4年前の片付け

4年前に一時帰国をした時、今まで捨てられなかった物を手放しました。
幼稚園の時の絵本、学習教材のカセットテープ、小・中学校で作った作品や教材、文房具、漫画についていた付録、高校や大学の教科書や問題集、CDやマンガ、大量のぬいぐるみ、リコーダーやピアニカ…
なんでも取ってありました。絵本は「結婚して子供が出来たら、一緒にこの話を読みたい」と夢を見ていました。
エンディングノートが流行っていた事もあり、「海外って何があるか分からない」「家族は私の海外の暮らしを知らない。何かあったらどうなるのかな」と思いました。そして「両親は私が先にいなくなったら、私の物を整理できるのか」と不安になりました。
私自身が物を捨てられない性格で、祖父母が亡くなった後の片付けは本当に寂しくて仕方がありませんでした。借家だったので引渡しの期限までに荷物を処分しなければならず、母と2人で黙々と片付けました。形見になるようなものは全て持っていかれた部屋の後始末だけを「祖父母のため」と言い聞かせて、泣きそうになるのを我慢しながら終わらせました。

「両親にあんな思いはさせたくない」

そんな思いと失恋が重なって、片付けをはじめました。あの時は「海外に住む決断もしたい」と言う気持ちもあり、「もう戻ることはないかも」と1ヶ月の間にできる範囲で物を手放していきました。

まさか4年も一時帰国が出来ないとは思わず、さらに本帰国をするなんて夢にも思いませんでした。
あの時の断捨離と4年のブランクで私は「自分が何を持っているか」がすっかり分からなくなっていました。そのお陰もあり、今回は私の人生の中で1番物が少ない状態になりました。

片付けが進まなくなり、色々なことを考えました。
「もう手放せるものは全部手放したのではないか」「これが限界かも」「やりきらずに中途半端に終わったのか」「やりすぎたら後悔するかも」「好きな物は手放さなくていいんだ」
手放さない言い訳と共に「どう収納するか」を考えはじめました。
しかし本当はすっきりしていません。手放せないスーツケースが2つあったり、残った洋服を見てもワクワクせす、未来が描けないで過去の嫌な夢を見るようになりました。そして思い出したのが4年前の片付けです。

「何かあったら、私は何を持っていて欲しい?」

両親に買ってもらった楽器、着物、お気に入りの浴衣とぬいぐるみたち、卒業制作のオルゴール、作成したばかりのアルバムは絶対残したい物です。( もちろん処分するかは残された人の自由ですが…)
その他に少し「あっ、これ覚えてる」と思える物が残ればいいな…



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