七大魔王デッキ「採用、不採用取捨選択備忘録」(デジモンカード)

前置きと概要

EX6にて「大罪の門」を中心とした七大魔王デッキが誕生。
多くの方が構築に試行錯誤されているものと思います。
私もそのうちの一人であり、自分のリストと結果を残した
リストを見比べては、あれこれ考える日々を送っています。

イグドラシル投入を考えた人、マジ天才

このnoteでは「魔王デッキで採用・不採用が分かれているカード」について私が自分なりに考察し、現時点での採用、不採用を決めた理由を
まとめていきたいと思います。

私自身はデジカ歴が数か月程度、特に実績等もないので
もし構築に際し本記事をご参照いただいく際にはご留意いただきたく
思います。責任取れません。

1.入れてる人いるけど自分は不採用なカード

ミスト・メモリーブースト 


「・」の位置が毎回わからん

長所
・勝利に必須なトラッシュ肥やしと弱点であるドロー力を一枚で補強できる
・ディレイによるメモリー+2を加味すればコストは安い

短所
・墓地肥やしはEX6デーモン、EX6ベルゼブモン、EX6ルーチェモン等
 デジモンたちで可能であり、魔王デッキではデジモンのほうが良い
・同コスト帯の手札交換カードよりドローで劣る

魔王デッキにおいては、大罪の門による
「大罪の門で自分のデジモンを消滅させたら進化元に魔王を置く」
の効果を毎ターン起動できることがオグドモンの早期降臨の観点から
理想であり、オプションとデジモンの効果が近しいなら
デジモンを優先したほうが良いと考えます。

加えて、ディレイ効果のメモリー+2も
メモリー消費が重い魔王デッキでは1ターンごとのアクションを増やせない
ことが多く、嚙み合いが良くない印象です。

同じコストで2ドロー1枚破棄を行えるシスタモンブランを優先し
さらに枚数を増やしたいのならコストは1増えますがレアモンやスキャッターモードを追加したほうが良さそうです。


ブラン、ロイヤルナイツから離反。レアモン氏とユニット結成へ。


発動タイミングが消滅時なのがやや気になる。

セブンス・フルクラスター


弱いものいじめをしないベルゼさんのオプションとは思えませんな

長所
・七大魔王を特徴に持つ為、オグドモンの贄になる
・トラッシュから発動可能なので採用枚数を抑えられる
・魔王デッキの脅威になるメタデジモンの除去が可能

短所
メイン効果が強くない
・ベルゼブモンX抗体に進化できる確率は高くはない

結果を残しているデッキでよくピン刺しされているカード

オグドモン登場時の枚数稼ぎ、条件を満たせばトラッシュから使用可能と
噛みあい自体は悪くはないのですが、ベルゼブモンをX抗体に進化できる
事は少なく、効果もそれほど強くはありません。

枚数を稼ぐならほかに候補がある点も気になります。

チクリモンやポームモン等を除去できる可能性はありますが
上記の理由から対策札としてはアテにできず、私は不採用としました。

メタデジモン対策が今後今以上に必要になるのなら、他に優先したいカードがあり、このカードの枚数を増やす形にはやはりならないと感じます。

具体的には下の二枚。

ポキュパモンは採用してます。デススリンガーは現在は採用していませんが、終盤になるほど強力であり、コストも比較的軽めなので腐りにくいと思われます。



ベルフェモン:スリープモード


ワンチャンサンリオいけそう

長所
・七大魔王を特徴に持ち、枚数を稼げる
・相手のアタックを終了させる効果は時間を稼ぎたい魔王デッキには有用
・コストの手札破棄もデッキの性質上メリットになりやすい
・レイジモードとのコンボは強力

短所
・ほかの魔王たちとは異なり、単体では盤面に干渉できない
・場合にもよるが、基本的には除去に劣る為ほかの魔王より一段落ちる
・コンボ効果をアテにするならレイジモードの採用を増やす必要がある

相手のアタックを無効にし、時間を稼げる効果と
レイジモードを進化元に置くことで完全耐性を得る場持ちが良く、
BT13ベルフェモンレイジモードの強力だがメインフェイズ開始時にしか使用できない複数除去効果を安定して使える等、メリットの多いカード。

