どうしたらキムナムジュンさんみたいにスマートなコミュニケーションができるのか考えてみた

ナムさんはやっぱりすごかった、の回。


この記事、いつもの如くRMさんことバンタンのリーダーキムナムジュンさんのスマートさが称賛されています。


中でも感銘を受けたのが以下のやり取り。

また「K-POPアイドルのシステムは非人間的なのか」という問いには、「個人的な時間は多くないが、多くの努力をする人々、それがK-POPを輝かせる。私たちが20代でだけ持てるエネルギーを作り出す」として、「この産業は非常に特別にするものがある」と自身の考えを述べている。
上記記事より抜粋


改めて前後の文脈含め読んでみると、

K-POP=個人の人間らしい生活を犠牲にして成り立つ産業、という弊害にフォーカスしたい明らかな意図がある。若さ重視、というのも最近の多様性の流れに反してるんじゃないみたいな感じもありますかね。

一般的にこの質問に何か返すとしたら、
いやいやそんなことないですよ、という反論やもしくは、まあそういう面もありますけどねえみたいな (それ以降の詮索を避ける) 同調の二者択一かなと思うけど、ナムさんは違う。

事実はおっしゃる通り。
でもその事実についてプラスとマイナス、
表と裏の見方があるのは当たり前。


と言いたいように読み取れた。
いや多分まさにその通りなんだよね。

またこの返し秀逸なのが、絶妙に誰も責められない答えである点。しかも、国全体を主語とした彼らのヒストリーを交えながら。(こういうとき、毎回私の“異文化理解"が相当甘いものであることを思い知らされる)

ナムさんの答えは明快で、難しいこと考えなくても、言われてみれば確かに…ってなることが多い。これ、これがナムさんのすごさなんよ。


なぜなら、頭の中で見えているそのままの事実というか本質を話しているにすぎないから。
だからシンプルに、こんなに伝わりやすい返しができる。

のではないか???


私の話になって恐縮だが、最近お仕事の場面で、俯瞰的に思考を整理するという意味で"マップを作ってみよう"と言われたり、また言ったりすることが多い。いろんな意見の中に、自分がどこに位置するか把握した上で議論を整理していこうと。

絶対的なプラスも、逆にマイナスも、実はこの世にそんなに存在していない。Aという意見とBという意見が対立しているように見えても、根っこというか上位概念は同じだったりする。その事実をもっと理解し、見かけの対立構造ではなくその根っこに解決策を見出すべきだ。そのために、頭の中にマップを描こうということですね。

まさにナムさんはそういう、頭の中のマップがすごく広くてかつ3Dで、その読み取り能力である言語能力も乗っかってるからすごい。
本質をしっかり真正面から捉えて、適切に言葉で説明できる。


でも多分地図って、持っているだけ、読み取れるだけでは意味がなくって。

こっち側に進みたい!という意思を持ち、自ら迷おうとするものにしか活用できない。
活用するという目的がなければ、おそらくちゃんと描くこともできない。
そして、ナムさんはまさにそういう人である。



だって、あの会食動画。

自分の時間を持てないと涙を流したあの姿、あっこれ二度と再生できないかも…と思ったくらい追い込まれ剥き出しの感情を見せたあの人と、先ほどのスマートな返しの人が同じ人物なんて。

でも、だからいいんだよな。
だからナムさんはすごいんだよな。

単なるスマートな人じゃない。
迷いながら苦しみながら、自分の中のマップを作っていって、そのマップを使って人に真実を伝える人ができる人。つまり、俯瞰的に地図を描く立場でもありつつ、1人の人間として地図を片手に道に迷う人でもある。そういう、論理と感情を全力で行き来する姿勢こそ彼のスマートさの土台なんだろうなと思う。


いち社会人として、仕事を進め円滑に人間関係を運営するために、まず頭の中のマップを描いて、わかりやすいコミュニケーションができるようになりたい。でもそのために、いったん自分自身が混乱してみることから逃げてはいけないのだなぁとも、ナムさんの賢くもどこまでも人間くさい姿を見ていつも思わされるのだ。

私もナムさんも同世代で、既に多くの後輩を従える立場になってきたけど、今自分は何を客観的に述べることができ、現在進行形で何に挑み、心のままに迷おうとしているのか、せめてそれだけは把握していたいなぁと思う今日この頃でした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?