4/2,4/9お稽古見学の感想

キャストの皆さん、ケバブ大吾さんへ。

非常に楽しく、時に非常に真剣に見させていただきました。

僭越ながら2日に現地で、今日はZoomで見学させていただいた際に感じたこと・思ったことを、忌憚なく、遠慮なくお伝えしたいと思います。
ここから口語体で書かせていただきます。

哲誠さん
2日に感じたこと。
初座長としてしっかりと場の空気を作り、段取りよくお稽古を進めていた事はさすがだと思います。
また、一番早く台本を離して、細かいシチュエーションまで気を配って、お稽古を進めていたところもすばらしいと思います。
ただ1点。これは歴代の涼介に対してずっと思っていたことなのですが、悪い癖を引き継いでいる感があります。
それは、とにかく食い気味にリアクションしてしまうと言うことです。
次に相手が何を言うかっていうことがわかっているため、どうしても不自然なまでに即答で返答してしまっています。
例えば、2日のお稽古の冒頭の神様とのシーン。
初めて見る神様なのに、あっさりその存在を受け入れて言われるがまま、ほぼ即答で対応しているのは舞台の最初として不自然です。ゴクリと息を飲んだり、そんなバカなと言う姿勢は、もっとはっきり表現しても良いかと思います。
このシーンは特に舞台の全容を観客に理解してもらう大事なシーンなので、緊張すると思うけど、アダンちゃんと一緒に「セリフの棒読みにならないシーン」を作ってください。
また、序盤の涼介は非常にネガティブだと思います。後半には性格が一変するはずなので、序盤は卑屈なまでに弱気な引き算の演技が求められると思います。
今日のお稽古では、SHINGOに2回目のタイムリセットを求めるシーンで、もっと地団駄を踏んで懇願しないと、あっさりSHINGOが了解したように見えてしまいます。

原知慧さん
2日のお稽古の前半で菜月とのシーンを合わせている時、鏡越しに表情など見ていましたが、細かい目線の配りや、菜月の言葉へのリアクションは、さすがに主演をされたことがある女優さんだなと言う印象でした。
気を許している菜月だからこそ、菜月の前では、自然体で、それをベースに会社では元気で素直な頑張り屋な茜と言うスタイルでキャラクターは成立すると思います。
1点、菜月が涼介と麗華が腕を組んで歩いているところを伝えに来るシーン。
「それは一緒に歩く事はぐらいあるわよ」というところまでは普通の会話で、言葉の裏には「何言ってんのよ」ってくらいに受け流して。
「腕を組んで」って言う所からは、はっきりと動揺が隠し切れない目線や姿を見せるのが良いのではないかと思いました。
そのあとの「美男美女だし!」と言うところも、いつもよりも強がって声も上ずってという感じかなと思います。
今日のお稽古では、序盤に一ノ瀬とのシーンがありました。
名刺交換で一ノ瀬が一目惚れするシーン。
あくまでも2人は初対面なので、茜は緊張している表情が欲しいです。
膝に置いた手も、初訪問先なので、例えば資料と一緒にカバンからノートとペンを取り出して、メモをとろうとする真面目さを前面に出してはどうでしょう?二階堂の名前が出るまでは手元のメモに目を落として、今日は来れなくて申し訳ないってところで、目線をあげるとか。
一ノ瀬が「続きはランチを食べながら」という時、そのノートとペンをパッと取り上げられたりする演出も面白いかもですね。
その反動で、会社に帰った時も、最初は緊張したけどランチを食べて打ち解けた〜という感じに持っていくのがいいかなぁと。
その後の一ノ瀬と2ショットの公園のシーンでは告白されるわけですが、膝の上で手をギュッと握るとか握った手を緩めるとか、茜ちゃんの感情表現に手を使ってみて下さいね。
一瞬、体の向きをほんの少し外側にずらすとかも効果的かなと。

やまもとゆういちさん
2日のお稽古の時は、途中からお稽古に参加されて、アップもなく、いきなりSHINGO役としてその場にぱっと入られたのは、さすがと言う感じで驚きました。
おそらく、すでに台本を読んで、それぞれのシーンのイメージ、キャラクターの立ち振る舞い、セリフを発するときの感情などがある程度イメージができているからこそ、それぞれのセリフに対するリアクションや、間のとり方が本当にナチュラルだったと思います。
ただSHINGOについて言えば、後半とのギャップと言う観点で、前半はややいい加減で、神様に悪態をつく、涼介にとっても多少頼りなさげの付き人と言うスタンスをもっと強調しても面白いかと思いました。
今日のお稽古で、並んで膝を抱えてすわってるシーンがありましたが、2人に動きがないので、肘で涼介をつついたり、少し大袈裟にボディタッチをするのが馴れ馴れしくていいかと思いました。

川森萌可さん
2日の天空シーンの3人のわちゃわちゃしたところでは、いたずら好きの神様と言うスタイルがはっきり出ていましたし、セリフが入ればよりキャラクターは仕上がっていくものと思っています。
一方で、大事なメッセージが多い神様なので、本当に大事な言葉は、ゆっくり話すとか、フレーズの前後に若干の間を開けるとか工夫があるとより伝わると思います。
また、哲誠くんのとこでも書いたけど、冒頭のシーンは過去演じられた月絵ちゃん、rihoちゃん、ゆあちゃん、楓ちゃん、有里彩ちゃん、優美ちゃんのアダンも説明口調で早口になりがちだったので、台本通りではあっても「そりゃビックリするよね〜」とか「でもよーく聞いてね」という意志を言葉に込めて、涼介と観客に神様がやっている自殺者更生プログラムのことをしっかり伝えてくださいね。
あと、早く喉が良くなるといいね。
17日のライブで喉チェックします!

