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大変だった過去の会社の思い出

気になっていた歯の治療がようやく一段落。立派な格好良い超合金みたいな銀のクラウンが出来上がって来た。衛生士さんと女医さんが交代でさらに丹念に微調整を重ねてくれ、私の奥歯の所定の位置に無事収まった。自分の歯よりもっと固くて丈夫な感じ。金属アレルギー検査も済んでいるし、銀歯のメリットや本当の実績についても良心派の歯科のYouTuberさんの解説でわかっていたので安心して今回お願い出来た。治療中ずっとありがとう、ありがとう、ありがたい、ありがとうございます~・・・と心の中で繰り返し唱える。あんなに手間暇かかるのに保険診療でこんなにお安く。
以前もうちょっと若い時だったら「あ~あ・・またこんな虫歯になっちゃって。ちゃんと磨いてるのになんでだよ・・」なんて自分本位オンリーにしか考えられなかった気がする。不思議なものだ。齢を重ね、我が子達も大人になり自立して家を出て行き1人暮らしになってみると、人様に手間をかけさせ、私の為に何かをしてもらうことの有り難さが何もかも身に沁みるようになった。

そういえば、今月でちょうど今の会社に入社して丸7年が経つ。7年か…色々な事があったなあ。

今の会社に入る前は隣の市の物流会社まで車通勤していたのだが、朝は6時50分に家を出て片道1時間くらいかけて通っていた。道は毎朝渋滞。当時お姉ちゃんは大学生、なすちんくんは高校生。私が出勤する時、子ども達はまだスヤスヤ眠ってて、私は2人の朝ごはんを机の上に用意して自分のお弁当をサッと詰めて1人静かに出かけたものだった。
今の会社に思いがけず御縁があり、ちょうど丸2年であの物流会社は退職したのだが。この頃は激動の2年間の会社生活だった。

私が入社した時、既に前任さんが退職されていて、私は担当税理士からしごかれながら夜9時遅ければ10時頃迄も数ヶ月分溜まった仕訳を履歴や証憑を頼りに、1人残って会計ソフトに入力するところから始まったのだった。同僚の女性社員達は別部署で聞ける人はおらず。私の飲み込みが悪く数字がなかなか合わないとき、税理士先生に厳しく叱られた。また給与計算にしても始めての会社で要領を得ず、さりとて聞ける先輩もおらず、全員の計算を仕上げた直後に1カ所違っていることが判明、全部分のやり直しを言われたこともあった。あの時はガックリと来てしまい、目眩を起こして机に突っ伏したのを覚えている。あの後どうしたのだろう。それでも誰も助けてくれる人はいなかったんだから、1人で頑張ってやり直したんだろうな。

ただ、あんな過酷な環境でも救いがあった。年配の直属のおじ様上司といつも気にかけては優しく声をかけてくれた他部署のおじ様社員の2名。当時はあのイケおじ2人に支えられ、朝もはよから通勤拒否も起こさずなんとか頑張れたのかも。顔を合わせると冗談を言っては笑わせてくれたり、時々美味しいものをおごってくれたり。人の力は偉大である。特に年配の直属の上司はとても穏やかな人徳者で普通の人は滅多に経験し得ない数々の人生経験をされてきた人。話が面白く、世にも珍しい稀有な体験話をしてくれたり、くじけそうな私をいつも励ましてくれたものだった。

最後は私の腕を掴んで必死で何回も引き留めてくれ。私が辞めたら他に仕事がわかる人がいなく、引き継ぎする人もまだ入社してなくて当時は申し訳なかったけれど。なるべく次の人が困らぬよう業務マニュアルをコツコツと作った。私としてはお姉ちゃんの大学卒業と同時に、自分もあの会社は「もう卒業」と自然に決めていた感じ。そしたら今の会社に採用になり。

我ながらよくがんばった2年間だったと思う。今の私だったら同じことは出来ないから。当時は夢中だったんだろうな。2人の学費のかかる子どもを扶養していて「とりあえず、お姉ちゃんが就職するまでは」と決めていたから大変でも勤められたんだと思う。朝が弱い私には早起きや冬の暗いうちに家を出るのも気合いが必要。あの時の大変さを思えば、今の会社生活、別世界のぬくぬくさ。いずれも朝がゆっくりで有難い。

・・・と、5分くらい過去の大変だった会社生活を振り返ったら、それだけで疲れた。笑 なんで急に思い出したんだろう。

職場の仕事そのものの大変さもあったけど、車を運転して往復するのも気を張っていたし。子ども達への責任があるということが何よりいつも少しのプレッシャーになってた感じ。わんちゃんが側にいてくれて、よく励ましてもらったものだった。

今は自分1人だけがなんとかなればいいので、ものすごく気楽。考えてみれば、人が生きていくのに必要なものって食べもの・着るもの・住むところ。そして、何かあった時の助けてもらえる医療と。既に必要なものは全部しっかりそろっている。仕事はこの先どうなるかはわからないけど、大企業に勤めている人だってこんな時代、わからないのだから皆同じ。食糧危機が~とかそんなのも、皆同じ。
分不相応な欲を出したり贅沢言わず、つつましくやっているなら特に困ることもないだろう。というか、おこたつにはまって、ぬくぬくしながらリラックス。美味しいもの食べて飲んで誰からも文句言われず自由に好きな映画観たり出来てる時点で、もう大贅沢。


なすちんくん、お伊勢参りの母への御土産はいつも「酒」の一択。
「ZAKU」これは切れが良く爽やか。冷酒が最高。

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