アタック無効効果を使用する際に手札を破棄する必要がありますが
オグドモンやほかの魔王をトラッシュに送れる点はメリットにもなる等
一概にデメリットばかりでもありません。
(魔王のドロー力を加味すると軽いコストとも言えないのですが…。)
良いカードなのですがアタック無効効果以外はレイジモードを進化元に置かなければ使えない点が問題になります。

七大魔王デッキはドロー力が極めて弱く、基本的にはトラッシュを活用する
デッキですが、その速度自体はそこまで高速ではありません。
その為、レイジモードとのコンボを実用的に使いたいのならば
レイジモードもある程度採用する必要が出てきます。

そうなってくると、他の優秀な効果を持つ魔王に割けるスロットが
減ってしまうことになり、構築やプレイへの影響が大きくなります。

相手の大量展開という苦手な状況に強くはあるが・・・。

左側、BT13レイジモードは発動タイミングが遅く
相手のターンに除去されてしまう可能性があり
単体では少々使いにくいです

右側、EX6レイジモードは「もっともレベルの低いデジモンすべて」を対象とするため処理できる数が相手の盤面に依存し、むらが出てしまう欠点があります。EX6レイジモードはそれを踏まえても採用したい理由があるのですが、こちらはスリープモードとのシナジーが弱くなってしまいます。

これを嫌い、スリープモードのみを採用する構築も考えられますが
相手の盤面に干渉できるわけではない為、それほど強力とは言えません。
1ターンの延命が勝敗を分ける状況は起こりえるので完全に無しではないのですが…。

要するに「デッキスロットの問題」であるということになります。

とはいえ、魔王にとって「相手デジモンの大量展開」は極めて
脅威度が大きく、これによりセキュリティを高速で削られることに加え
オグドモンによるセキュリティ破棄枚数を減らされてしまうという
絶望的に勝利から遠ざかる状況に追い込まれてしまいます。

この点を加味すると、デッキスロットを大きく割いてでもヌメウッコ等の
アグロデッキに厚く対策を行う構築として、まだ検討の余地は
あると考えています。現在は丸さを取り不採用。
求む、強者の理論。

こいつがほぼ確実に2体除去できるのもベルフェモンの採用を
悩む理由です。強すぎるぞこのSRワニ…。


バルバモン


来るのが遅いんだよお前

長所
・手札破棄効果自体が珍しい。
・魔王名称のデジモンなので(以下略)

短所
・採用する理由が見当たらない

本記事内において恐らく最も採用の可能性が低いと思われるカード
ハンデス効果は博打要素が強く、効果的に使用するのが極めて難しく
スケープゴートの場持ちの良さも
登場時以降特に効果があるわけではない上に
大罪の門の性質上、魔王デッキで複数の魔王が並ぶ状況は多くない為
有効に使えるタイミングが少ないです。

とどめに相手の手札枚数以下のデジモンを登場させる効果も
魔王デッキではほとんど対象が存在しない
シナジーを感じません。

実例として、店舗大会での魔王ミラーマッチがあり
お相手のバルバモンにハンデスを受け、こちらの手札は
わずか2枚という状況でしたが出てきたのはレアモンでした。
バルバモンは門のコスト軽減で0コスト登場でしたが
さすがに弱いと感じました。

バルバモンを使いたいのなら七大魔王デッキではなく
バルバモンデッキを専用で組むべきでしょう。

EX6 リヴァイアモン


ゴマモン達、食っちまうんだろうか

長所
相手の進化元を3枚デッキ下に送る効果はメタカードとして機能する
・強力な専用カードを強力なEX5リヴァイアと共有できる
・相手デジモンの登場時に効果が誘発するため、展開を妨害可能
・バトルエリアからの離脱をトリガーにオグドモン降臨を早める効果は
 EX5リヴァイアにはない強み

短所
進化元をデッキに戻す効果の有用性は環境や相手に大きく左右される
・相手のデジモンを除去する効果は魔王デッキではなかなか使えない
・「リヴァイアモン」という名称が足を引っ張る

リストによっては2~3枚投入されている例も見かけるカード。
相手のデジモンを除去する効果はこちらのデジモン・テイマーが
相手のデジモン・テイマーより多くなければならない為
毎ターン大罪の門で盤面が更地になる魔王デッキではなかなか使うことができません。
この問題を「テイマーカードを採用し展開することで解消する」
という構築も見られますが、これを行うと今度はEX5リヴァイアモンの
除去効果が弱体化してしまいます。

