ダメスパイラル

『何をやってもダメな日』というのが私にはある。

今日がまさしくその日なわけだが、

・ミルクティーをこぼす
・バタバタして家を出るのが大幅に遅れる
・1時間半かけて鎌倉まで来たのに目当てのカフェが軒並み定休日
・奇跡的に開いていた店は行列
・楽しみにしてたドーナツ屋がほぼ品切れ
・営業時間を見誤って行きたかった盆栽屋に行けない

てな感じで、本当に何をやってもダメなのか、はたまたミスに目が行きがちになってしまっているのかわからない状態に陥いるのがその主な症状だ。

折角リフレッシュしに来たのに、移動中も
「なんでこんなことになるのかなあ…」
「てか17:00閉店ってなんだよ…」
みたいな考えてもどうにもならないことをくどくどねちねち考えてしまい、ストレスを増やして家路につく。
これは私の性格の悪い面を見事によく表している。

先日後輩の就活相談を受ける機会があったのだが、「あなたが考えるキャリア」についてのアピールポイントを練っている途中で考えが詰まってしまい、ついには
「そもそもこういう質問に答えるためにOB訪問をやるんだよ…それやってないのにこんなのわかる訳ないじゃん?」
と、あろうことか就活生を励ます側でなければならない私が言ってしまったのだ。それも複数回。
今思えば本当に酷い醜態を晒してしまったものだ。穴どころか墓に入ってしまいたいぐらいだが、ここにもねちねちした私の性格がよく滲み出ている。
その後に後輩が続けた「そんなこと今更言っても仕方ないじゃないですか…」という痛恨の一言に示されるように、大抵の負の感情はそれが起きるか否かに問題があるというよりは、それをどう処理するかによって大きく捉え方が変わる。
このダメスパイラルに関しても、私の“杜撰な行動計画”をなじるのはご最もだし反省すべき点であることに違いはない。しかしいつまでもそれを反芻してばかりというのは精神的に辛いだけでなく、私をその時点に閉じこめてしまっている点でやはり愚かと言わざるを得ない。

私は前へ前へ進める人間になりたい。

今だって本当は本を読んで、インプット量を増やして、文章書く練習をしたいのに、付き合いで奉公している家庭教師のバイトに大半の日を取られてしまっている。仕方ない、日銭だって必要だ、だからって指をくわえて空に浮かぶ星に思いを馳せてばかりなのは違うのではないか?これは目下の私に対する最大の問いかけである。
社会人生活が1ヶ月後で大口を開けて待ち構えているというのに、私は未だに“やらなければならないこと”に足をとられている。その先にあるのは“やりたいこと”を後に後に遠ざけ、気がついた頃には今あるフレッシュで、多感で、躍動的な心の潤いも枯れ果ててしまっている未来だろう。気がつけば40代も半ばに差し掛かり、気がつけばそれなりの中間管理職に座ってて、気がつけば何となく家庭を持っていて、、。

嫌だ。
そんなありきたりに私は収まりたくない。
“普遍”の価値を否定したいわけではないが、それでもこんな面白くもない平坦凡々な人生なぞ失敗作にもほどがある。誰が手に取って読みたいと思うだろうか。
私は彩で溢れるような、言い換えればスクエニが大手を振って作品化のGOサインを出すようなRPGをやりたいのだ。この人生を使って。それこそ究極のリアルRPGではなかろうか。
まあゲームはあまり好きでないが、いいたいことはそういうことだ。

仰ぎみるだけの人生を脱したい。
夢の実現への一歩を開きたい。

なら一歩踏み出せば?と言う声が自分の内から聞こえてくるが、まさにその点でダメスパイラルとこの話は論点をひとつにしている。

「私は前へ前へ進める人間になりたい。」

前へ前へ、ススメ私。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?