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くだらなくって、最高の冒険だ。

2023年6月1日。

の朝7時半。
遠足が待ちきれない子どもの如く、私の目は勢いよく開いた。
※立派な成人

そう。いよいよ待ちに待ったTOP4のイベント、『TOP4 in TOKYO DOME』の開催日。

私がどんなにTOP4に救われ、どんなにこの日を心待ちにしていたことか…。

というわけで、この記事はTOP4 in TOKYO DOMEのレポである。

このnoteを投稿している日は、キヨさん・レトさん・牛沢さん・ガッチさんの4人に「TOP4」と名前がついて6周年の記念日。

記念日のお祝いと共に、4人への感謝を込めて、この記事を公開します。

では、時は再び6/1へ…。


人生初の東京ドーム

...前日物販でも「皆TOP4が好きなんだな」と思ったものだが、当日ということ、そしてグッズを手に入れた人口が多いこともあって、より一層その思いは強くなった。皆髪色や服装があの4色になっていて、グッズも堂々と持っていた。

見ているだけで、とても嬉しかった。
5万人以上を動員するだけあって、これほど、いや参加できなかった方々も含めて、これ以上の人々が彼らの実況を糧に生きているのかと...。

さて、感動で立ち尽くしている場合ではない。さっさと腹ごしらえをして、夜まで体力温存だ!と、あるお店に入ってスマホを開くと...。

レトさんが前日リハのVlog?!

牛沢さんが4人の雑談動画?!

み、観よ...。

本番前まで、しっかり楽しませてくれる4人。
そうだ、今日私が見に行くのは遊びのプロだ...。


東京ドームに立つゲーム実況者たち

さて、時は開演30分前。

私はとにかく全てに圧倒されていた。

どこまでも続く客席の数。

天空まで伸びる天井。

眼前いっぱいに広がるステージ。

ステージ上部には切り抜きチャンネルのエンドカードに使われている、4キャラクターの大きなバルーン人形(なんかムキムキだった笑)。

こ、これが東京ドーム。
…こんなとんでもない場所に、TOP4が立つのか…。

イベントが発表された時もつくづく驚いたものだが、その舞台を目の当たりにして事の重大さに気づかされる。

既に、感動で泣きそうだった。
1年前。残業続きで疲れ果てて倒れ込むようにベッドに入って観ていた、画面の向こうにいたTOP4が…。

昨年2月から、忙しいプロジェクトに参画することになった。その忙しさなんて、最初こそかわいいものだった。次第に忙しさは加速し、3月の終わりには2〜3時間の残業が当たり前になった。時には23時になってしまうことも...。

別に、残業を強要されたわけではない。でも、残業しないと終わらないのだ。いや、もはや残業しても終わらない。...無限地獄のように思えて、怖かった。

そんな私にとって、TOP4は「光」だった。無意識に彼らの動画を頻繁に観るようになり、気づけばその時間だけが1日の中で唯一肩の力を抜けるひとときだった。

note『東京ドームに立つ実況者に救われた話』なんこ

そんな物思いにふけっていたその時。

ざわめく会場から大きく上がる笑い声。
クソでかスクリーンに映るのは、TOP4の切り抜きチャンネル。

全身全霊タイトルコールのキヨさん。

永遠にツボってしまうレトさん。

カフカフとドナ〇ドダック笑いの牛沢さん。

「出て行け!フワリよ!」(本当は「ではゆけ!フワリよ!」wwww)と言ってしまうガッチさん。

ここにいるのは、東京ドームでゲーム実況のワンシーンが流れるなんて前代未聞な時間に爆笑する、私と同じものが好きな人たちばかり。
面白くて、楽しくて、一人席の私も遠慮なく笑っていた。

