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私の仕事

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北カリフォルニアの田舎で日本食レストランをしています。そんなあれこれ。
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2022年4月の記事一覧

おひとり様のお客様

金曜日の夜。 その日は、なぜか、おひとり様のお客様が多かった。 仕事帰りだったのか、30代くらいの女性がドアを開けて入って来た。 「Hi, How are you?」 挨拶すると、 「Tired」(疲れた)と一言、 にこりともせずに私を見つめた。 「じゃあ、リラックスしてくださいね」、 そう言って、私は彼女を4人掛けの大きなテーブルに通した。 ふつう、おひとり様は、カウンター席か、もしくは二人掛けのテーブルなのだけど。 ハーフボトルの赤ワインを開けて、食事を待って

どこへ行っても大丈夫な人の特徴とは

これまでたくさんの人と一緒に仕事をしてきた。 人生の、次のステップに進むために、うちの店を辞めていく人の中には、私にこんなことを、最後に言わせる人がいる。 「あなたなら、どこへ行っても、何をやってもきっとうまくいくわよ!」 そう言って、送り出させてくれる人がいる。 このように、 「この人は、どこへ行っても、そこでどんどん成長して、うまく仕事をやっていけるだろうな」、 そう思わす人の特徴を、考えてみたとき、次の事柄があげられると思った。 自分から笑顔で元気よく挨拶をす

人は自分の聞きたいことしか、聞きたくないもの

お客様の中には、 様々なことをリクエストする人がいる。 食べ物について言えば きりがないので置いておくけど、 例えば、営業時間前にも関わらず 店内に入れて欲しい、とか、 リザベーションでいっぱいで 席が空いてないことを注げると 不快を表す人、 席に着くなり、青島(チンタオ)ビール、タイティーや、春巻きを注文して、 ないとわかると、ずいぶんがっかりされる。 (アジアをひとくくりにする人は多い)。 こちらはその都度、丁寧に説明する。 きちんと準備を整えて、 お客様を迎

単純作業に祈りを込める

15年も前に、店のダイニングで働いていた人が、戻ってきた。 彼女は私が店を始めた、初期のころのスタッフだ。 5年ほどうちにいた後で、他の町に引っ越し、10年ぶりに家族の暮らす地元に帰ってきた。 今回、店で再び働き始めて、すぐに彼女が言ったこと。 「ねえ、キャンドルはどうしたの?」 それで思い出した。 そうだった、以前はパティオ席にある、小さなエンジェルのそばにキャンドルホルダーを置いていて、開店前にお祈りをしてからキャンドルに火を灯すのが恒例だった。 それは、基本