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におい

街ですれ違う人の香水のにおいで、
あの人のにおいだ!と思うことあるじゃないですか。
友達だったり恋人だったり。
そして昔の恋人だったときの複雑さ。



元カレたちの香水のにおいは全部すきだった。
たまたますきなにおいだったのか、
すきな人のにおいだからすきなにおいになったのか。

それぞれどんなにおいだったかは思い出せない。
けれどみんな違うにおいだった、気がする。



男性でたまたま知り合いになる人。
香水だったり口臭だったり、
においでこの人とは友達止まりだと瞬間的に思うことがある。
動物はにおいで危険を察知する能力があり、恋愛でもにおいで本能的にすきかどうかとわかるという。
そう考えると、すきな人だからいいにおいに感じるのではなく、いいにおいに感じるからすきになる可能性がある、ということか。
においはすきでもその人に特別な感情が生まれないこともある。


元カレたちの口臭体臭は無臭に感じていた。
本当に無臭だったわけではないと思う。
けれど気にならないにおい、
私の危険センサー、この人違うよセンサーに引っかからないにおいだった。


今の恋人が手術をした日、
近くで話をするといつもは無臭に感じる口からこれが病人のにおいか、というにおいがたまにした。
薬のせいだろうか。
退院した翌日もそんなかんじだった。
でも、においを感じるけれどただにおいがすると思うだけでくさいとは思わなかった。
ちなみにキスをすると無臭。
不思議だ。

くさいはずのにおい。
それをくさいと感じるかどうかは
美的センスではなく本能的感覚。
それがくさくないということは本能的には問題ない相手ということ。


今この瞬間、
部屋にある恋人から借りてきたパーカーから香水のにおいがする。
着ているときは気づかなかったけれど、
香ってくる。


いいにおいだと感じる。
幸せなにおいだと感じる。


本人はそこに居なくても
存在を近くに感じるにおい。

薄くなったら香水かけてもらおっと。


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