そして、東京ドームに響き渡る一声。

「東京ドーム、行くぞーーーーい!!!!」

冗談みたいに発されたこの言葉を、本当に叶えるなんて。

本当に、凄い。凄いよ、貴方たちは。

1年前、彼らを知った時にはもう二度とないかもしれないと覚悟していた、夢にまで見たリアルイベント。
悔しくて、地団駄を踏んでいた時代は終わる。

きっと、歴史的な瞬間になる。

さあ、目に焼きつけようじゃないか。

6月1日18:00。TOP4 in TOKYO DOME。開演だ―。


オープニング

4人が現れた時の高揚感といったら、何にも代えがたかった。

青いサングラスに金髪、チャイハネコーデの爆イケなガッチさん。

https://twitter.com/Gatchman666/status/1664640457572249605?t=WYVwdnM9hS7G0TNSfUbxPA&s=06

柔らかな茶髪に萌え袖(かわいい…)の落ち着いた牛沢さん。

https://twitter.com/ushizawa/status/1664632778736934916?t=WYVwdnM9hS7G0TNSfUbxPA&s=06

銀髪(に私には見えました、お写真見てね)とネコルトTシャツの綺麗めスタイルなレトさん。

https://twitter.com/retokani/status/1664620328826580993?t=WYVwdnM9hS7G0TNSfUbxPA&s=06

長い脚を活かした細身の全身黒ファッションのスタイリッシュなキヨさん。

…ああ、彼らは本当に存在していたんだ。

暗い世界で上手く呼吸ができなかった私を笑わせてくれた人たちは、最上級の笑顔でそこに立っていた。

目頭が熱くなるのを感じながらも、私も笑顔になる。

今日は、一体何を見せてくれるのだろう。
これから始まる最高の冒険に胸をおどらせながら、全力で拍手を送った。


ゲーム対決

(初手、ナレーションが山寺宏一さんということに座席からずり落ちそうになった。すげえよ、TOP4…)

全員が調子悪かったらしい(本人たち談)フリスビー対決。

https://youtu.be/1vW3EjGXY2M

もはやチャット芸を見てもらいたくて一番デカいスクリーンを使ったというDraw&Guess対決。

https://youtu.be/m9vCJ4rYdcM

牛沢さん圧勝の一瞬で終わるルドー対決(果たしてこれは対決なのか…?笑)。

https://youtu.be/gPDKO0JtgO8

まさかの「奇跡!」を叩き出した一輪車レース対決(協力した結果なので対決ではなくなりました☆)。

https://youtu.be/PAbQv0o504w

最後の「奇跡!」で、結果全員の勝ち!TOP4の勝ち!と判定ガバガバ、「やさしいせかい」爆誕である笑

フリスビーで1位がレトさん牛沢さん・3位がキヨさんガッチさん、Draw&Guessでレトさん、ルドーで牛沢さんが勝ち、という感じだったのでまあTOP4の勝ちですね(視聴者もガバガバ)


TOP4の歴史を振り返る

なんとここで「フロート」と呼ばれる動く小ステージに乗って4人が登場。

(私)「アイドルやんけ?!?!(双眼鏡でめちゃめちゃガン見しながら)」
※ゲーム実況者です

本来ならフロートに乗ったまま「TOP4年表」を元に喋るはずだったらしいのだが、とてもそんな状況ではなかった。
それぐらい、ファンの熱い歓声が飛び交っていた。

というわけで潔く諦め、各々反応を返すTOP4であった。
(牛沢さんが普通にちょこんと座っていたのが「らしくて」笑った)

きっちり1周分、丁寧に挨拶に回った(本人たち曰く「地元の凱旋パレード」)TOP4は、なんと…。

セ、センターステージに来ただと…?!byセンステが一番見やすいアリーナの女

いや、一応アリーナ席だけど別にめちゃめちゃ近いってわけじゃないんですがね。

…私、14倍の双眼鏡持って行っていたんですよね。
14倍強すぎてTOP4が見えすぎる…(卒倒)

私の目が悪いのかもしれないけれど、スクリーンでは確認できていなかったことに次々と気づいてしまって心臓に悪くて寿命が139229年延びる(矛盾)。

キヨさんがアイライン強めにひいていることとか。
レトさんが髪にインナーカラーを入れていることとか。
牛沢さんの髪の毛本当にふんわりしてて、さすがひなたくんの飼い主だなとか(?)
ガッチさんそんなに金髪が似合うほど歳とらないなんて、実況界の荒木飛呂彦先生になるのかなとか(????)

