本体vs拡張の数について (2023/4追記)
ボドゲーマの「持っている」数
ボドゲーマというサイトがある。
ボードゲームの情報がたくさん載っているし、同人ゲームも幅広く通販を取り扱ってくれるので非常にお世話になっている。
このボドゲーマには、ユーザーが「持っている」ボードゲームを登録する機能があって、各ボードゲームを「持っている」人が何人いるのか誰でもわかるようになっている。
現在までに8作品を発表しているのだが、それだけ出していると出荷した数とボドゲーマ上の「持っている」数にそこそこ比例関係がある、ということが分かってくる。
比例してはいるが、ボドゲーマに登録する層がコアターゲットかそうでないかによって±80%(自分たちの場合)の誤差範囲を観測している。
±80%を大きいと見るか小さいと見るかはデータの使い方次第だろう。制作数を決める場合なら、200個か300個かを決める基準にはならないが、200個か1000個か決める基準にはなると言える。
制作数はいつも難問
制作者の方なら、言うまでもないが制作数を決めるのは難問である。
こんな記事を読むのは制作者の方であろうと思ってどの辺が難問なのかは割愛するが、とにかく色々なトレードオフの中でエイヤっと決めなければならないものである。
今回、初めて拡張を出すに当たっても、御多分に洩れず制作数が決まらず唸っていた。
そこで、値段を上げる、箱をなくす、対応人数を減らすなどのオプションを見据えつつも、まずはどの程度生産することが現実的なのかという見込み数を弾き出すことにした。
通常、現実的な生産量としては在庫の保管場所、制作にかかる費用が一番抑えるべきポイントであるとは思うが、今回はそこのところはまるっと魔法🪄で解決したとして、どのくらい出荷を見込めるかという一点を検討した次第である。
まぁ、100個くらい売れそうなものを1000個作るのは派手すぎるし、1000個売れるものを100個で作るのももったいない。せっかく本体という母数があるのだから、そこから粗々推算できないものかということだ。
大雑把な相関関係
前置きが長いのは性分なのでご容赦。本題に入ろう。
やったことは、ボドゲーマのサイトで本体と本体が必要な拡張をピックアップし、その「持っている」と「お気に入り」の数をポチポチと手でエクセルに写した。
そうして、その間に相関関係がないか、あるならどういう関係なのかということを観察した。
分析とはとても言えないレベルなので、できたグラフだけを一応貼っておく。
ざっと眺めて、今回は下段中央の基本総数 VS 拡張総数(外れ値を除く)を採用することにした。外れ値と言ってしまっているが、見た目でちょいちょいっと分けただけで統計的根拠はゼロなのでご注意を。
ここから得たデータは「特別つまらないなどの理由がなければ、本体の20%〜56%の間くらいになりそう」ということだ。グラフ上の黒い2本の直線の間にくる可能性が高いね、という。
最初に述べたそもそも±80%ということや外れ値を適当に外していることなどを鑑みるとどうかと思うかもしれないが、それでもそこそこの相関に見えるし、何より藁にも縋りたいようなえいやっと決断するときの心の支えとしては、まぁ悪くないのではないだろうか。
それで少ない方の20%だった時に採算が取れ、かつ(先ほど魔法🪄で脇に置いておいた)置き場&制作費用などともバランスが取れる制作数に決定した。
もちろん、我々が外れ値くらいの結果になるリスクは拭えないままだけど、それはもう、覿面(てきめん)に実力不足でしたねってことで。
2023/4追記
実際に拡張を出して半年経ったかなというところで、この計算式の間違いに気付いたので追記します。
実は「拡張を出すと本体ももう一度盛り上がる」という要素を失念していました。つまり、式の導出に使ったデータは「拡張を出した後の本体数」vs「拡張の数」であって、「拡張を出す前の本体数」ではなかったということです。
しかし、式の x に当てはめた自作の数は「拡張を出す前の本体数」だったわけなので、予測値としては低めに出ていたと言わざるを得ません。
ここで改めて自作の現状などを振り返って分析しなおしたいところではありますが、ズボラゆえ上記のファイルがどこにも見当たらないので断念します。
とにかく『上記の推算式から出した数字は、多少楽観的に見てもいいのではないか〜』と、半年経って80%を出荷した今、思ったということを記しておきます。
お求めくださった皆様、本当に、心より、ありがとうございました。
もうちょっと作ってもよかったかな。でもまぁ、半年で80%出荷できたって、この推算式、それなりにいい線行ってたなって思いませんか?