理由に買ってみた。
あと、東京にいる素敵な年上女性が、最近ムーンライトを見て良かったという感想をSNSに書いていた記憶も頭をかすめたからだ。

内容はおおまかに言うと、LGBTの黒人の少年が大人になっていく人生の物語だった。
少年期、青年期、大人、になった彼の事を綺麗な映像で描いていた。
作中には孤独、寂しさ、疎外感、愛情、許し、様々な感情と言葉が溢れていた。

ムーンライトという題名は、黒人の肌が月の光に照らされた時に黒から青へ変わることに由来しているらしい。そこには、人は自分ではない誰かに変わることができる、変わっていける、というメッセージが込められているのだと思う。

映画は淡々と進んでいく、ストーリーも登場人物も多くは語らない。始まりも終わりも突然であっさりしている。
それが僕個人としてはとてもしっくりきて心地が良い映画だった。
華やかでも滅茶苦茶なわけでもない出来事、強さと弱さを抱えた普通の登場人物達、人種も生活も違うであろう僕でもなにか自分のことを投影してしまう映画だった。


鑑賞中、昔の自分の事を思い出した。忘れていた記憶や感覚を少し思い出して、僕の心は苦くなったりあったかくなったりした。


最近frank oceanをよく聴いているのもあって、この映画がより自分の中に入ってきたような気がする。( frank oceanは自分がLGBTだということを公言している )

僕には計り知れない、孤独と愛情。
良い映画見たなぁと思った。
またそのうち見直したい。


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