しかしながら、EX6リヴァイアモンが有している進化元を除去する効果は
除去してもパーティションで場に残るばかりか、頭数を増やしてくるという魔王デッキからすると害悪極まりないジョグレスデッキの対策札になりえます。

厄介なんだよなぁこいつら

メタカードとしての強さであるため、相手に依存する面が大きい事に加え
EX5のリヴァイアモンが七大魔王の中でも屈指の汎用性と強力さを持つ為
そちらが優先されやすいです。

その結果、EX6リヴァイアモンの採用枚数が少なくなると
メタカードとしての役割を果たせる確率が低下してしまいます。

採用する=進化元を除去したい環境であるならば
3枚以上の投入をし、ピン刺し等は避けるべきだと考えます。

EX5リヴァイアモンは魔王デッキでは極めて重要な複数体の
相手デジモンを消滅させられる手段の一つであり、EX6リヴァイアモンとの
名称被りを加味しても多く採用したいカードなので、枚数を減らしたくありません。そうなると2種類のリヴァイアモンをそれぞれ3~4枚採用という形になり、オグドモンという勝ち筋との相性がよくありません。

以上の理由から不採用。
効果自体は強力なので、環境次第では出番が期待できるカードでしょう。
インぺに悩まされている方はどうぞ。


この2枚との相性も重要です

BT7 ルーチェモン:フォールダウンモード


今でもちょっとお値段が高いんですよね

長所
・極めて貴重な相手のテイマーを除去できるカード
・EX6フォールダウンモードと異なり、安定した効果
・このカード自らが登場コスト軽減効果を持ち、相性が良い

短所
・リヴァイアモン同様、名称が極めて有能な
 EX6フォールダウンモードと重複する

こちらもよくピン刺しされているリストを見かけるカード。
七大魔王デッキのフィニッシャー、オグドモンは
相手のセキュリティを7枚破棄するというゲームエンド級の効果を持ちますが、相手の盤面にいるデジモン・テイマーの数だけセキュリティを破棄できる枚数が減少してしまいます。

ご存じかとは思いますが、オグドモンを出したにもかかわらず
決着をつけられないという展開は魔王デッキにおいては
敗北一歩手前です。返しのターンに除去されたら負けです。

従って、オグドモンによりアタック(+場にいる自分のデジモン)
で確実に勝利しなければなりません。
その際、相手のテイマーが非常に邪魔になります。

現状、魔王たちで相手のテイマーを消滅させる効果を持つのは
このBT7フォールダウンモードと、EX6フォールダウンモードの登場、進化時効果、リヴァイアモンX抗体の進化時効果のみで
このうち、EX6フォールダウンモードは相手に消滅効果を依存している
為、テイマーを消滅させる効果としては少々アテにしにくく、リヴァイアモンX抗体は進化時効果限定なので発動機会やコストに難があります。

と、ここまでならBT7フォールダウンモードは対策札として
採用されてもよさそうなものですが、使っているリストでも採用は殆ど1枚
程度にとどまっています。

その理由は明確、EX6ルーチェモンの消滅効果以外が滅茶苦茶強いからです。


ワニと同じです。別の魔王に与えてほしかったなぁ

EX6フオールダウンはリカバリーによる時間稼ぎ、消滅時効果での後続展開
という二つの極めて重要な効果を1枚でこなすパワーカードであり
枚数を削る選択はよほどのことがない限り検討できません。

BT7フォールダウン自体は採用に値する強力なカードですが
最も期待したテイマー除去効果を効果的に行うためには1枚採用では
効果が薄いと考えられます

トラッシュを利用することができるデッキである為、1枚採用でも
使用自体は可能かもしれませんが、トラッシュから場に出すには
EX6フォールダウンやオプションの七大魔王降臨を使用することになり
流石に1枚では場に出せる回数が少ないです。
相手の盤面への対処が疎かになる可能性も高まります。

テイマーを展開しやすいデッキへのメタにするほどデッキに積むのは難しく、それほどテイマーが多くならないデッキならばそもそもテイマー除去
にこだわる必要が薄い為、結局1枚も採用しない構築に落ち着きました。

単体でのコスト軽減による登場効果も手札に来てこそ真価を発揮するので
このカードを採用するなら少数採用はおすすめしません。
いっそEX6フォールダウンをすべてBT7フォールダウンに変えてしまう
構築のほうが可能性がありそうです。

