地域間の相関関係の統計的分析と可視化

1. はじめに

本研究では、複数の地域における時系列データを用いて、地域間の相関関係を分析しました。特に、地域間の統計的関連性を理解することを目的とし、その結果を視覚的に表現することに焦点を当てました。

2. データと方法

2.1 データセット

分析に使用したデータセットは、10の異なる地域(北海道、東北、東京、中部、関西、北陸、中国、四国、九州、沖縄)の時系列データを含んでいます。

2.2 分析手法

2.2.1 相関係数の計算
まず、PythonのPandasライブラリを使用してデータを整形し、各地域間の相関係数を計算しました。相関係数は、-1から1の範囲で、1に近いほど正の相関が強く、-1に近いほど負の相関が強いことを示します。

2.2.2 ヒートマップによる可視化
次に、Seabornライブラリを用いて相関係数のヒートマップを作成しました。このヒートマップは、色の濃淡で相関の強度を示すことで、地域間の関連性を直感的に理解できるように設計されています。
2.3 可視化のカスタマイズ
ユーザーの要望に基づき、以下のカスタマイズを行いました:

  • ヒートマップの一方のみ表示し、重複を排除。

  • X軸のラベルを斜めにして視認性を向上。

  • 特定の地域(沖縄)のデータを除外。

  • 色調をベースカラー #00717F に基づいてカスタマイズ。

  • 負の相関が強いほど色が濃くなるようにカラーマップを調整。

  • 正の相関を #00717F 、負の相関を緑系の色で表示するカスタムカラーマップを使用。

3. 結論

本研究では、複数地域間の相関関係を統計的に分析し、ヒートマップを用いて視覚的に表現しました。この方法は、地域間の関連性を明確に示すことができ、データの理解を深めるのに有効であることが分かりました。また、カスタマイズ可能な可視化手法は、データの解釈を容易にし、異なる視点からの分析を促進します。

4. 今後の展望

今後の研究では、さらに多様な地域や異なる種類のデータセットを用いた相関分析、または因果関係の調査などを行うことで、より広範な応用が考えられます。また、データの時系列的特性を考慮した分析手法の開発も、有益な方向性であると考えられます。

5. 分析コード

5.1 データの読み込みと整形

import pandas as pd
import json

# データセットを読み込む
with open('Data.json', 'r') as file:
    data = json.load(file)

# Pandas DataFrameに変換
df = pd.DataFrame.from_dict(data)

5.2 相関係数の計算

# 相関係数の計算
correlation_matrix = df.corr()

5.3 ヒートマップの初期表示

import seaborn as sns
import matplotlib.pyplot as plt

# ヒートマップの描画
plt.figure(figsize=(10, 8))
sns.heatmap(correlation_matrix, annot=True, fmt=".2f", cmap='coolwarm', cbar=True)
plt.title("Correlation Matrix Heatmap of Regions")
plt.show()

5.4 ヒートマップのカスタマイズ

# 沖縄を除外して再描画
correlation_matrix_filtered = correlation_matrix.drop('Okinawa', axis=0).drop('Okinawa', axis=1)

# ヒートマップの一部のみを表示するためのマスク
import numpy as np
mask = np.triu(np.ones_like(correlation_matrix_filtered, dtype=bool))

# カスタマイズされたヒートマップの描画
plt.figure(figsize=(10, 8))
sns.heatmap(correlation_matrix_filtered, annot=True, fmt=".2f", cmap='coolwarm', cbar=True, mask=mask)
plt.xticks(rotation=45)
plt.title("Filtered Correlation Matrix Heatmap of Regions")
plt.show()

5.5 カラーマップのカスタマイズ

# カスタムカラーマップの作成と使用
cmap_custom = sns.diverging_palette(h_neg=140, h_pos=200, s=70, l=50, as_cmap=True)

plt.figure(figsize=(10, 8))
sns.heatmap(correlation_matrix_filtered, annot=True, fmt=".2f", cmap=cmap_custom, cbar=True, mask=mask)
plt.xticks(rotation=45)
plt.title("Correlation Matrix Heatmap with Custom Colors")
plt.show()

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