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8年かけて「やりたい」を見つけた僕が思う「やりたい」に出会うためにできること

70億総アーティスト時代。そんな言葉も使われるが、この先、作り手の時代がやってくる。仕事が遊び化し、個が熱狂する時代がやってくる。

そんな作り手の時代の最先端を走る箕輪さんはこのように語っている。

これからの時代は遊びが仕事になる。まさにこの感覚を生み出したのがオンラインサロンで、お金の向きが変わるだけで仕事がエンタメになるんです。やりがい、面白さが得られる仕事をお金を払ってでもやりたい、と思うのは時代の流れだなと思いますね。

また、「遊びのような熱狂を世界中に」を理念として掲げコミュニティが上場できる仕組みをつくるfeverの今田さんもこんなことを述べている。

個人は結局自由を求めているので、会社のルールに従わなくていい生き方を模索しフリーランスという働き方に流れるし、地域や国のルールに従わなくていい生き方を模索し、自分達の独自の経済圏を築いていくようになるだろう。そうなると、会社自体もどんどんなくなっていき、勿論個人はもっと自由になり、好きなことで生きていける世界に近づいていく。

好きなことをして生きていける最高の時代だ

でも一方で、この時代に苦しむ人も増えるんだろうなとも思う。なぜなら生きている中で、運命的に「やりたいこと」に出会える人なんてのは極少数だからだ。大抵の人は一生自分のやりたいことを見つけることなく死んでいく。

ただ、その運を持っていなかったからと言って諦める必要はない。努力次第で、「やりたいこと」は見つけられると僕は信じている。

僕自身、8年間もやりたいことがわからずに苦しんできた。やりたいことがわからず2年前に就職活動から逃げ出した。でも今僕は、人生を賭けてでもやりたいとまで思えることに出会えている。

そんな僕がやりたいことに出会うまでの体験とやりたいことに出会える確率を高めるための行動について書いてみたい。

「やりたいこと」を見つけたい!と思ったきっかけ

僕が「やりたいこと」を見つけたいと思うようになったきっかけは、地区最弱のチームを優勝校相手に6点差まで迫るチームに変えた中学バスケ部の経験とその後の怪我だ。

この部活で僕は、好きな仲間と共通の目標に向かってやりたいことに取り組むことの楽しさを知った。それはまさに"生きている"という感覚だった。

でもその後、歩くこともできなくなるほどの原因不明の怪我が僕を襲った。バスケを続けられなくなったこの時、次は怪我なんかに左右されない、一生仲間と熱中できることを見つけると誓った

そしてそれができるのは起業だろうと考え、経営学部を受験することにした。いつかやりたいことが見つかった時に、それを実行できるだけの知識・スキルをつけておこうと思ったからだ。

「やりたいこと」との運命的な出会いなんてものはない

でもそのいつかなんてものはやってこなかった。起業するにしても一度就職してから独立しようと思っていた僕はとりあえず就職活動を始めた。企業の説明会に参加したり、100枚ぐらいの紙を使うほど自己分析に没頭した。

それでもやりたいことはわからなかった。どんなに頭を捻っても、考えるだけでは「やりたいこと」はわからない。

そんなわけで僕は就職活動から逃げ出した。そして、いつか見つかった時のためのスキル磨きではなく、まずやりたいことを見つけるための行動を取ることにした

「やりたいこと」の種は複数あって、どれが本物なのかはやってみないとわからない

僕が「やりたいこと」を見つけるためにとった行動は、とにかく今の自分が少しでも興味のあることをやってみるということだ。

・自然を感じるワークハウスを長野の村につくる活動
・カンボジアのゴールデンシルクを日本で販売する活動
・CtoCの映像制作事業の構想

構想段階でやめたものもあれば、半年ほどかけて人を巻き込み、何度も現地に足を運んだ活動もある。1つ1つやっていく中で少しずつ自分の心が動く瞬間がわかってくるようになった。