トラッシュさえたまっていれば自分の軽減効果で1枚、大罪の門の軽減効果でもう一枚、みたいな動きができる等、このカード自体は普通に強いです。

2.入れてない人いるけど自分は採用なカード


EX6 ベルフェモン:レイジモード


意外にかわいい顔

長所
・盤面によるが2体以上の相手デジモンを消滅させられる
・バトルエリアを離れる時、大罪の門に魔王を下における効果は
   シンプルに便利

短所
・除去できる対象、枚数に制限がありやや安定感がない
・手札コストはメリットにもでなるが、魔王デッキには重い

スリープモードでも少し触れたカード。

手札を一枚消費して相手をレストさせる
レスト状態のもっとも登場コストの低いデジモンをすべて消滅させる

という効果である為、除去したいデジモンを除去できなかったり
除去はできたが1体だけ、という状況が起こる為
期待通りの活躍が見込めないことがあります。

手札コストも進化ドローを行わない魔王には厳しいところですが
手札にあるオグドモンや各種魔王を能動的にトラッシュに送る手段として
活用できる為、一長一短といえます。

正直、他の魔王より積極的に出すことはあまりないのですが
他の方が「セブンス・フルクラスター」で行っている
七大魔王のカードをピン刺しして名称を稼ぐという構築を
私はこのカードで行っている為採用しています
オプションカードで行うよりはデジモンで、私に基本理念です。

七大魔王降臨やEX6フォールダウンモード等で
場に出せば、ピンポイントでの複数除去等が狙えるため
魔王名称のカードを稼ぐ以上の役割が生まれやすいと考え、
ピン刺し枠とするならこのカードが良いと思っています。

現状、おそらく最も対面が厳しいヌメウッコ等にはある程度有用性がある為
なんとかスロットを捻出し枚数を増やせないものかと検討しています。


EX6 リリスモン


使用率低いのにパラがバカ高い

長所
・条件付きだが除去への体制、セキュリティ破棄という効果が有用
・回りくどい効果が独自のメリットを生むこともある

短所
・速攻性がない。

EX6レイジモードよりは採用率が高いと思われるカード(筆者調査)
登場時点で消滅効果を相手デジモンに与えますが
「相手ターンの終了時」に発動する効果となっており
対象に1度は行動を許してしまう点などが少々悠長なのが欠点です。

しかし、このカードには消滅時に相手のデジモンを身代わりにして生き残る
こちらもやや回りくどいながら優良な耐性を持ち、相手のターンに自分以外のデジモンが消滅すればセキュリティを1枚破棄できるという効果と良くかみ合っており、早期に着地させればアドバンテージを稼いでくれます。

オグドモン以外でセキュリティを削れるという点も非常に良く
リーサルに必要な条件を緩和したり、場合によっては
オグドモンを出さずともゲームエンドに持ち込める可能性もあるなど
スピード以外は極めて優秀なカードです。

そのスピードがおそらく採用枚数の少なさにつながっているのだと思いますが。

EX6リリスモンはヌメウッコ等にも有用であり、セキュリティを破棄する効果のおかげでヌメモン側の自爆特攻にリスクをつけることができますし
ヌメモンたちは基本的にレベル5以下ですので、大罪の門の消滅効果で
身代わりにするデジモンが相手の盤面に大体います。

現状、七大魔王デッキが環境でよく見かける仮想敵の中で断トツで不利対面であるのがヌメウッコなので「ヌメウッコに有効」というだけで
採用してもいいのではないかと個人的には思っています。

最低2枚、できれば3枚以上積みたいと考えています。スロットと相談。

あとがき

気軽に書き始めたら6000字を超える長文になってしまいました。
ここまで読んでいただき本当にありがとうございます。
七大魔王デッキはデザイナーズ色が強いですが
現時点でいろいろな考え方の下に組まれた特徴的な構築がいくつか存在しており、意外にカスタマイズが可能で奥が深いです。
長期間握って環境で戦い抜くには丁度いいので、当分はメインで擦っていく
予定です。

拙いですが、自分で試した構築記事などを今後も書いていこうと考えておりますのでお時間がありましたらお付き合いください。

改めまして、ここまでお付き合いいただきありがとうございました!


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