越冬(2022)

お久しぶりです。ほんとうに。

最近風が冷たくて、人びとのことが心配です。わたしの周りには、心の安定しない人が多い気がするので。そのことが良いとか悪いとかはなくて、ただ、そういう性質、というお話です。隣の席のあの子が足が速かったことと、同じ。

そういう人に、わかってもらえたらうれしい とわたしが思うことを 書きます。

今年の2月に、20歳になりました。20年目にもなると、気分が落ち込んだ時の処方箋も分かってきます。お腹が痛い時に「これはお薬飲んだら治る」「これは何か胃に入れて横になったら治る」って、なんとなくわかるみたいに。

音楽を聴く。本を読む。人と話す。外を歩く。おいしいものを食べる。ベッドで眠る。

このあたりをひと通り試せば、よほどでなければまあ寛解……という感じです。音楽にしても、(あまり知識はないのだけど)「音の大きいやつがいいな」とか「××の曲を聴けば良くなりそうだ…」とか、人と話すにしても、誰と話せば元気が出るかとか、その時々の対処法が、だいぶわかるようになってきました。人って、時間をかけて成長できるいきものだ……。だから好きです。

だけど、どうしたらいいか検討もつかない時が、たまにあります。何を聴いても読んでもなんだか違う気がして、食べたいものが分からなくて、お布団を被っても眠れず、話したい人とは連絡がつかなくて、外に出るために着替える元気も出ないような時。
なまじっか処方箋がわかるつもりで普段いるから、余計に焦ってしまいます。知っている町で道に迷っている感覚。

ほんとうは、迷える子羊のみなさんに、迷える子羊Aのわたしから、この問題の解決策を提示するような文章を書きたかったです。
だけどいつも、気がつくと知っている道に出ていて、食べたいものも聴きたい音楽もわかるようになっています。それまではひたすら彷徨うしか、ない…と、思います。

あてにならなくてごめんなさい。

だけどひとりきりでいる時、別の場所で同じように泣きそうになってる他人がいるかも、と思えたら、少し、気持ちが軽くなるような気がしています。

これを読んでくれた人と、その大切な人が、あまり辛い気持ちにならずに冬を越えられますように。



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