DJクローンの90'sクロニクル 「90年代とはいったい何だったのか Vol.1-1990年」

90年代の10年をまるまる10代として過ごしたDJクローンが、その青春の10年を出来事と音楽で振り返る全10回のコラム。

1990年(平成2年)。当時小学3年生だった私は兄の影響で地元のサッカーチームに入団し、毎日のようにサッカーの練習をしていた。

いわゆるバリバリの体育会系少年で文系の要素はほぼ0、活字はおろか漫画さえも読むのが億劫だったのだが、唯一はまったのが「ちびまる子ちゃん」だった。りぼん(集英社)で1986年(昭和61年)8月号から1996年(平成8年)6月号に連載された大ヒット作品である。

1990年1月7日、待望のTV放送第1回の時点でコミックスは5巻発売されている。その5巻を私は読破した状態で第1回放送の第1話「まるちゃんきょうだいげんかをするの巻」と「まるちゃんはまだおとそ気分の巻」の2本を兄と見て笑った。そこから中学に入るまでコミックスとTVアニメをほぼ欠かさずに見てはケラケラ笑い、時にヒヤヒヤしながら、また時にはほっこりと楽しませてもらった。因みに同年11月に視聴率39.9%をたたき出しているモンスターアニメである。

↑まるちゃんきょうだいげんかをするの巻の一部。

10歳の出来事をどれだけ覚えているのだろうか。そこから30年経った今断片的にでも思い出す事ができるのは、自分が過ごした当時の日々の記憶が直接的に脳裏に浮かび上がらせるのではなく、90年に何があったのかを現在から過去に遡って調べる事で知るキーワードを頼りに、間接的な手掛かりとしているからである。

そこまで人間の記憶は定かではないのだなと改めて思う。衝撃的な出来事以外のとりとめのない日々は、思い出そうとしても上記の理由で何かしらの手掛かりがどうしても必要になるのだ。

90年に何があったのかをwiki様の力を借りてざっと下に記してみる。あくまでも個人的に引っかかったものだけ。懐かしいと思ってもらえるととても嬉しい。

・大阪市港区天保山に「海遊館」が開業ー7月

・ F1日本グランプリで鈴木亜久里が日本人初の3位入賞ー10月

・日本テレビ、クイズ番組『マジカル頭脳パワー!!』放送開始-10月

・雲仙普賢岳が198年ぶりに噴火ー11月

・任天堂のスーファミ(スーパーファミコン)が発売され、DJクローン狂喜乱舞する。ー11月

そして、バブル景気最後の年でもあった。

時系列にならべたが、「海遊館」が開業したのがこの年だったとは驚き。また、雲仙普賢岳の噴火も当時ニュースで見てかなり衝撃的だった。F1は兄が見ているのを一緒に見ていたのもあって覚えていた事。「まじかる頭脳パワー」は懐かしいwこれ自体がパワーワードな気がする。

この年のクローンを狂喜乱舞させたスーファミの販売とそれを手に入れるまでの経緯は機会があれば話するとして(超ミラクル起こって手に入った)。

特筆すべきは音楽関係。

ポールマッカトニーとローリングストーンズが初来日したのが90年、もちろんクローンは全く知らない事。

吉川晃司と布袋寅泰のユニット、COMPLEXが11月8日の東京ドームでのコンサートをもって活動休止。こちらも当然覚えていない。。

この年にリリースされたCDについては記憶がかなり鮮明なものも含まれる。やはり、文化というか自分が好きなものに対する記憶は数十年経っても今だ衰えていない。

以下wikiから ※太字が当時クローンの記憶に残っているもの。

B.B.クィーンズ「おどるポンポコリン」
米米CLUB「浪漫飛行」
たま「さよなら人類/らんちう」
リンドバーグ「今すぐKiss Me」
「JUMP」「Dream On 抱きしめて」
THE BLUE HEARTS「情熱の薔薇」
サザンオールスターズ「真夏の果実」「希望の轍」
ユニコーン「働く男」
プリンセス・プリンセス「OH YEAH!」
COMPLEX「1990」
TUBE「あー夏休み」
小泉今日子「見逃してくれよ!」「La La La…」「丘を越えて」
徳永英明「壊れかけのRadio」「夢を信じて」
沢田知可子「会いたい」