本物の「やりたいこと」の種は、きっと今の自分の中にある小さな「興味」の中にある。でも、いくつかあるその「興味」の中で、「今の時点関心が高いもの」と「将来的に見える本当に自分のやりたいこと」が必ずしも一致するとは限らない。そして厄介なことに今この瞬間にはどれが「本当にやってみたいこと」なのかはわからない。

なぜなら、大抵の場合その小さな「やりたいこと」は、その人の妄想や誰かへの憧れの中で生まれたものでしかなく、やってもいないのにそれが本当にやりたいことなのかなんてわかりようがないからだ。

「本物のやりたいこと」は憧れからではなく自分の体験から生まれる

僕が取り組んで来た活動の中で印象に残っているのはカンボジアでの活動だ。始まりはマザーハウス山口絵理子さんへの憧れからだった。そして、日本は既に経済的に発展していて幸せだから世界的に見てもっと貧しい人たちのためになることをしたいと思った。そんな安易な考えからノープランで一人カンボジアに渡った。でも現地に足を運んで僕が感じたことは予想に反するものだった。

それはカンボジアの人たちってめちゃくちゃ幸せじゃん!ってことだった。経済的に豊かな国で育った僕らからすると、毎日同じ服を着て、ボロボロの家に住んでいる人たちが可哀相に思えるかもしれない。でもそれは先進国で育った僕らが持つ価値観の押し付けでしかなくて、現地にいる人たちにとってはその生活が生まれた時から当たり前にある。むしろ日本にいる人たちよりも現地の人たちの方がよっぽど幸せに見える部分もあった。それは、地域内での人と人との繋がりや家族との繋がりの強さだった。こういう本質的な幸せは、日本では、特に社会に出ると失われてしまうのでは?という疑問を抱いた。

そんな体験から、なぜカンボジアなのか?ということを改めて考えるようになった。そもそもの始まりは、憧れの人からの影響が大きかった。でも山口絵理子さんの「やりたいこと」は、山口絵理子さんが取って来た行動の中で芽生えた想いがもとになってる。僕が山口絵理子さんの真似事をしてもそれが本物の自分の「やりたいこと」にはならなかった。

行動したから見える、過去の体験にある「やりたい」の原石

カンボジアでの活動で感じたことも影響し、次に僕が取り組んだのは、「大切な人との最高の瞬間を最高の形で残す」をコンセプトに掲げた映像制作初学者と旅行などの思い出を綺麗に残したい人とのマッチングサービスだった。このサービス対して抱いたワクワク感はこれまでになく大きかった。キーワードは「大切な人との繋がり」だった。

その少し後には、通っていたビジネススクールで出る50以上もの課題の中で「浅く広いSNSの繋がりから、深く強い絆が欲しいという欲求に答えるスキーム」という課題だけが唯一心に刺さっていた。

いつも共通して心が動くのは「人との強い繋がり」がテーマになる時だった。そして「人との深く強い絆」が生まれる状況とはどういう状況なのかをよく考えるようになっていた。

それは「なんらかの共通目標に向かって仲間と一緒に好きなことに取り組んでる時」だった。例えば、中学の時の部活であったり、大学の時のゼミであったり。そんな時に僕は最大の幸せを感じる。

同時に僕は過去を改めて振り返るということもよくしていた。そもそも僕が起業をしたいと思ったきっかけも「一生好きな仲間と好きなことを共通目標に向かって取り組んでいける環境に身を置きたい」と思っていたからだった

一方でそういう環境は社会に出ると突然なくなってしまうように感じる。それはすごく寂しい事なんじゃないかと思った。

この時はじめて僕は「やりたいこと」の原石のようなものを見つけた気がした。

「やりたい」という想いは"0 or 100"ではなく、"100段階のグラデーションのようなもの"

「社会に出てからも、好きな仲間と好きなことを共通目標に向かって取り組んでいける世界をつくりたい!」
そんな「やりたいこと」の原石のようなものを見つけてからも半年間ぐらいは、具体的に何をすればいいのかに悩んでいた。

