日記(11月のいつか)

朝焼けのまちが、ほかの時間の同じまち と比べて、とってもきれいに思えて、好きだ と気がつきました。今日のことです。

いつもより早くに目が覚めました。ねぼけた頭はゆめうつつ半分ずつくらい、それからこの時間は、窓の外も朝と夜半分ずつくらいなのだということを、いつもはぜんぶが朝になるまで寝ているから、知りませんでした。顔を洗って目を覚ましたあと、身支度を整えて、おうちを出ました。コインランドリーに行くためです。

ドラムの回転が止まるまでの間、まだ明るくなる前の時間に、本を読みました。久しぶりのフィクションで 久しぶりのSFでした。読み終えて、やっぱり ときどきはフィクションを読むことが わたしが生きていくためにはどうしても必要なことだ、と思いました。


という下書きを見つけました(2022/12/30)。

思い出す時にはきっと、都合のいいように書き換えてばかりの過去だけど、それでひとりのひとが生きられるなら、それがいいと思います。書き換えたり、忘れたりして、どこにも本当の記憶がなくても。
でもやっぱり大切にしたい記憶もあって、11月のいつかのことは、わたしにとってそのうちのひとつで、だからこんな下書きを残してまで、わたしは。

今年起こった、忘れたくないことを、忘れずにいられますように。今年起こった、忘れたいことを、ぜんぶ忘れてしまえますように。
大切なあなたが。


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