ありがとう。センステ×14倍双眼鏡。君たちは最強のコンビだ()。

どうしようもないほど役立たずの記憶(メモをとるほどレポを書ける人間ではないので…)を頼りに書いているので、あくまでも「ニュアンス」なのだが。

ガッチさんと知り合いだったキヨさんがレトさんを連れて来て、そこに牛沢さんもいて、そこにいた他の実況者さんは気づいたらほとんどいなくなって、そしてこの4人だけが残った。

そんな話をしていた気がする。
なんだかぶわりと鳥肌が立った覚えがある。

私は約1年前からのファンなので、4人が出逢った頃の実況界のことは知らない。勿論、話では聞いているのだが、その時代の「肌感」みたいなものは分からないのだ。

それでも10年以上も実況者で在り続けることがどれほど難しいことなのかは察しているつもりだ。

休止。引退。行方が分からない方もいると聞く。

そんな儚い世界で、この4人は休むことなくゲーム実況者として生きてきて、そして私たちの目の前にいるんだ。

やっぱり、物凄い瞬間に立ち会っている。
そう思った。

さて、お話の後。
スクリーンに映ったのは「Now Loading」の文字と、切り抜きチャンネルキャラ4名が闊歩するアニメーション。時々背景にうっすらと、グッズのアクスタにも描かれている「ツイスターゲーム仕様」の各々が現れる。

我が家のゴキゲンな4人です。

…夢に出そう…うーーーーん…(うなされるな)

このキャラクターたち、1人ずつ段々と歩みが遅くなり、後ろに下がってゆく。

最後に残ったのはガッチさん(切り抜きver)。背景は東京ドームに辿り着いて…。


突然すぎるサプライズ

突然、何かの映像が流れる。
同時に響き渡った音楽。
大きく上がる歓声。

なんと、突如始まったのは『ガッチマンV』。

スクリーンにはニチアサヒーローなVのガッチマン、炎の吹き出すステージにはマイクを握る「一体何歳なのよ?!」なガッチマンご本人。

目の前で何が起こっているのか分からず、ちっぽけな脳みそは大混乱。

だって、まさか東京ドームで生歌『ガッチマンV』が聴けるなんて思わないじゃないか。

https://youtu.be/Qr0rVZ69mfE

ずっと、MVだけで観てきた歌。
こんなこと、あるんだ…。夢じゃないんだ…。

その後、なんとか状況を理解した私はというと。

(ガッチさん)『ガッ、ガッ、ガッチマーーーーン!!!!』
(私)『V!!!!(全力ピースサイン)』

…しっかり楽しんでいたのであった笑

実はこの時、大変緊張していて歌唱前にスタッフのお姉さんに背中をさすってもらっていたというガッチさん。

そんな彼を後押ししたのは、イヤモニを通して聞いた仲間の声。
全力で合いの手を入れたレトさんと牛沢さん。
(キヨさんは次の準備で声は出せないけれどノリノリだったらしい)

あまりにも気合の入った仲間の様子に、思わず笑ってしまって。
でも、それで一気に楽になったという。

(是非、インスタに飛んで素敵な文章も読んでくださいね!)