やりたいことって、「これこそが100%私のやりたいことだ!それ以外はやりたいことではない!」みたいな"0 or 100"的なものではないと思う。そうではなくて、もっと100段階ぐらいのグラデーションのようなもので、「やりたいこと」のレベルは行動と思考を重ねる度に少しずつ濃くなっていく。

例えば、「自分のとった行動が誰かに感謝された時」、「自分が発信したことに誰かが共感してくれた時」「行動を起こしたことで芽生えた感情が過去の体験と結びついた時」「誰かに何かを提供して、今まで見えていなかった新しい課題を発見できた時」そんな瞬間に少しずつ人のやりたいは磨かれていくんだと思う。

やりたいを見つけるヒントは「将来」ではなく「今この瞬間」にある

よく、やってみたいことがあるけど、それがこの先どういう意味を持つかわからないっていう人がいるけど、そんなことを言ってたら始まらない。

そうではなく、今この瞬間に強烈なスポットライトを当ててみてほしい。今、何に興味があるのか?今、やってみたいことはなんなのか?
少しでも関心があることがあるのであれば一歩踏み出してみてほしい。
最初は面倒くさいかもしれない。
もしかしたらやりたいことじゃないのかもしれない。
辞めるかもしれない。
でもそれでもいいからまずはやってみることだ。
だってやってみなきゃそれがやりたいことかどうかなんて一生わからないのだから。
やってみて、もし違ったのならやめて別のことをすれば良い
他人の視線なんて気にしなくていい。
「あいつは言ってることがコロコロ変わる」とか、「口だけで最後まで続けない」とか色々言われる。
だけどそんなのは無視すればいい。
これは自分の人生なのだから。自分の直感に従って今を生きたいように生きれば良い。

たとえ最初は軸がなくても、見つかりそうになっては見失って軸がぶれぶれになっても、行動を起こし続ければ必ずやりたいことにぶつかる時が来る

誰だって「何者」かになれる可能性を秘めている

時々、「何者かになれる人は、なりたくなっているのではなく勝手にそうなってしまうだけ。何者かになろうとしている時点で何者かには絶対になれない。」と言ってくる人がいる。しかもそういう人に限って実績のある人であることが多い。

でも僕はそんなことはないと思っている。別に最初のきっかけが何者かになりたくて行動し始めるんでもいい。ただ、その行動を繰り返していく中で、いつか「本物のやりたいこと」に出会えた時、無意識に何者かになっているはずだ

もしあなたが今、少しでもやってみたいと思うことがあるのなら、どんなに小さくてもいいから一歩踏み出してみてほしい。今この瞬間を全力で楽しむ人が増えたなら、世界はもっと輝きを増す。例えその「やりたいこと」がどんな規模でも、どんな内容だろうと、好きなことに向かって一生懸命頑張っている人は輝いて見えるし応援したくなる

だから僕は、「やりたいこと」がまだ誰にも認められなかったとしても一歩踏み出していける世界をつくりたい。僕が今やっていることは、「やりたことがあるけど共感してくれる仲間を見つけられない人」と「何か面白いことに挑戦してみたいけどやりたいことが定まっていない人」が繋がり、チームをつくって共通目標に向かって活動していける環境を生み出すサービスをつくること。

さいごにお願い

そんな訳で、僕は今"emole"というサービスをつくっています。でもまだまだ僕はユーザーのことを知ることができていないです。勉強不足です。もっともっと何かに挑戦しようとしている人の悩みを聞きたいです。

だから、皆さんの声を聞かせて欲しいです。どんな些細なことでもいいです。どんなワガママでもお聞きします。皆さんが持っている不満や不安を全部僕にぶつけて欲しいです。

ひとまず、100人を目標に今ユーザーインタビューを行なっています。ご協力いただける方はDMくださると泣いて喜びます。

僕自身、まだ「何者」でもない人間です。だからこそ、これからも行動と思考を重ねて「何者」かになろうとしている人間でも「何者」かになれるということを証明していきます。

少しでも多くの人が、やりたいことに向かって1歩踏み出せる環境がつくれるように、今いる仲間を大切にしながら一歩ずつ前に進んで行こうと思っています。

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