読唱法・余韻の呼吸~壱の型「あ」

無理やり時流に乗ろうとしてついカッとなり、いきなり下らないことを書きました。今は反省しています。
という訳で、新年も無事に明けたところで読みの自分的メモなど。
新型コロナウイルスの影響で思い切り読むような機会は得られない状況、昨年は一度も公認大会での読みをすることができませんでした。
私のようなペーペーは少しでも多くの経験値を積みたいのですが、その場が無ければ経験値の増えようがありません。

でも練習は出来ます。
やろうと思いさえすれば出来ます。

選手の皆さんも辛かろうと思いますが、それは読手も同様です。腐らず地道に練習をしていきたいですね。大きな経験値が得られないなら、小さい経験値をガリガリ積めばいいじゃないの。

ということで自分の読みについて少し分析し直してみようかななんて思った結果、やっぱり私の中で一番「ここは何とかしなきゃなぁ」と感じるのは「余韻」です。いつまで経っても余韻へたくそマンなため、「お、余韻うまくなってきたね」とか言われたい人生でした。なかなか言ってはもらえないのかもしれませんが、いつかそう言われる人生に一歩でも近づけるよう頑張りたいと思っています。

しかし、ただ余韻余韻って闇雲に言っていても何かが解決するワケじゃないので、ちょっと分割しながら考え直してみます。
今回は余韻の伸ばしが「あ」になる音についてセルフチェック。

母音「あ」の音は一番大きい感じで出ると思います(語彙の少ない表現)
というか単純に発声しやすい。口も大きく開くし喉だって開きやすい。だから思い切りよく「あ」の音が出せる。・・・がゆえに、余韻が長くなりがちでもあるのが「あ」です。
読みが進んでいくにつれてだんだん調子が良くなっていき、ついには調子に乗り、気が付いたら序盤と終盤で余韻の長さ変わっちゃってたなんてことがよくある・・・・・・いや、あっちゃダメなんですけど。
他の音に比べたら明らかに出しやすいものだから、「あ」が長くならないように普段から心がけないとダメだなと思っています。他の短めになりがちな音に引っ張られてくれればいいんでしょうけど、残念ながら100首(序歌を含めたら101首)の中で余韻の母音が「あ」になる歌は26首とかなり多くを占めているため「あ」の音で引っ張る回数は多くなりがちです。
余談ですが「あ」の母音で終わる歌のうちの12首が「かな」で終わります。100首の中で最多です。残りは、「もがな」4首、「とは・はな」2首、「けさ・とや・しか・へば・やま・みは」が1首ずつ。

大きく出せてしまう「あ」の音を3秒でちょうど良くフェードアウトしていかなければならないわけですが、大きく出したままの状態をつい引っ張って出してしまうのが自分の余韻が長くなっている原因かなと思います。
そもそも声をフェードアウトさせるのに3秒で納めなきゃいけないというのに、「あ」の音を1秒伸ばしたら残り2秒の間に大慌てでフェードアウトさせなきゃならないわけです。そういうことやっているから、声の波形を見た時に、読手講習ビデオで言われていた「大根型」みたいな形になってしまうワケですよ。

「あ」が長くなりがちな音なら、出した瞬間からフェードアウトするようにしなきゃいけないなぁと(今更ながら)思う私なのでありました。


次回は、読唱法・余韻の呼吸~弐の型「い」について語りたいと思います。
最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。

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