一人で闘うヒーローも中身は緊張だってする人間で。
そんなヒーローの背中を押す仲間がいたから、一人じゃなかった。

素敵な関係性だなあ…。

『ガッチマンV』で興奮冷めやらぬ中、大きなざわめき。
何事かと辺りを見回し、目に飛び込んできたのは。

キヨ猫のバルーン。
そしてそれは気球で、乗り込んでいたのははじけるような笑顔のキヨさん。

『有頂天猫』のお出ましだ。

そんな中、何かと面白がってしまう妙な性格(?)の私は思わず吹き出してしまう。

だって、ゴンドラ(乗る所)の側面にあのキヨさんのピースドヤ顔写真…wwwこっち見んな…www

人々の視線をかっさらうキラキラ輝く姿は確かにカッコイイけれど、きっとこの人は格好良く思われたいというより、どこまでも人を笑わせたいんだな。

キヨさんのことははっきり認知しない数年前から知っていたけれど、その時からなんだか変わらない気がして安心した自分もいた。

歌詞も見ず(ステージには足元に歌詞モニターがあるらしいが、気球内は難しかったとのこと)、笑顔もファンサも凄かった。

後日、配信でそう褒めていたガッチさんが、その後ふと発した言葉がいいな、と思った。

「てか、楽しそうだったね」

さて、完全に『有頂天猫』で油断していた。

突然会場に響く、何度も、何度も聴いたイントロ。
ステージ中央から、等身大のレトクマちゃんとおててを繋いでレトさんが登場。

う、歌のお兄さん…?!?!

『全く身にならないキセキ』。
通称、「全身キセキ」。

知ってから1年、擦り切れるほど聴いてきた、大好きな歌。

2020年2月1日に行われたLEVEL5-FINAL-にて発表された、当時イベントのことを知らなかった私ではもう二度と生では聴けないと思った、「奇跡」の歌…。

嬉しくて、嬉しくて、嬉しくて。
涙が止まらなかった。

だって、LEVELの頃は彼らを知らなくて。

この歌をうたう2人を目の当たりにする権利なんてないと思っていたのに。

聴いて、いいの?こんな幸せ、私にも与えられるの…?

夢じゃない。確かに2人が「全身キセキ」を目の前で歌っている。

互いを見る眼差しは想像の何億倍もあたたかかった。

気球からステージに降り立ったキヨさんが、レトクマちゃんの頭をポンポン、とするシーンには、泣きながらも思わず微笑んでしまった。

それにしても、この歌詞でお互いを指すのはずるい。

"君と笑うだけ"

涙でぼやけた視界に映るキヨさんとレトさん、なんて晴れやかな顔をしていたんだろうね。

…さて。涙で顔面びしょびしょになっていた私だが、次の瞬間、満面の笑みを浮かべていた。

なぜなら次のコーナー、TOP4実況で大好きなHuman:Fall Flat(以下HFF)だったからである。


HFF 東京ドームver.

https://youtu.be/kSuHdp5KbBI

社畜時代、笑えなくなっていた私をいとも簡単に笑わせたHFF。
まさか、東京ドームでこの生実況を観られる日が来るとは…。

なんて干渉に浸っている暇もなく、HFFスタート。

今回は4人が東京ドームを目指して様々なステージをクリアしていくストーリー。
よく分かんねぇぞお前の文章って方は、素晴らしい絵師の皆様のレポを読み漁ってください(丸投げ)

概要としては、4人のいつものキャラクターたちが、それぞれのトレードマークのアイテムを所定の位置に置くと次のステージに進める仕組み。

・キヨさん→キヨ猫(顔は描いていないので黒猫の型)
・レトさん→レトルトくんのシルクハット
・牛沢さんー→TwitterやYou Tubeのアイコンで被っている牛さんフード(帽子?)
・ガッチさん→手裏剣

お互いのアイテムを「いらね」とポイしようとしたり、突き落とそうとしたり、逆に咄嗟にその手を掴んだり。
いつものHFFの如く、まったりと進める4人。

「これ東京ドームなんだよね…?」と思うぐらいマイペースな時間で、もはや私は家で動画を観ているのと変わりない感覚になっていた。

…ちょっと、いや、かなり家がデカいけど笑

1年前、私を笑いに笑わせたバグ(ドコドコドコドコ…の字幕でお馴染み)も発生。

ハイライトとしては、えーっと…

レトさん(のアバター)がバスの後部座席の窓にハマってとれなくなりましたwwww
ハマった首がうどんみたいにヘニョンてのびてたなぁwwww

その後もバグりながら(板みたいな所に乗って飛んでいくはずなのに、くっついてしまって一生ビヨンビヨンしてるお馴染み「モチった」現象あり)、4人は東京ドームに到着!

