大事な考え方 ~“科学技術立国再生への道”から~
平成史スクープドキュメント
第5回「“ノーベル賞会社員”~科学技術立国の苦闘~」からメモメモ
『シーズ(種)を活かす創造性を生み出すカギは?』
本庶佑 2018年 ノーベル生理学・医学賞
「ひとつで変わるようなマジックがあれば、みんなやっている。日本が明治時代、ゼロから出発して長い時間かけてやってきて、戦後ようやく花が開いた。明治から150年、また別の壁に当たろうとしている。根気強く社会的な仕組みを改善していく。科学・サイエンスというのは、簡単に1年2年でなるものではない。今の若手にしっかりとした投資をして、今もし地位が落ちているとしたら、カムバック(再生)につながる。」
『イノベーションが生まれる環境とは?』
田中耕一 2002年 ノーベル化学賞
「イノベーションに対する日本語では、技術革新といわれているものをあまりにも杓子定規、狭く考えすぎている。もともとのイノベーションの定義、日本語訳を見ると、新結合・新しい捉え方、解釈これ自身がイノベーションである。いろいろな分野の人々が集まって、新しい結合をする。新しい解釈をする。失敗と思われることも、別の分野ではすごい発見になるかもしれない。もう少し柔軟に、広く解釈すれば、イノベーションはもっとたやすくできる。イノベーションを実際にやっている人も単にくっつけただけだと、自分自身を低く評価している。企業・大学の特に若い人たちがいると思うが、もっと気楽に考えよう。意外に簡単にできるよと。」