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『問題解決プロフェッショナル―思考と技術』

1, 初めに

今回は書籍『新版 問題解決プロフェッショナル―思考と技術』の解説と感想(ページ数:2,854)に関して記述している。


2, 著者

著者は齋藤 嘉則氏である。Amazonの著者略歴によると、氏は東大を卒業後、ロンドンの大学で経済学修士を取得、その後マッキンゼーに入り、米国のメーカー企業を経て、株式会社ビジネスコラボレーションで代表をされている。


3, 解説

書籍タイトルにある通り、本書はビジネスにおける問題を解決するための思考法とその活かし方に関して言及されている。おおざっぱではあるが、目次は以下の通り。

第1章 思考編
第2章 技術編
第3章 プロセス編
第4章 実践編

それでは、章ごとに解説&感想を述べていきたい。



第1章 思考編」では問題解決にあたり下記に記載した2つの思考が重要であると記されている。

●ゼロベース思考
●仮説思考


この2つが問題を解決する上での基本的な考え方となる。

1つ目のゼロベース思考におけるポイントは以下の2つ。
自分の狭い枠の中で否定に走らない
顧客にとっての価値を考える

2つ目の仮説思考におけるポイントは以下の通り。
解決できる可能性を必ず頭の片隅に残しながら、ベターな解決策が見えたらすぐに実行に移してみる

つまり、"自分の価値観で考えること&ネガティブ思考を辞めて相手が求めていることを考え、そのうえでガンガン仮説立てて、ちょっとでも良いと思ったら即実行"、これが本章での主張(問題を解決する上での基本的な考え方)であると私は捉えている。

私は問題に直面した際、課題を設定することも解決策から逆算して行動に落とし込むことも苦手である。しかし、まずは自分の思い込みや凝り固まった考えを一旦フラットにし(ゼロベース思考)、課題設定をはっきりとさせる。そして、限られた時間内で仮説を立てて、そこから一気に逆算してアクションに落とし込む(仮説思考)、ということをビジネスシーンだけでなく日常生活で何度もこなして苦手を克服していきたい。

第2章 技術編」では問題解決の過程における思考の"広がりと深さ"をロジカルに押さえるための基本的な技術に関して言及されている。
ここでも重要なものは2つ、それは"MECE"と"ロジックツリー"である。これは順番が重要で、なにか問題に直面したとき、まずはMECEでその物事を分けて"広がり"をもたせる。そして、ロジックツリーを使ってMECEで広げたものに深さを与える。そうすることで問題を解決するためのアクションの解像度を上げることができる。

私の上司はよく「それはMECEになっていない」と口にする。世間のビジネスパーソンも、おそらくはMECEに関してほぼ毎日といっていいほど考えを巡らせているのではないだろうか?しかし、問題を解決するにあたってはMECEであることに加え、それをロジックツリーとして描き出し、思考に深みを与えて行く必要がある。そうすることで、ネクストアクションに落とし込むことができるのである。
つまり、MECEとロジックツリーはセットなのである。


第3章 プロセス編」ではソリューション・システムに関して言及されている。ソリューション・システムとは、2つの重要思考(ゼロベース思考&仮説思考)と2つの技術(MECE&ロジックツリー)を用いた効率的な問題解決の実践的プロセスである。

問題に直面した際、第1章、第2章で学んだ思考法や技術を駆使して、より具体的に使えるよう体系化したものである。

これはビジネスだけに留まらず日常生活でも使うことができる。

本書では"頭痛"を例に上げて解説されている。たとえば頭痛のになったとしよう。「これを治したい」という課題が設定される。そして、その設定した課題に対して解決策を考える。"寝て治す"、"薬局に薬を買いに行く"、"病院に行く"、というように複数の解決策が考えられ、それぞれの案は時間的な、もしくは経済的な余裕、どれだ治したいか、といったように"多面的"に評価される。そして、最終的に"薬局に薬を買いに行く"といった解決策が選ばれる。 日常生活では常はこの思考プロセスが無意識、かつ瞬間的に行われている。

つい先日、仕事中に頭が痛くなった。複数の案から"会社を早退し、すぐに病院へ行って医者に見てもらう"という解決策を出した。確かに、瞬時に複数の解決策(治まるまで待つ / 薬を買いに行く / 1時間ほど仕事を抜けて病院へ行く / 早退して病院へ行く)を考え、それを様々な角度から検証・評価し、行動に移した。知らない間にソリューション・システムを使って問題解決に取り組んでいたことに驚いている。


第4章 実践編」はその名の通り、実例をもとに、第1〜3章での思考・手法を用いて問題解決に取り組む。ここは練習問題みたいなところなので、 解説は不要かと。とは言っても、ところどころに1〜3章で取り扱ったテーマを深堀りしたようなことが述べられている。読み飛ばすのはもったいない。


4, 感想

ビジネスのみまらず、プライベートで何かしらの問題に直面した際、それを解決するための思考法(ゼロベース思考&仮説思考)と技術(MECE&ロジックツリー)、プロセス(ソリューション・システム)をこの書籍から学べた(のではないかと思っている)。

プライベートでこの思考法と技術に磨きをかけ、それをビジネスに活かす(プライベートには"失敗しても影響を受けるのは自分だけ"となる問題が沢山あるので練習になるが、仕事を練習として扱うことは不適切であると思っている)。そして、ビジネスで用いたことを今度はプラベートで活かす。

このように、スピルオーバーを繰り返して"量"をこなし、見直し&改善に努めて"質"を上げていけば、問題に直面してもそれを解決するできるプロフェッショナルになれるのでは?と思う。


5, 最後に

初めてnoteに投稿する。普段、アウトプットする際の主戦場はtwitterだが、今回はnote。いつもより長文で文章を綴る。とにかく、投稿することが大事だと思うので一旦公開とした。気に食わなければ後で編集し、再投稿したい。


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