これには、ドーム全体が拍手喝采。
いやぁ、本当に超大作でした。


最後は、この2人

ふっと暗くなる会場。

そして、「全身ソング」こと『全く身にならないソング』オルゴールver.と共に流れ出す4人の映像の数々。

ナレーションも「もうそろそろ…」という雰囲気だし、映像の中の4人はなんだか走馬灯みたいに儚くて、少し、寂しくなる。

初めて、4人に逢えたイベント。
今か今かと心待ちにしていた時間は、長いようであっという間だったなぁ。

でも、本当に楽しかった。
この日のために、私は生きてきた。

それは間違いない事実だ。

一筋の光の中に佇む、2つの人影。
それは、私が見やすいセンターステージまで、ゆっくりと進んでくる。

それがもう誰だか、分かっていた。

ナレーションの山寺さんが、優しくその時を告げた。

「最後は、この2人」

このイントロ。

「全身キセキ」に続いて、生では聴けないと思っていた歌。
しかも、私が知らなかったLEVEL5-ファイナル-のストリングスver。
何度も聴いて来た、でもYou Tube上の音源では知り得なかった音…。

"夕暮れを過ぎても…"

あぁ。
『全く身にならない日々』。
「全身デイズ」。

ここにいたんだね。
私が知らなかった音たちは、ここにいたんだ。

"あの日に夢見た景色は ここにあったんだ"。

聴いたことのないバージョンを、人生で一番近い所でキヨさんとレトさんが歌っていて。

後半にはキラキラ輝く紙吹雪(紙より銀テに近い素材でした)が舞い散る中、優しい表情で歌う2人があまりにも眩しくて。

私は号泣しながら、幸せを噛みしめていた。

2人の歌を生で聴けたこと、一生忘れないだろうなぁ。

"身にならない日々も"

"君がいてくれたら"

"君がいてくれるから"

"ずっと前進しよう"

お互いを見るキヨさんとレトさん。

ありがとう。

知らなかった時代も飛び越えて、大好きな歌を聴かせてくれて、本当に、本当に、ありがとう…。


エンディング…?

ここで「おつかれ〜」と居酒屋の暖簾をくぐるみたいに登場する牛沢さんとガッチさん笑
「やってる?」みたいな、飲み屋じゃねぇんですよwwww

「最後だから」とステージの右から左、センターステージまで、丁寧に挨拶に回る4人。

本当にはじめから終わりまで、4人は友達同士で何気ないことで盛り上がるように、楽しげに笑っていた。

ずっとこんな感じなんだろうな。

視聴者からすれば普段の4人は知り得ない部分も多いけれど、途中でソファにギュウギュウに座ることが当たり前の、ただただ「友達」なんだと思った。

それぞれの挨拶も非常に印象的だった。
(前述の通りメモは一切していないのでニュアンスで捉えていただけたら…)

最年長だからか、「引退(は自分が1番最初なのでは、と思われてるのでは?)」というドキッとする言葉を発したガッチさん。

ところが、その後に続いたのは。
イベントを通して、まだ続けていきたいと思った、という希望。

実況界を引っ張ってきた彼がこうして「楽しいからまだ続けていたい」と笑ってくれることは、どれだけ心強いことか。
素直に、嬉しかった。

俺の動画は観たい人が観ればいい。
そんなスタンスだったという牛沢さん。

が、この日は珍しい言葉が飛び出した。

このイベントは商業の一環であり、それは観てくれている人がいなければできないこと。
皆さんのおかげです、と。

これだけ多くの視聴者の糧になっているというのに、普段自分の好きなことをやってる「だけ」と考える牛沢さんに、このイベントは前よりも自分の活動が有益なものになる要素を含んでいることを教えてくれたのではないかと思った。

いつも通りで、でも特別な日。
自分たちにとっても、皆さんにとってもそんな日だったのでは。

レトさんの言葉は、簡潔に、でも正確にこの日を表していた。

大きな舞台に立ったけれど、観ているうちに「あぁ、こういう人たちだったよな」って、家で動画を観ているぐらいリラックスさせてくれる人たち。
東京ドームを「家」に変えてしまうなんて、彼らだからできたことだったんだろう。

「盛り上がったかー?!」と投げかけたキヨさん。

大きな歓声を受けて、彼は満足そうに笑う。

悔いはない!

