風景をつくる田んぼ
なんやかんやの初投稿。
この半年のわたしの多くを占めていた田んぼのこと。忘備録として。
今年、成り行きではじめて田んぼをはじめた。
ヤギのヲネさんがいる隣の草ボウボウに荒れていた田んぼ。春には一面レンゲが咲き誇る。
6月頭。急遽もう使わへんし、いいで…!
と使わしていただけることになったはいいものの、農業してないうちは基本的に機械を持っていない。
06.02
とりあえず全面草刈りして…。(刈った草を集めるのが大変だった。そしてヲネさんの冬肥やしへ)
そしたらトラクターあらへんのか、鋤いたるで!とおっちゃんが現れ…。
さらに今からでも間に合うという黒米の苗余ってるからいいよ!といただき…。
06.10
森と里の楽校で子どもたちとみんなで田植え!一反はないぐらいやけど全面手植えはさすがにきつかった〜
来年は早乙女みたいなことしたいな!
一斉に田植えを終えたこの時季には空が倍になる。
夜になったら足元も星空のような。
一面銀世界かのような錯覚に陥る。
07.14
子どもたちと草取り。
日に日に大きくたくましくなって嬉しく思っていたのもつかの間、ここから壮絶な草とのバトルのはじまりはじまり。
07.25
上から撮ると少し可愛い、みどりの世界。
それを完全に「little forest」なクラッシックスタイルで。
07.28
しかし夕方仕事終わりにやっても、できて1/4面。やった先から生えてくる。完全にいたちごっこ状態に。
そしてどんどん根をはる水草に次第に歯が立たなくなる。やばい負けるかもしれないと、やってもやっても終わりの見えないこの戦いに泣きそうになりながら真っ暗になるまで作業する夏の夕暮れ。
ふと、顔をあげたらこんな贅沢なご褒美。しばらく見惚れる。
カナカナカナ……
08.04
穂が出るまえに3日〜1週間ほど水を抜いて一旦からからにする。
そうすることでしっかり根がはり旨みがます。でもここが雨続きにあたったりしてなかなか難しい。
しかし、これは除草剤撒きたくなるわ、機械化したくなるわ、うん。。
出穂して花が咲いたらそっとしたほうがよいので田に入れない。時期的には限界。
とっても、とっても…な状態で草に負けるかもしれない…そんな不安を思いながら、一旦水を止める。
そして、、ついに……!!
08.08
出穂した穂を発見!!!これには感動したなああ。
ちゃんと着々と成長していた。知らぬ間に。私の苦労なんか関係なく。つよい。
生き物だなあ。ちゃんと自分で生きるんだなあ。
そんなもっともシンプル想いがおりてきた。
この夏、どれだけたくさんの豪雨やら台風やら異常気象にも負けず。
それでいてくれただけでほんと、もう。
08.15 次々と花開く稲。
穂がつきはじめたらたっぷりと水をいれる。穂に養分をたくさんやる。
09.01
順調に成りだして一安心。
次々と生まれる子どもみたいな感覚だった。
徐々に葉も色づきはじめる。
09.19
世の田んぼは一面黄金になりつつある。
うちはだいたい1ヶ月遅れ。
10.03
黒米なのでやはり粒は黒い!
そしてこの頃、区の管理の用水の水が減らされ水を入れれなくなる。ここが限度。
田植え、これ以上遅くなったら水足りなくなる。
10.12
ちゃんと中身も黒い。
10.13
いよいよ!子どもたちと稲刈り。
稲刈りするやろ!バインダー貸してあげるで!
うちのうまもう使わへんし持ってって!そんなふうに助けられてできた。
乾燥機ないので天日干しにしてゆく。
10.14
バインダーデビューしました!
よい風景だ。うん。
この状態で2〜3週間干す。
とりあえず、はじめての田んぼにしては無農薬でよくできたのでは。
にしても、こんなにもここの風景に似合う風景を、今私たちがつくっている!
というのが不思議な感覚。
古くて、新しい。
そんな感動。
風景ってただそこにあるだけのものではなくて。これまでの人々の営みが織りなすもの。
これまでここに当たり前にあった風景。
今はなくなりつつある風景。
今年わたしたちがした何倍もの面積。
機械化されたり、手放されたり、はたまた田んぼじゃなくなっていたり。
そら担い手がいないと無理だよ、ほんまに。
やって分かる。少しは実体験をもって喋れる。
まだこれから、脱穀、籾摺り、、
まだまだ食卓に並ぶまで道のりは遠い。
うん、豊かだな〜
や、矛盾してるんけど。
わたしはこの過程をふめることに豊かさをひしひしと感じる。
知りたいし、それはこの手で知りたいの。
11.04
急にコンバインを貸してもらえることになった!!
これが怖かったーー。日吉まで取りにいったんやけどせっかく森林組合に借りた3tトラック。勾配が急すぎて乗らず。結局軽トラに。ほんの少しの揺れで浮く感覚。二度と重量オーバーで運転したくない。
コンバインデビュー。これで脱穀ができた!
さて、次は籾摺り。
籾摺り機はなかなか黒米は嫌がられるということが分かった。そして時期が遅くなるとライスセンターなども終わってしまうそう。
11.10
子どもたちとゴマすり鉢でごりごり。
やりすぎて黒い部分まで剥がれてるよ!
いや、これは時間かかりますで。
けどいちばん一粒のかけがえのなさを実感した行程でもあった。
収穫祭用に四合分を必死で。
そして…ついにーーっ!
炊けた!!綺麗な色!
これは美味しい!
白米9に対して黒米1。それでこんな綺麗に染まる。
全部この手で段取りが分かって食べれるお米。なんて贅沢なんだ〜〜
11.15
そして、その後……。
これで今まですり鉢でやっていたのが瞬殺に…!
きれいだー
一反弱で5袋弱になりました。約130kgぐらい。四人家族だっら半年はもつのかな?
黒米だったら余裕で一年はもつ!すごい。
さらに、この子が……。
01.19
風景をつくる 「古代米 黒」
ようやく、パックして販売までできる形になりました!!
あー、なんて楽しいんだ!!
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