辛島美登里「サイレント・イヴ」
山下達郎「Endless Game」
小室哲哉「天と地と」
渡辺美里「サマータイム ブルース」「恋するパンクス」「Power-明日の子供-」
B'z「BE THERE」「太陽のKomachi Angel」「Easy Come, Easy Go!」
氷室京介「JEALOUSYを眠らせて」
JITTERIN'JINN「にちようび」「プレゼント」「夏祭り」
フリッパーズ・ギター「恋とマシンガン」
坂本冬美「能登はいらんかいね」
稲垣潤一「メリークリスマスが言えない」
竹内まりや「告白」
ケー・ウンスク「真夜中のシャワー」
永井真理子「ZUTTO」
大江千里「APOLLO」「たわわの果実」
やまだかつてないWink「“T”intersection〜あなたに戻れない〜」
ドリームズ・カム・トゥルー「笑顔の行方」「Ring! Ring! Ring!」「さよならを待ってる」
オヨネーズ「麦畑」
PINK SAPPHIRE「P.S.I LOVE YOU」
牛若丸三郎太「勇気のしるし」
中山美穂「Midnight Taxi」「セミスウィートの魔法」「女神たちの冒険」「愛してるっていわない!」
宮沢りえ「NO TITLIST」
伍代夏子「忍ぶ雨」
晴山さおり「一円玉の旅がらす」
森高千里「道/青春」「雨」
堀内孝雄「恋唄綴り」
光GENJI「荒野のメガロポリス」「Little Birthday」「CO CO RO」
男闘呼組「DON'T SLEEP」
Wink「Sexy Music」「夜にはぐれて」
CoCo「はんぶん不思議」
TM NETWORK「THE POINT OF LOVERS' NIGHT」「TIME TO COUNT DOWN」
吉田栄作「心の旅」
BUCK-TICK「悪の華」
高野寛「虹の都へ」「ベステン ダンク」
久保田利伸「GIVE YOU MY LOVE」
BEGIN「恋しくて」
石井明美「ランバダ」
X「ENDLESS RAIN」「WEEK END」
GO-BANG'S「あいにきてI Need You!」
工藤静香「くちびるから媚薬」「千流の雫」「私について」
チェッカーズ「夜明けのブレス」「運命」
井上陽水「少年時代」
長渕剛「JEEP」
中森明菜「Dear Friend」「水に挿した花」
矢沢永吉「PURE GOLD」
THE BOOM「釣りに行こう」「逆立ちすれば答えがわかる」
松任谷由実「天国のドア」
バブルガム・ブラザーズ「WON'T BE LONG」
KAN「愛は勝つ」
The ピーズ「いいコになんかなるなよ」
FLYING KIDS「幸せであるように」
岡村靖幸「カルアミルク」

今となってはほぼ知っているような曲も、当時はアニメや映画の主題歌だったりCMソングで流れているものしか記憶にない。キョンキョンも、プリプリもドリカムも森高も普通に曲を出しているのに。

岡村ちゃんの「カルアミルク」なんて超名曲。にもかかわらず当時リアルで出会ってなかったのがとても悔しい。

一方で、FLYING KIDS「幸せであるように」なんかは普通に覚えていた。当時のPVに出ていた鈴木蘭々が超絶に可愛かったからか。何で見る機会があったのかは定かではないけれど。

B.B.クィーンズ「おどるポンポコリン」
米米CLUB「浪漫飛行」
たま「さよなら人類」

井上陽水「少年時代」
徳永英明「夢を信じて」
KAN「愛は勝つ」

上記6つは鮮明に記憶にある。「おどるポンポコリン」は上記のちびまる子ちゃんの主題歌だったし、「浪漫飛行」はJALの沖縄キャンペーンのCMソングで、そのスケールの大きさにビビった。「少年時代」は映画のタイトルそのままで、リアルで学校の視聴覚室でクラス全員で見たことまで覚えている。「夢を信じて」はドラゴンクエストのアニメで、「愛は勝つ」は「やまだかつてないテレビ」で変え歌が流れているのを一緒になって歌った。学校でもみんな歌っていた。

そして、当時のクローンにとって一番気味が悪く受け入れがたかったのが、たま「さよなら人類」である。

今となってはこんな名曲はないだろうと思うくらい絶賛であるが、当時はどうしてもCMで流れているのを聞くと気持ち悪かった。まず、歌詞が理解できない。「二酸化炭素を吐きだして、あの子が呼吸しているよ、曇天無用の空の下、つぼみのままで揺れながら。。。」意味が分からないw

異才、異質、いわゆる天才の特異なものに対する免疫がまだなかったのかもしれない。

何曲か載せておくので是非聞いて当時を思い返してみてほしい。浪漫飛行は当時のCMを。

当時の曲を今はいつでもどこででも聞くことが出来る。
と同時に当時の記憶もまた付随して蘇らせてくれる。
何という時代なんだろう。

ある意味、当時に戻る事が出来るタイムマシンみたいなものか。脳内記憶のみでのタイムスリップ。

さて、91年は何が起こったのだろう。

それは次回。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?