そう言い切った彼の顔は輝いていた。

そして最後に、我々や関係者各位にスッと感謝を述べる所も素敵だった。

終わろうか〜、なんて。
ゆる〜く、その時間は近づいていた。

それに対して、当然会場からは名残惜しい声が上がる。

…その声に一瞬、ふと感慨深げな顔を見せるキヨさんがいた。

でも、それを振り切るように。

「…ほんとに終わりますっ!」

最後に、4人は口からマイクを外した。
そして。

「「「「ありがとうございました!!!!」」」」

初めて聞いた、4人の肉声。

動画も、イベントの間も、ずっとマイクが必要で、それを通して聞くことが当たり前だった彼らの声が、ダイレクトに耳に伝わる。

やっと、聞けたね。

…あぁ、本当に終わっちゃうのか。
楽しすぎて腕時計なんか一度も見なかったけれど、多分、もう時間ギリギリなんだろうな。

幸せだった。
1年の時を越えて、やっと彼らに逢えて。

本当に、本当に、幸せだった。
ありがとう。

そんな気持ちを込めて、大きな拍手を送った。

と、突然闇に包まれる会場。

え?なんだ?
終わりにしちゃ唐突すぎないか?

…なんだ?

正直、これほど考える暇もなかった気がする。


本当のエンディング

"何気ない日々の隙間…"

耳がとらえていた。
今日、唯一歌っていなかった人の歌声を。

そう。牛沢さんが、歌っていた。

そして、それにつづく3人。

TOP4が、歌っていた…。

そこから、私は宇宙まで吹っ飛ばされていた。
とどのつまり、あまりの衝撃にせっかくの記憶がぶっ飛び、我を忘れ、ぽかんとしていた。
多分、傍から見たら相当なアホ面をさらしていただろう。
(でも他の方のレポ見る限り、皆さん記憶飛んでいらっしゃるので私がアホ面でもヨシ!)

…でもここで、私は戻って来た。
いや。何らかの強い引力に引き戻されたらしい。

"いつか振り返ると どうしようもなく 馬鹿馬鹿しく思う"

一気に歌詞が、4人の優しい歌声が、私の中に流れ込んでくるのを感じた。

なんて、TOP4らしいんだろう。

そっか。そうだよね。

馬鹿馬鹿しく思うぐらい、ただただ笑って楽しいことをする。
そうだ。それが彼らだった。

笑うことを忘れ、楽しげな世の中から取り残された私を救ってくれた4人。

もう二度と笑えないと心をなくしかけた私に、人は何度だって再生できることを教えてくれた4人…。

その瞬間、私の目から次々と涙が溢れ出した。

ぼたぼたと重たい音がしそうなほどに、私は涙を落として泣いていた。

そういえば1年前の今頃も、大泣きしたことがあったな。

思えば1年前のこれぐらいの時期、私は過去最長の残業をしてしまい、始発で帰宅した記憶がある。それまで馬車馬のようにただただ無心で働き、元々涙もろい私なのにあまりに心が閉鎖的になり、そのプロジェクトに入ってから大して泣くこともなくなっていた。でもこの時、何かが爆発して涙腺が決壊。嗚咽を上げて泣いた。

悲しい。悔しい。虚しい。―私は何のために生きてるのだろう―?

