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答えをさがす

世界自殺予防デーの今日、初めて「自殺予防講話」に参加してみた。
私は当事者ではないけれど、寄り添いたい人達がいる。

今日の講話は未遂当事者の方が講師で、企図する時の心理状態や、精神疾患を持つことになった背景など、ご自身の実体験を交えてお話して下さった。

私の他には、企図したことがある人、現在も願望を持っている人、友人や同僚を亡くした人など、様々な人が参加していて、それぞれの経験や思いを語る場が設けられた。

中でも印象的だったのは、「自殺は本当にいけないの?」という問いだった。
誰も答えは出せなかった。もちろん私も含めて。

自殺者の98%が精神疾患を持っている、というデータが示す通り(※平成25年3月版「日常臨床における自殺予防の手引き」による)、企図の前には必ずと言っていいほど心を病むような「理由」がある。

それに、現在の社会では「自殺してはいけない」「予防しなければ」みたいな空気があるけど、江戸時代なら切腹が武士の美学だったし、戦争の時代は特攻隊が美談になってたよね、という話があり、本質を突いていると思った。

自殺の意味づけは時代によって変わってしまう。
だから「自殺は本当にいけないの?」という問いに答えなど出せないのだけど、いつか自分なりの答えが見つけられたらと思う。

その時は、12年前に「教育とは何か」の問いを投げてくれた教え子にも伝えたい。
時間かかりそうだけど。
大切な人に寄り添うためには優しさだけでは足りなくて、知識と技術がいることだから。
自分なりの答えを探すために、ちょっとだけ頑張ってみようと思う。
ゆるめに。