あ、全知全能の神ではないので。

仕事ができるわけではないが、詰められるようなミスが減った。日々の仕事でマイナスがないだけでこんなにも楽な気持ちになれるのかと嬉しい気持ちと空気を掴んだような気持ちが一つ席を空けて横並びに座っている感覚がある。

この前の連休に友人のバンドのミキシングをしたときも似たような感覚があった。やってはいけないことが分かると、自分でも驚くくらいに短時間でミキシングを終えられた。何度か訂正の指示をもらい、ほんの少し手直しをして入稿できた。短時間でよいクオリティのものができ、嬉しい気持ちと楽しい時間が終わってしまったという気持ちがあった。

サークルの記念ソングのためにKing Gnuのパロディソングを作った。それもあっという間に出来上がり、もっと凝ればいいのだろうが、この企画はあくまで映像を撮ることだと考えると手が止まり、ここでおしまいにしておこうと思った。

以前の仕事をしているときは、何においても「何かプラスな結果を残さなければならない」と必死になっていた。プラマイゼロではいけない、昨日よりよく、今日よりも素晴らしいものにしなければならないと自分を追い詰めていた。その姿勢を評価してもらえたことは幸いだが、今の自分にもう一度同じように働けと言われても無理だと答えるだろう。

自分にだって何か成し遂げられるはずだという考えに締め付けられて生きてきたのは、自分は何も成し遂げられていないと考えているからだとわかり、そんな自分の人生への引き算を辞めてみると、自分を許す感覚がわかってきた。

ミスはする。次から気をつけよう。
もやもやするけど、今日はもう寝よう。
やらないといけないことはあるが、明日にまわそう。
朝に送らないといけない私用の連絡が昼過ぎになってしまった。

こんな小さなミスも許せるようになった。以前までは脳内で自責し続けてきたが、最近は反射的に現れるそいつをなだめられるようになってる。

自分は普通とはいえない生き方・過ごし方をしてきたのかもしれないが、それも許そうと思う。今なら、これから自分の楽しいことややりたいことに目を向けて生きていこうよと声をかけられる。

自分は全知全能の神ではないが、目の前の自分をゆるしてあげようと思う。

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