もう、二度と笑えないと思った。

そんな時。いとも簡単に私を笑わせたのはTOP4だった。

この世にはまだ「光」がある。それを教えてくれたのが、彼らだった。

note『東京ドームに立つ実況者に救われた話』なんこ

でもこの涙はもう、悲しいものでも、悔しいものでも、虚しいものでもない。

笑顔で言葉を届ける4人を見て、思った。

生きていて、良かった。

私、ちゃんと幸せなんだ。

そんな、嬉しい涙だった。

"いつの間にか集まったのは 多分何らかの奇跡だ"

この日は本当に、いつもより「奇跡」という言葉を聞いた気がする。

それは一輪車レースの「奇跡!」だけではなくて。

連日続いていた雨がパッタリ止んで、晴れ渡る空が広がっていて(ちなみに次の日は物凄い悪天候…こんなに晴れていたのは前日物販とイベント当日だけ)。

何よりこの3時間少しで起こったこと全てが、決してリハーサルではさらい切れないことばかりで(結果が同じになるとは限らないし、HFFに至ってはいきなり本番だったとか)。

そして。

キヨさんが。

レトさんが。

牛沢さんが。

ガッチさんが。

"何らかの奇跡"に導かれて、"いつの間にか集まっ"ていなかったらー。

でももう、そんなifの世界はこの世界にはない。

"想像なんてしていなかった"

私だって、そうだった。
彼らに出逢って、"想像なんてしていなかった"未来に出くわした。

ずっと、暗く沈んでゆくように思えた未来。

予想もつかない明るい方向に、少し強引に、でも優しく笑って。

TOP4が、変えてくれたんだ。

ああ、本当に。

"くだらなくって 最高の冒険だ"

「ありがとう!!!!」

これは、私の心の声ではない。
歌唱後の大歓声の中、割れんばかりの拍手を送りながら、私は思わずそう叫んでいた。

この声が「直接」届くことはなくとも、叫ばずにはいられなかった。

歌い終わったTOP4は、もう特段喋ることはなかった。
その代わり、ANNの時に写真が公開されたあの「TOP4ポーズ」をやって、去って行った。


東京ドームの片隅で誓った夢

終演後、興奮冷めやらぬざわめきの中で、私は一人誓ったことがある。

「今追いかけている夢を必ず叶える」

私には今、仕事とは別の夢がある。

その夢に向けて訓練をしている所だが、正直、思うように進まない。
とても厳しい世界で、生き残っていけるかも定かではない。

でも。この時強い想いがぐんと芽生えたのは。

ゲーム実況者として初めて東京ドームに立ったTOP4。

大きなことを成し遂げた彼らの姿は眩しくて、本当に格好良かった。
そして、そんな大人になりたい、と思った。

尊敬。憧れ。

私が誰かのファンになる時、必ずそんな感情が先に出る。

4人もそうだったし、このイベントを通してますますその感情は前に出てきた。

彼らはずっと前にいて、とても追いつけそうになんかないけれど。

彼らに幸せにしていただいた自分の人生を、懸命に生きていきたい。

やっていることは違えど、私は自分の夢を叶えることで彼らを尊敬するに相応しい一人でいたい。

「TOP4を尊敬していたから、貴方はここまで来れたんだね」

そう言っていただけるような人になれるように。


フォーマンセル

ドームを離れ、時刻はほとんど次の日を迎えようとしている頃。

当日22:00より、キヨさんのYou Tubeチャンネルで、TOP4オリジナル曲『フォーマンセル』MVが公開していた。
もうあと数分後にはサブスクも解禁、という時間だったと思う。

https://top4.lnk.to/FOURMANCELL?s=06


一段落着いた私は、次の日早いというのに再生ボタンを押してしまった。

…現地であれだけ泣いたのになぁ。
なんでこんなに、涙が出てくるんだろう…。

もう、駄目だった。
4人が救ってくれた1年が走馬灯みたいによみがえって、私はわんわん泣いた。
大人気もなく、子どもみたいに泣いた。

終わったんだ、この「1年」。

この日は4人にとって一つの節目だったかもしれないけれど、私にとってもそうだったと思う。
だから、この日で「1年」は終わり。

彷徨って、ぶつかって、へこたれて。
何のために生きてるのか分からなくなる日も多かった。

でも、この「1年」を私が大切に思えたのは。

「ゲーム実況」があったから。

そうして、自分がまだ笑えることに気づけたから。

そして何より、そこにTOP4がいたから。

"大人みたいに賢く生きる"

