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豊かさについて

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#豊かさ

くふうする生活

近所のピザ屋で、野菜たっぷりのスライスピザを紙皿にのせてもらって車に乗ろうとした時だった。 「50セント、持ってないかな」と、 ホームレスらしき男性が近づいて来た。 こういう人に遭遇することは、いくらでもあるけれど、はっきりと、 「50セント」 と、金額を言ってきた人は これまでにいなかった。 最初私は、 「あれ、50セントだけ何かを買うのに足りないのかな」、 と、思って、「OK!」、とすぐにバッグに手がいった。 お金を受け取ると彼は「ありがとう!」と大きな声で言って

私たちは見たいものを見よう

以前、日課にしていた、近所の湖の周りを歩くことを ずっとやめていた。 この数年、雨が少なく、水不足が深刻化しているこの地域で、毎日減っていく湖の水量に、フォーカスするのが嫌だったから。 雨季である、去年の秋から今年の冬も、例年よりずっと雨は少なかったから、私が湖に行くことはなかった。 それが先週、店のスタッフの若い男性が声をかけてきた。 「週末に湖に行ってみたんだよ、水がずいぶんと増えていたし、 いい感じだったから、行ってみるといいよ!」 そう、勧められた。 それでも、

自分にYESと言うとき、世界もそれに同調する

年に一度、私は 今はそれぞれに暮らしをもっている、二人の娘たちと旅行する。 私たち、3人同じ誕生月なのでそのお祝いに、一緒に時間を過ごす。 さて、今年、私たちは海辺の町にやってきた。 その美しい景色と、水族館が有名で、多くの観光客が訪れる。 子供たちが小さい頃に、この水族館へ家族で来たことがあった。 街の中心に建つ、モダンで洗練された佇まいのホテルは、客室のバルコニーが海に面している。こんなところに滞在する人は、どんな人たちなんだろう、と見上げていたのを覚えている。

「ありがとう」で自分をあふれさす

車で5時間ほど南にドライブした海辺の街に、旅行してきた。 私の住む、田舎町から都会を通ってハイウエイを行き来するのは、はじめ、ちょっとした緊張感が伴う。 でもたいてい、行きはこれから始まる旅行の楽しい予感に、帰りは満足した喜びが私を埋め尽くすので、その緊張感はいずれ、居場所を失ってしまうわけだけど。 今回の旅も、滞在したホテルやレストラン、ショップなどで出会った人たちの気持ちのいい笑顔と、親切で支えられ、毎日喜びと感謝でいっぱいだった。 帰りの車の中では、ただただ、自分

ここにある、すぐにある、豊かさの波動

満月の夜。 いつもはシャワー派の夫が、家の外に備え付けてあるホットタブに、一緒に入ると言う。 夜、仕事の後のお風呂は、いつもは極上のお一人様時間。 でも、しばらく風邪を引いて ほとんど私に近寄らなかった夫と 久しぶりにお湯に入り、輝く夜空を見上げると、子供のようにはしゃぎたい自分を見つけた。 ひとしきり、最近店であったことを話した後、私が他所を向いている間に彼は流れ星を目撃した。 「緑色でね、ゆっくり流れていったよ」 こんな明るい夜空の、星もわずかにしか瞬いていない

マインドセットを変えれば、違う選択が見えてくる

娘家族が遊びに来た。 娘(長女)のパートナーの、双子の子供たちの学校がお休みの間、(学校にもよるけど、こちらはプレジデント・ディの祝日をはさんで、スキー休暇とも呼ばれる休みが数日ある)に、海が見たいからと言って。 二つのカフェを経営し、8歳の子供たちがいる彼女たちの暮らしは、忙しいに違いないけど、その中にもいつも「遊び」を忘れない。 アウトドア大好きのパートナーと、今でも海岸に行けば、率先して砂の城を作るような娘は、いくらでも、楽しいことを周りから集めることができるようだ

クリスマスの思い出—循環する豊かさ

子供たちが小さいとき、オフグリッドの山暮らしをしていた私たちは、最小限のお金の流れの中で暮らしていました。 バブル時代を日本で過ごした私たちは、少ないモノ、少ない予算の中、シンプルで昔ながらの暮らしを楽しんでもいたのです。それにそもそも、山での暮らしなんて大してお金が必要なわけでもありません。 ですから 当時、大工をしていた夫は、現金がなくなれば山を下りて、町で友達の大工仕事を手伝う、ということをしていました。 彼は普段は山道を直したり、畑をしたり、冬の薪の準備をしたり

私たちがフォーカスするものに、私たちはなるのだから。

北カリフォルニア、私の住む地域はおよそ半年ぶりの本格的な雨。 雨音がなつかしくて 夕べは一晩中、浅い眠りの中でそれを子守歌のように聞いていた。 きっとあの湖も、この雨でどんどん水位を上げているだろうか? たった1日の土砂降りで、そんなことは不可能なはずなのに、それを子供のように 文字通り、夢見ていた。 うちから車で5分の場所にある、大きな湖のほとりを毎朝散歩していたのを、深刻な水不足が始まってしばらくしてから、やめた。 どうしても毎朝、湖の水位が気になって、肌色の砂

豊かさへのマインドセット

お金とのつき合い方は人それぞれです。 けれど人によっては、お金とのつきあい方があることさえ気づいていないこともあるのではないでしょうか。私がそうでした。 お金に対してどんな感情をもっているか、 どんな信念をもっているかが、 安心して お金と付き合っていける鍵になることを ビジネスを始めてから知ることになりました。 私はビジネスを始めるまでは、あまりお金に縁のある暮らしではありませんでした。 でもそれを不安に思うこともなく、子供が3人いても「なんとかなるさ」でお気楽に暮らし