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27歳でアルバイトをした話①


製薬会社を退職してからワーホリまで2ヶ月あったのでアルバイトを始めた。

さすがの私でもOLを辞めて、新しい環境に入るのは、緊張することだったが
幸いなことに社員さんもバイト仲間も優しく、かなりのびのび働かせてもらえた。

少しずつ仕事を覚えて、少しずつ慣れていった
ある日のミーティング。

その日の責任者は、20年前にネパールから日本に来た社員さんだった。

彼は50人ほどがいる前で言った。

「僕はこの会社が好きです」と。

「僕はこの会社へ面接を受けに来たとき、ここの絨毯を踏んで思ったんです。ここで絶対に働くと。

朝から晩まで大変ですよ。

それでもこの仕事が楽しい!
ここにいるプロフェッショナルなスタッフと働くのが楽しい!

私も20年前は、ただの配膳からのスタートだった。
みんなと同じようにチョッキを着てね。

だけど、ここが好きで、絶対ここで働くと努力して、今こうして責任ある職になれた。

ここには、たくさんのプロフェッショナルが働いている。
だから、たくさん見て、学んで、自分のものにしてくださいね。

そして、仕事は絶対に楽しまないといけない。
これが一番大事!

今日はお客さんだけじゃなく、皆さんも楽しんでくださいね!」

5年間OLをやってても、何かが足りなかったのはこれだったのではないか。

思い起こしてみれば、私は自分の職場を、そんな風に言えたことも、思ったこともなかった。

自分の仕事にプライド持っていいんだ。
自分の職場が一番最高って言っていいんだ。
そして仕事は楽しむものなんだ。

いつかそう思えるようになりたいと、思った。

だからそのことを本人に伝えた。

今までの自分が恥ずかしいし、
これから何かを見つけていきたいと。

彼は言った。

「伝わってくれて嬉しいです。

あれだけ人数がいて、何人に伝わったかは分からないけれど

分かってくれる人がこうやって1人でもいるだけで、

一生懸命伝えた意味も

僕がネパールから日本に来た意味もあったんだと思います。」と。

新しい場所に足を踏み入れることは、きっと誰しも緊張する。

それでも、色んな人と会って、話して、感性を磨くことは
私にとって、人生を豊かにするひとつの楽しみなんだ。

私が人生をかけて英語を学びに行く理由も、実際これが真髄なのだと思う。

これだけは擦れちゃいけないと思って、改めて言葉にしてみた。

そして、読んでくれた人の中で
こんな拙い文章だけど
なんとなく共感してくれる人が
1人でもいればいいなと思って書き記しておいた

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