作品「グリッドからセルへ」
質料的グリッド
・形相的なグリッドとは、可視的なそのグリッドであり、しかしながら、そのグリッドが、〈はたらき〉を喪失していること
・グリッドが義認されるとき、グリッドの各結節点やグリッドの部材には、重力や締付る負荷が架かっていることこそ、グリッド(つまり、あらゆるものの尺度になる権利)が、この世界に存在してよいゆるしの部分である
・だが、グリッドが、実は、脱化されており(たとえば、わたしのグリッドの絵ではその部分が、パステルで、光のように描かれるように)、グリッドの周辺の輪郭にあたる部分こそが、グリッドを、ベークライトしているように、支えている
・実は、力の発祥が、グリッドの輪郭線に移行している
・グリッドは、重力や負荷をまかなうことで、グリッドたりうる、という役目を、もはや、果たせないのだが、〈動けない〉という性質を逆手にとり、自らを脱可させていたのだ
・物語られることのない、グリッドの、その輪郭線の部分は、このことに気がついている
・のグリッドにあぶり出された鋳型の、マス目、にある部分が、今、構造も機能も明かされていない、〈マス目〉という機能と構造を露わにしようとしている
・マス目たちは重力と食いしばりなどを有しながら、各々、まさに、アナロギア的に連なる単独者たちとして(まさに"単独者たち"という語義矛盾的なアナロギアにおいて)、世界を生誕させ、創造しはじめてる
・〈マス目〉/セルの誕生
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