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[Champagne]【編集中】


〔編集中:2023.12.12〕
卒業間近の短大冬休みに、UK PROJECTで募集をかけていたライブに携わるスタッフとして、アルバイトで応募した。
冬休み早々アパートの賃貸契約をいつまで出て行くかを計画立てて履歴書を送った。その当日に採用が決まるか分からない中で予約済みのホテルに長期宿泊を申し込んだ。
たまたま得た情報で、その周辺で路上ライブをやっているらしいと見たのでそこを選んだ。そこだったら、ホテルの近くに公園があるので、道に迷う必要も無いと言ったのは忠義くんだった。
天気予報で、今日の21時から大寒波がきて初雪が降るなんてロマンチックな話が出ていた。それだったら、と20時30分に少し外を出て公園の周りをぐるりと一周しようと思った。
ひょっとしたら、とんでもない変わり者なバンドに出会えるかもしれないと思った。
色んなバンドやシンガーソングライターが、寒そうに撤退していく中で1組のバンドに逢った。
今は、[Alexandros]と改名しているが、当時は[Champagne]という名前で活躍しているバンドだ。
彼らは、20時42分位から始めた。後20分後には大寒波に入るんだろうなと思うと、そのタイミングに少しわくわくした。
1曲目のFor Freedomがらちゃくちゃない感じで始まった。東京では-0.3度だった。楽器を触れる指も心なしか寒そうで、声も上手く出ていない状態だった。
2曲目に入る前にBa.の白井眞輝とGt.の磯部寛之が寒そうにささくれが目立つあかぎれのある指先をホッカイロで温めていた。Vo&Gtの川上洋平が少し格好つけて斜め上を見た後にギターの調整をするフリをしていた。その後ろに構えるDr.の庄村聡泰は、ドラムスティックを手で持つ部分も一緒に温めていた。たぶん、このVo.&Gt.は少し格好つけたい人なんだと思ったら、少しの悪戯心で眺めようと思った。辛うじて、ポケットに手を突っ込んだ川上を見て、さすがに申し訳なくて少し視線を外して時計を見て20時45分過ぎ。周りを見ると人っ子一人いない。フロントマンが喉にカイロを直接じゃなくてタオルハンカチ越しに当てていて、本気でバンドで食べていこうとしているんだという覚悟を感じた。
2曲目はcity。先程、喉を温めた甲斐があったのか、徐々に声が出てきた川上に庄村のドラムも調子が上がってきて、白井のベースも合わさってきた。そこに磯部のギターが上手く川上の歌を支える土台になって、後半部分からバンドとしての厚みのある音が出てきた。これから楽しくなってくる所で、勢いを殺さず3曲目に行かないことにがっかりした。ただ、寒さのせいだから分かる。分かるけど、これがライブ会場じゃない事が惜しい。寒ささえなければ、きっと彼らはその勢いのまま1曲目から演奏し続けたと思う。一度静かに白い息を吐いた川上をチラッと磯部と白井と庄村が呆れたように少し不機嫌そうに溜息を吐いて見る。仕方ないなという風に肩をすくめた姿を見て、フロントマンの川上洋平の我が儘に付き合っているんだと思った。今日の我が儘は、ひょっとしたら他所からすれば「変わり者」なんだろう。
3曲目は

#点と点が縁で繋がる
#[Champagne]
#[Alexandros]



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