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『茜色に焼かれる』—石井裕也監督インタビュー書き起こし

 石井監督に対する映キャンのインタビュー(2分少々)を書き起こした。

––––ご自身の思いを映画に綴ったということで、コロナ禍でとても大変な思いをしているシングルマザーの女性を尾野真千子さんが演じた作品になります。石井裕也監督、この作品を譬えるとしたならば、どんな言葉が。
石井)まさしく尾野真千子さんそのものの映画だと思います。
––––それは尾野真千子さんを起用した意味っていうのもプラスで出てきますよね。
石井)そうですね。尾野さんていうのは、こう言っちゃなんですけど、何考えていらっしゃるのか全然わからない、どこに本質があるのか全くわからない人で、でもそれでも尾野さんっていうのは、とにかく全力なんですよね。何やるにしても全力投球、手を抜けない。で、いろんな面を持っているんで、ある時は関西のおばちゃん、ある時はものすごく美しい、高貴とすら思えるような人、色んな面が映画の中でくるくるくるくる見えてくるっていう映画になってるんで、譬えるなら尾野真千子さんそのものだというふうにしか言えないかなと思います。
––––そんな尾野真千子さん演じる良子、どんどん見れば見るほど魅力がじわじわ出てくる映画だったと思うんですけれども、ここは特に素晴らしかったと思うのはどのシーンだったり、どういった演技だったんでしょうか。
石井)やっぱりタイトルになっているように、後半に出てくる真っ赤なその空、まあ茜色っていう風に譬えてますけど、その中での尾野真千子さんの表情っていうのは、僕個人は多分生涯忘れないだろう、っていうような表情でしたね。
––––それでは最後に『茜色に焼かれる』、映画館で楽しみされている方に向けて、メッセージをお願いします。
石井)少人数でしたけど、みんなで一生懸命撮りましたんで、ぜひ劇場でご覧ください。

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