"それだけじゃ肩がこるから"

"バテるまで遊んで眠って"

"調子良い日にまた集まろうぜ"

私は大人と言えるほど大人じゃないけれど、ずっと「肩がこる」大人みたいに生きようとしていたのかもしれない。

でも、大人になっても少年みたいに遊ぶ人たちを見て、いつまでもわくわくする気持ちを忘れてはいけないと思えた。

今の仕事は、生きていくために必要だ。
夢を叶えるためにはお金が要る。

でも、何より大事にしたいのはこの夢だ。
この夢もある意味、子ども心を忘れてはいけない。

だからもう、決してこの心を潰すような無理はしない。

その代わり、夢のための努力は絶対に惜しまない。

…フォーマンセルとは、4人1組の特殊部隊のことである。

TOP4はやはり、ヒーローなんだろう。

大げさだって、ご本人たちは笑うかもしれないけれど。

ヒーローと聞くと、特殊なスーツに身を包んで、非日常のピンチに現れる姿を想像するだろう。

でもTOP4は、特段きらびやかな衣装ではなく、洒落ていながらも、日常の延長のような装いで東京ドームに現れたヒーロー。

ゲームで私たちの日常を救うヒーロー。

そんな彼らは、どんな特別なヒーローよりヒーローとして私の目に映るから。

「夢」みたい「だった」と。

幸せ「だった」と。

想い出は綺麗なまま、完結させておくこともできるのかもしれないけれど。

私は決して、この日を「夢」と言わせないし、幸せ「だった」とも言わせない。

私は「現実」にこの日を体験し、今もこれからもずっと幸せ「です」。

そう言えるぐらい強く、今日から歩いていこう。
ヒーローたちが救い上げてくれた日々を糧にして。

おやすみなさい。

2023年6月1日―。


今、私が頑張れる理由

あれから早くも2ヶ月近くの時が過ぎた。 

私は毎日、朝から晩まで奔走している。
このドタバタな日々が姿を現したのは、イベントの次の日からだった。

でもこれは、良い兆しなのだ。
なぜなら、仕事以外の時間は疲れ果てていた私が、「夢」に向けた準備の時間を設けられるようになったから。

そう。
今、私は『TOP4 in TOKYO DOME』のおかげで、日々の充実度を高めている。

勿論、上手くいかないことだらけだ。
それでも、やりたいことができないより、やりたいことをやって上手くいかない方がずっと充実している。

私はもう、大丈夫。
TOP4に背中を押されたような気がするから。

決めたんだ。あの日。
「東京ドームに来た5万人の中で、1番努力を重ねた人間になる」って。

"何気ない日々の隙間"

"抱え込んだ荷物は置いて"

"待ち合わせよう"

"いつものとこ いつもの時間"

走り回った1日の終わり、私が荷物をぜーんぶ降ろして向かう場所は決まっている。

それは「ゲーム実況」であり、「TOP4」の動画でもある。

だって、私の心を救い上げてくれたんだ。

私がどんな未来に向かおうと、それはずっと変わらない。

全部、忘れないよ。



改めて、キヨさん、レトさん、牛沢さん、ガッチさん、そしてTOP4 in TOKYO DOMEに関わられた全ての皆様に、心より感謝申し上げます。

生涯忘れられない幸せの日を、本当に、本当に、ありがとうございました。

そして、今日。2023年7月27日。
TOP4の6周年、本当におめでとうございます。

4人の出逢いから始まった、「最高の冒険」に感謝を込めて。

Von Voyage!!!!

これからも、良い旅を!!!!

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