第1回呆然戯曲賞お題の短評

せっかく呆然戯曲賞のために戯曲を書いたので、他の戯曲も読んでみました。そしてせっかくだから短評も書いてみようかなと。こちらはお題の短評になります。

一本を選ぶのであれば、『旅行者たち』になります。

旅行者たち

不思議な世界でありますね。想像してしまうがために自分が想像しないということに拘るという。その想像とはなくなっていった人々であり、その人々の記憶があるからこそ遠くに行けない。あと、ラストに枕が出てきてカメラになるので、これは夢の話でも良いのかなと思うのであります。夢の話であるのなら、もっと現実の話と想像の話はもっと分かりやすいものの方が良いかもしれません。理知的だったものが結局は夢だったのか。夢も想像の産物だよね。さらにこの戯曲も想像の産物だよねまでいくととても面白いのではないかなぁと。

逃避行石

本州の左右に引き延ばされて最後に戻ってくる。その中で問題にしている男女が感じている世の中の面倒くささが出ているかなぁと。まず、あんまり宮崎駿が活きてない。めんどくさいといいながら映画を作っているということを周知することが必要で、それが成立すると作らなければいられないも加わった3つのめんどくささを表すものになったのかなぁと。

ウロウロ

若者と老婆が最後には水族館にいる魚だと分かり、そこから今いる場所から動き出すことのできないものを読み取ることができるかなと。現実の若者と老人がコロナによって閉じ込められている。外に出たがる若者と内にこもりたがる老人という風に。でもその段階で留まっているので、もう一歩踏み込んだものが欲しいかなと思います。


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