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空き瓶が、ゴロゴロと床を転がる。

蹴っ飛ばしたら、勢いよくぶつかって、粉々に砕け散った。


窓の外は宇宙。
この部屋の中が地球。
電子レンジが日本。適当。

魚の目玉をくり抜いた時に、私は最強になった。


さっきから聞こえる笑い声が、私の脳から喉から口から発せられたものだと気付いた時には、この世は私1人しかいない、極楽浄土であった。


砕け散った硝子はそのまま溶けて地中に沈み、川を形成した。
緑が生まれ、窓の外の宇宙にまで伸びていく。

辞書に挟み込んだ恐怖映像DVDを食した後は、そのまま眠りにつく。

宇宙人が歩いてる。


おやすみなさい。

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