山下友羽里さん
2日も9日も少し離れたところから見させてもらいました。
既にカカのソフィア先生のイメージは着実にできつつあるなーという感じです。
ひとつお願いするとすれば、背筋とあごの角度です。
天空でふざける2人に話しかける時ほんの少し背を曲げて、手は後ろに組んで覗き込むような話し方になっている今の感じでOK。
一方で、論じるセリフ、「知性ね」といったセリフは、腕を広げたり、指を顔のそばで立てながら、少しあごを上げて目線を上げながら背筋を伸ばしてゆっくり目に語ると、観客も天空の受講生の一人という気持ちでメッセージが受け取れると思います。

有里沙さん
2日のお稽古の時、電話のシーンの表情を見て泣きました。今日も泣きそうでした。
「でも、茜。」の言葉で表情がパッと真剣な表情になったところは見事です。
欲を言えば、「でも」と「茜」の間に「…」の一拍間をとるといいかもです。より引き込まれます。
茜と会社で会うシーンでは、もっとボディタッチ多めに。
ひじで「このこの〜」みたいなしぐさも欲しいかもです。

堀井雪乃さん
2日のお稽古ではアダンちゃんに絡むソアンのすねた表情も、真面目に自分の活動報告するところもメリハリがあって良かったです。
今日は動きしか見れなかったけど、同列のアダンちゃんと、リスペクトしているソフィア先生では、パーソナルスペースに違いがあるはずですよね?
アダンちゃんにはくっついて話す、ソフィア先生とはちょっと離れて話すなどの工夫をしてみてください。

江口史恭さん
さすがの一ノ瀬ですね。
余裕があって、振る舞いの堂々としたところなんかは、なるほどという感じ。
茜とのシーンでは、もっともっとゆーったりと言い回してもいいと思います。
焦った茜に釣られてちょっと早口になってたかも。
今日の後半で見せてもらったところ。
涼介が入ってくるところ、大逆転劇のとこは、最初は冷静だけど、途中からは、より高圧的でお願いします。

吉田莉多アシュレイさん
2日の前半のシーンをメインに見ました。
既に麗華のずるさや嫉妬深いところ、ワガママなとこはいい感じに演技できてると思います。
配信でも伝えたけど、腕を組む時は、観客側の手は腕の下に潜り込ませるのではなく、腕の上に出しましょう。
イラついた時は腕組みした状態で指をトントンしたり、素直な茜に恥じている時は自分の腕をギュッと掴むところで感情表現が出来ると思います。
涼介の部屋でイタズラのカミングアウトをする時は、「大したことじゃないでしょ?」という意思を示すために、自分のネイルをチェックしたりとかそんな仕草も横柄でいいかなーと思います。

大西亜依さん
あいちゃんの凛とした立ち振る舞いはお稽古の時点で期待通り。
もう星パイになってたねー。
2日と今日のお稽古では、3年前の涼介のシーンとか、大事な茜とのシーンは見れなかったけど、身の上話を話すところとか、見せ場となるところでは、しっかり存在感を示してくださいね。
裏返しですが涼介、茜、麗華、菜月には、星野さんが先輩でよかった〜と思われているはずですので、そこをしっかり表現してくださいね!

と、まぁ、あくまでもシロウトの意見ですが、これまで13公演観劇させてもらって、「カミオク、もう少しこうだったらいいのに」という思いも含めて伝えさせて頂きました。

最後に、最近少し感じている厳しめのことをお伝えします。僕としては珍しいことです。

2日のお稽古の後、「もう本番まで1ヶ月を切って、お稽古も毎日ではなく限られた時間だと思う。1回1回のお稽古を大切に過ごして本番を迎えて欲しい」とお伝えしましたよね。
ところが、その後に行われたSRでのカミオク配信では、クラファン支援のお願いが時間の半分以上を占めていて、「カミオクの舞台とは」「どんな劇なのか」という説明が少しおざなりに感じました。
脚本家のケバブさんもご自身のZoom会を宣伝されていた事にも少々ガッカリしたのです。
Zoom会も差し入れの支援も、エンタメの一部と言われてしまえばそれまでですが、舞台が成功するかどうかは舞台でしか示せませんし、MONAにとってのカミオクは、最重要な失敗が許されないコンテンツだということを改めて肝に銘じて頂きたいのです。

キャストの皆さんは、舞台の上の
・「問題解決しなさい=舞台で大切なメッセージを届ける」
・「本当の仲間を見つけなさい=10人の絆をより深めて信頼し合える関係を作る」
・「本当の愛を知りなさい=観客が全公演満員で観に来る」
の3つのミッションを必ず達成してください。

ミッションを達成するためには、「現状から考えず、しっかり未来(千穐楽のカーテンコール)から考えて」ください。目先の利益にとらわれちゃ決していい舞台は出来ませんよ。

以上です。
僕にしては珍しく、苦言もお伝えするという「自分らしくない選択」をしてみました(笑)

どうか、皆さんご自愛頂いて、無事に幕が上がることを祈っています。

11日も楽しみにしています!

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