悪魔に取り憑かれた女の話4

第4話「お母さんありがと」

高校時代は工業高校で
男子に囲まれていたが
彼氏は出来ず終い

ただ周りの子達も個性的で
私が変わり者だと
馬鹿にされることはなく
理解ある友達に恵まれた

18歳でバスガイドになり
後に旦那さんになる人に出会った
優しい穏やかな人

と同時に母が癌で
手術のしようがないと判明

「お母さんのために
結婚しちゃいなさい」
周りの薦めもあり結婚

バスガイドをやめて
母の病室についていた日々

病室で一緒に悪魔らしからぬ
バラード「世界一のくちづけを」
を聴いてた

「お前、聖飢魔II来るんでしょ?
いいから、行っといで。」
母には末期だとは伝えてなかった

周りからも聖飢魔IIを観に行かないと
怪しまれるから行ってこいと
謎の理由で送り出された

満喫した娘を嬉しそうな顔で
手を握ってくれた母

♪胸の隙間を
埋めるため求め続け
忘れていた優しい人を
思い出している

世界一のくちづけを
https://youtu.be/JgQvWkao3C0

次回
第5話「観ても聴いてもいけない」
お楽しみに

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